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スキャンダル について

スキャンダル について

あくまで個人的に辿り着いた解であり、エビデンス(論拠)があるわけでもありません。

スーパーサイエンス(トンデモ科学)程度に読んで下さい。

ゴシップについての社会現象を考察すると常に世の中の不毛さについて考えさせられてしまいます。

人間は本質的には不完全なので仕方のない事なのですが、浅ましい気持ちになります。

ゴシップ、とりわけ芸能人や、権力者の不倫とか浮気ネタは多数の興味を強烈に引き寄せます。

要するに売り上げが上がります。

なので出版やTVで生き残る為には、視聴率や発行部数を稼ぐにはゴシップネタを取り扱う事がサバイバルする上で必要不可欠な行為なのです。

では何故多数はゴシップに群がるのでしょうか?

それには大きく分けて二つの理由があります。

・自分のヒエラルキー(地域)が上がったような気分になれる。
・ガス抜き(安全地帯から一方的に嬲れる)

の二点です。

自分のヒエラルキー(地域)が上がったような気分になれる。

なのですが、基本的に権力者や有名人の社会的地位が落ちたからと言って貴方の社会的地位が上がるわけではありません。

幻想です。

例えば貴方の地位が 100000番 だとして、芸能人が下手こいてゴシップを抜かれたとしても

そのゴシップを抜かれたAさんのヒエラルキーが 100から 1000番 とかに落ちるだけなのでゴシップを見ている多数の人間のヒエラルキーは変わりません。

むしろゴシップやスキャンダルが好きな人間は、口が軽い人間、要するに信用のおけない人間

他人を引きずり落とす事を好きな人間

よりも

自らが上に上がる事をする人間

の方が好感が持てます。

なので、確かに自分自身を慰める一時的な効果はありますが本質的な解決にはなりません。

ただのカロリーの消費でしかなく、しかもスキャンダル好きは周りからの評価を下げるので逆に自分の地位を下げる可能性すらあります。

要するに、合理的に考えればゴシップに食いつくだけリソースの浪費でしかないという事ができます。

これは何故このような事が起こるのかと言うと、原因は大きくわけで二つで

ルドガーブレイクマン曰く、

GDPが5000万ドルを超えた国家や社会において、人の評価軸が絶対評価から相対評価に変わるとの事です。

これは何かと言うと

絶対評価だった頃(貧乏な国家や社会で)は

車、家、お金、恋人 がいなくて不幸。
車、家、お金、恋人 があって幸せ。

と自分が何か満たされない状況があり、それが満たされると人々は幸福を感じるようになっています。

これが幸せに対する絶対評価軸ですね。

所が、国家が裕福になると人々の幸福の評価軸が相対的になります。

隣の芝生が青いから自分は不幸せ。同僚のAの方がお金を稼いでいるから不幸。自分の恋人よりも、自分の横のBの恋人の方が器量が良い。だから不幸。

と、自分の周りにいる相手(比較対象)と自分の境遇を比較して、比較対象よりも秀でていれば幸福、劣っていれば不幸だと価値判断します。

これが、幸福の相対評価ですね。

なので、実は先進国の方が人々は不幸を感じやすく出来ています。

なので先進国において、スキャンダルは実に簡単に自分のヒエラルキーを高めてくれるように(幻想を)感じます。

又、多数は基本的に自分のヒエラルキーを上げる努力を嫌います。

人間は怠惰ゆえに、その怠惰な傾向が良い方向に向かえば

どうやったらもっと楽できるだろうか?

と言う発想から技術や科学が進歩し今の我々の社会がより便利な社会になりました。

しかし、基本的に人間の持つ怠惰は多数にとっては悪い方向に進みます。

要するに

自分は一切努力しない(コストを払わないで)で自分のヒエラルキーが上がらないか?

と言う多数の考え方の結果、そんな魔法の杖は存在しないので芸能人たちのスキャンダルに飛びつくのです。

これが多数がスキャンダルに飛びつく理由1ですね。

次にスキャンダル、とりわけ、不倫は格好の良いマトです。

これは倫理的に、一夫一婦制の結婚制度を採用している国では不倫と言う行為は

デファクトスタンダート(大多数の合意)ではやってはいけない不道徳な行為です。

まず、知っておいて欲しい事は、結婚制度が出来た理由の一つの側面(全部の理由ではないです)は国家の国民の管理です。

これは、結婚という制度が無いと、土地や所有物、とりわけ子供(親の所有物の次の取得者)の管理がガバガバになってしまいます。

とりわけ乱婚(結婚制度がなく、オスメスが好き無い相手好きな関係を持てる価値観)とか結婚という制度が無いと私生児(バスタード)なんかが増えたりして

国家の管理運営がクッソ面倒くさくなりますし、男女は一纏めでつがいでいてくれた方が、その男女の子供の管理も含めて

管理する側にとっては実にお有難い制度なのです。

なので、大多数の国は一夫一婦制を採用しております。

なので、今、我々の社会に住んでいて当たり前に一夫一婦制や結婚が存在する社会では

不倫は倫理的に間違っている

と大多数が盲目的に信じていますが、結婚て制度も考えれば別に何か神の領域に触れるような絶対に触れてはならない領域ってわけでもありませんし

この倫理って奴や価値観は、実に揺らぎが存在する現象なのです。

しかし、不倫と言う行為は先進国のデファクトスタンダートではよく無い行為で合意されています。

なので、不倫した側を一方的に嬲る権利を獲得できるのです。

これがガス抜きですね。

又、芸能人はスポンサーや人気を使って飯を食べているのでそれらの攻撃に対して反論できません。

こんな一方的に安全地帯から相手を嬲れるチャンスなんて早々無いので、嬲れる時にサンドバック(みたいなやつ)は嬲っておきたいのが多数の心情って奴ですよね。

だからガス抜きとして一方的に嬲るのです。

例えばこの不倫を嬲っている人々は、例えば目の前で、ヤクザや格闘家みたいな強面が不倫している現場に遭遇しても嬲りません。

リスクがありますからね。

でも芸能人なら反撃してこないのを本能的に知っているので、自分よりも相対的に幸福(持っている奴)を一方的に嬲れるなんてこんな気持ちのいい事はありません。

だからこそ浅ましいのです。

まず、不倫は先進国では大多数が良く無い事だと言っているので、先進国においては良く無いと言う合意がなされます。

しかし結婚制度を遡って考察したりすれば、別にそれが道徳に違反するような極めて悪質な行為ではありません。

殺人とかとは違うのです。

次に、人間は生涯不倫をする可能性が50% ~40%有ると言われています。

なので将来貴方はワンチャンあれば不倫する可能性が有るのです。

最後に、この芸能人のゴシップをした所で、社会において生産性が上がるわけでも、ゴシップに反応した人々のヒエラルキーが上がるわけでもありません。

確かに経済的なインパクトは大きいですし、出版やTVはゴシップで飯を食わせて貰っていると言う側面が有ります。

しかしこう言った生産性がほとんど上がらない行為をする事の方が

学術的に新しい発見だったり、社会についての新しい考察と言った内容よりも

お金を稼げる社会についていつも考えさせられます。

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