見出し画像

焦って働くと99%うつ病が再発するぞ

どうも、しま子です。

私は、うつ病で2度の休職を経て会社員を退職した元OLです。2回休職したということは1回は復職していますが2回目の休職で「もうダメだ」と思い、退職を決めています。

今振り返れば、1回目の休職で「早く働かなきゃ」と焦って復職したのが、闘病生活の中での一番のしくじりです。

今回は、経験者が語る焦って復職することがいかに危険であるかについてお話ししたいと思います。

焦って復職=病院からの脱走

焦って復職するのは治療が終わっていないのに、病院から脱走して仕事に復帰するようなものです。

精神的な病の場合、よほど重症ではない限り入院せずに自宅療養になるわけですが、家にいるとどうしても自分が病人であるということを忘れがちになります。

そのため、ある程度回復してくるとお金の不安や家でじっとしていることの罪悪感から「早く働かなければ…」と焦ってしまいます。

しかし、その焦りこそがうつ病の回復を妨げてしまい、実際に復職すれば99%の確率で再発してしまうでしょう。

本来であれば、100%再発すると言いたいところですが稀に職場環境が良かったり、配慮してくれたりする素晴らしい会社もあるので全てがこのパターンに当てはまるとは限らないので今回は99%にしています。

復職のタイミングの見分け方

復職のベストなタイミングの見分け方は、精神科医でも難しいです。極論を言ってしまえば「その人次第」なところもあるわけですが、最低限をあげるとしたら、以下のような基準でしょうか。

  • 睡眠がきちんと取れている

  • 一人で職場まで通勤できる

  • 日中のだるさがない

上記のような状態であれば、復職しても問題ないレベルだと思います。ただ、この条件を満たしていても働いているうちに、体調を崩す可能性は十分にあるでしょう。

当事者が思う復職にベストなタイミング

ここからは、あくまでうつ病当事者が思う復職の基準をお話しします。はじめに言っておくと私は精神科医でも心理カウンセラーでもなく、ただうつ病を経験したひとりにしかすぎません。

しかし、うつ病当事者しかわからないこともあるわけで、そんな一つの意見として聞いてください。

私が思う復職にベストなタイミングは「不図に思う働きたいという意欲が出てきた時」です。ここで言う「不図(ふい)」とは、理由もないのに突然や思いがけずにといった意味を表します。

つまり、理由もないのに突然働きたいという意欲が自然と湧き出た時がベストな復職のタイミングです。復職を焦っている時って何かしらの理由があると思います。

例えば「働かないとお金が不安」や「このまま働かなかったらダメ人間になってしまうかもしれない」「家族に申し訳ない」といった、何かしらの理由があって大体の人は、復職を焦るでしょう。

しかし、何度も言うように焦ってした復職は必ずといっていいほど失敗に終わります。実際に私の1回目の復職理由は、会社の規定で復職しないと自然退職になるからでした。

一方で、不図に「働きたい」と思って復職すると、何の焦りもない状態なので順調に働き続けられる可能性は高いです。

でも「不図に働きたくなる時ってくるの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、人間って基本的に誰かの役に立つことで自己の存在を確認することができる生き物です。

だから、うつ病が回復してきてエネルギーが溜まってくると焦りではなく自然と「誰かの役に立ちたい」と思うようになります。

実際に私も「うつ病体験を誰かに伝えて共有したい」と思い文章を書き始めて、現在ではフリーライターとして活動するまでになりました。(人生何が起こるかわからない)

私もフリーライターをする前までは、2年間くらい無職でいわゆるニートを経験していたわけですが、ニートって才能がないと続けられないんだなと思いました。想像してみてください、何もせず自由な時間が無限にはあるけれどもお金がなく人との関わりが希薄な状況が続く。こんな状況を永遠に続けられる人ってある意味才能なんですよ。通常の人間であれば「何か役に立ちたい」と思うはずなんです。

話はそれましたが、焦って復職するよりもかなり時間はかかりますが、長い目で見れば不図に働きたいと思って社会復帰した方が意欲的にも長続きしやすいと私は思います。

その「不図」が、1年後なのか10年後なのかは、人によって異なりますが仮にニートの才能があって一生「働きたい」と思わなかったとしても、生活保護や障害年金で生きていけるので野垂れ死ぬことはありません。それはそれで、私はいい選択だと思います。

お金の心配があれば社会福祉制度をうまく使って、復職へのエネルギーを貯めて「不図に働きたくなる時」をじっと待ってみるのもいいでしょう。

とにかく私がこの記事で伝えたかったのは、金のために焦って復職・転職はせず「不意に働きたくなる時を待て」ということです。その間のお金の不安や補填は福祉に頼ればいいのですから、どうか自分の気持ちを大切に生きてください。

いいなと思ったら応援しよう!