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カモニカ谷で「リトリート」冬じたく編

 カモニカ谷では、紅葉も進み、日を追うごとに山のカンヴァスの色が美しく変わっていきます。
 三日間に渡ってカモニカ谷のわがやで行われた、リトリート。今回も、充実した楽しい美味しいひとときで、あっと言う間に過ぎてしまいました。初日は午前中に集合して、まずは、移動中毛布にくるまれていた麹を、電気毛布でしっかりつつみ直してセット。この麹を中心に、リトリートが始まります。今何度かな? と気にしながら、麹時計が刻まれていきます。
 お昼ごはんは、九州出身の方がだんご汁のレシピを実演してくださり、下準備をして持ってきてくださった高菜チャーハンともにいただきました。集まったとたんに、いっせいに料理をはじめて、我が家の台所が急ににぎやかに。ストーブに薪をたくさんくべて、だんご汁を煮込んで行きます。美味しくないはずがない! 

だんご汁煮込み中…
具材たっぷりで体があったまります!

 午後は、庭の草木を取りに行って、生け花の時間。私に夏中バッサバッサと刈り取られていた草木たちが、すっと生まれ変わって生けられました。あまりの美しさに、腰を抜かしそうになりました。

空間そのものが花の存在で変わります

 夕食は、たらのワイン蒸し焼きに、北フランスのレシピからポロネギのキッシュ。デザートは近くの農場で作っているチョコレートプリンをお出ししました。今回の私の裏テーマは、「余裕を持って食材を仕入れ、準備し、自分もゆっくりみんなとの時間を楽しむこと」でしたので、早めにオーブンに入れておいたり、すぐに火が入るメニューを選びました。完食が何より嬉しい私へのご褒美です。夜は寝る前にヨガをゆっくりして、体をリラックスさせました。
 二日目は朝からみんなで、日本にいらっしゃる干し野菜の研究家、田中瑞恵先生のオンライン講座を受けました。とってもわかりやすくて、ためになる時間でした。干し野菜は時短料理の頼もしい味方だということを、頭に刻みました。フードロスもなくなります。これからうちの日当たりのいい窓辺は、ベジタブルスペース! と思うと楽しいし、今のうちに取り掛かれば、冬じたくにもなります。

太陽の力でビタミンD倍増!
冬の寒さに負けず干し野菜で乗り切りましょう!

 お昼ごはんは、大事にとっておいた昨日のだんご汁と鮭ごはん。多めに炊いて、おにぎりも握っておきます。午後は、クリスマスのお菓子シュトーレンと香り高いオレンジポマンダー作り。台所のストーブ前で椅子を寄せ合い、おしゃべりしながら作業するのは、それだけで癒しです。

柑橘の香りとスパイスの香りで、元気チャージ!
どっしりとバターを効かせたシュトーレン。止まらなくなる美味しさ。

 夜ごはんは、ちょい干し野菜とグリーンピースのピュレを使ったブルスケッタ、午後中ストーブの上で煮込んだポトフと、いいマグロの切り身を仕入れてあったので、さっとステーキにしていただきました。夜は、音楽を聞いて瞑想しながら体を自由に動かしてみることに挑戦。ヨガを教えてくださる方のリードで、心が洗われるような体験でした。
 三日目。最終日の朝食は、みなさんが朝ヨガをしている間に、心を込めて準備をしました。前日が半熟ゆで卵ポワロ風だったので、今日は干し野菜入りオムレツ。卵が大好きな私。お泊まりの方には朝、美味しい卵料理をふるまいたいのです。

幸せの朝ごはん。皆さん楽しんでいただけたかな。

 そして元気いっぱいもち米を炊いて、みりん作り。ついに麹も完成します。みんなで小袋に分けて、それぞれの家に持って帰ります。

今回作った麹。まだまだ学ぶことがたくさんある麹の力。

 昼ごはんは、昨日のポトフとサンドイッチ。ポトフもだんご汁も、二日目が一段と美味しくなります。「二日目」の煮込み料理を一日目と同じメンバーで味わえるって、ありがたい幸せだなあってしみじみ思いました。
 ひとつひとつの学びは、参加してくださった皆さんが各々の知っていることをシェアしてくださることで、実現しています。いつか別の形で、麹のこと、震災の日に作る味噌のこと、日々の暮らしを幸せにするお菓子のことなどなど、それぞれ先生になった方に伺いながら、お伝えできたらと思います。

次回をお楽しみに!

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