見出し画像

【うつライフハック:メタ認知】思い込み:思い込みで情報を取捨選択してない?

ぺこです。今回のメタ認知では「確証バイアス」について取り上げようと思います。
確証バイアスとは簡単にいうと“思い込み”や“先入観”のことです。

13思い込みを変える1

13思い込みを変える2

13思い込みを変える3

13思い込みを変える4

1.確証バイアス(思い込み)とは

確証バイアスとは、自分の考えを支持する情報ばかりを集め、それにそぐわない情報を無視したり集めたりしない傾向を指す認知心理学や社会心理学における用語です。
有名な例は血液型占いです。“A型は几帳面”という思い込みがあると、A型の人の几帳面な面ばかりを見つけ、「やっぱりA型だから几帳面なんだな」と自分の中で結論づけてしまう、というような人の傾向のことです。

2. 思い込みのメリット・デメリット

◆メリット
人はなぜ“思い込ん”でしまうのでしょうか。
人間は毎日、膨大な情報を処理しています。その負担を少しでも軽くするために思い込みは存在します。

例えば、目の前に80歳のおじいさんと17歳の女子高生がいます。目の前のiPadを使って新しいアプリの使い方を教えてあげて下さいと言われたときに、全く同じように教えますか?
女子高生には「まずアップストアに行って…」と説明を始めたとしても、おじいさんには「ここのボタンを押して…」アップストアのアイコンがどれなのかから教えないと…と想定した人も多いかと思います。
それは、今までの経験上高齢者は機械が苦手だったことが多かったため、そう思い込んでいるのです。もちろん、もしかしたらそのおじいさんは最新機器に詳しいかもしれないし、女子高生はiPadに触れたことがないかもしれません。でも、多くの場合は「高齢者は機械が苦手」だと思っていたほうがスムーズに事は進みますよね。

このようにして脳が考えることを少なくし、負担を軽くするために人の思い込みはあるのです。人間が生活する上で欠かせない機能と言えます。

加えて、“自分にはできる”と思い込むことで実力以上の力が発揮出来たりするいわゆるプラシーボ効果もメリットの1つとして挙げられます。

◆デメリット
思い込みは人に必要な機能ですがデメリットもあります。それは、マンガで描かれているように、思い込みによって誤った判断をしてしまうということです。ぺこの友人は、“自分の彼は素晴らしい”と思い込んでいるがゆえに「別れる」という判断ができませんし、ぺこ自身は“自分がダメだ”と思い込んでいるために自分自身を責めることをやめられません。ここでは2人とも“確証バイアス”が働いていると言えるでしょう。

3. 思い込みを変えよう

うつ病の人は“確証バイアス”が働いて、ネガティブ思考に陥りやすいといわれています。私自身、批判は他人から見た真実だと思うのに、誉め言葉はただのおせじや社交辞令だと思って無視するタイプでした(今は気が付いて、少しづつ変わるようにしていますが)。
ではどうやって思い込みを変えたら良いのでしょうか。以下に3つ紹介します。

◆確証バイアスを認識する
まず、何かを判断したり結論を下したりする前の、情報収集の段階で、この“確証バイアス”があるということを認識することです。そうすることで、自分の考えを支持する情報ばかりを集めることを避けることができます。

◆反証する
次に、反証する、すなわち自分の考えが『そうではない』可能性がないかを考えます。「私はダメな人間だ…」と思ったら、100%絶対にダメなのか考えます。そうすると、1つでも2つでもダメではないところが思い浮かぶかと思います。
あれ、思いつかない?そういう場合は他の人に聞いてみましょう。自分だけでは思い浮かばない考えを教えてくれるかもしれません。

◆質問の仕方を変える
3つめは、質問の方法を変えることです。「自分は“神経質”で、そこが嫌だ!」と思ったら、逆に「自分は“おおざっぱ”ではないか?」と考えるのです。そうすると普段見逃しているおおざっぱな面が見つかり、「神経質だと思っていたけど、意外とおおざっぱな面もあるんだ」と思えるかもしれません。
他の人に聞くときも「私のおおざっぱなとこってどこかな?」と聞いてみてはどうでしょう。自分の欠点が気になったときって、「私って優柔不断なとこあるよね?」のように、その単語自体を出しがちではないですか?そうすると聞いた相手も自然と“優柔不断”なところを探して答えてしまいがちです。
このあたりは以前書いたリフレーミングも参考になるかもしれません。

自分はダメだ…自分なんか…と思っている皆さん、確証バイアスが働いていないか一度振り返ってみてはいかがでしょうか。


参考文献:
Universitätsklinikum Hamburg-Eppendorf, ”Metacognitive Training (MCT) for Psychosis”, https://clinical-neuropsychology.de/mct-psychosis-manual-japanese/ (最終閲覧日:2020/4/9)

※ここでは、本やリワーク等で学んだ知識を私なりに解釈して、私が伝わりやすいだろうな、と思う形でまとめています。学術的に完全に正しいかというと、認識のズレなどもあると思います。あくまで参考まで…

いいなと思ったら応援しよう!