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#アルバムレビュー
4月に聴いたアルバム:ジャズ編(日記)
Pharoah Sanders / Love in Us All
1974年作。大曲二曲から成る。
M2“To John”はコルトレーン風の壮絶な曲。ただ白眉はM1“Love Is Everywhere”の方かと思う。
60年代のゴチャゴチャした汗くさいスピリチュアル・ジャズの残雪は消え去り、優しい響きとピュアで晴れやかな感興が満ちている。ピースフルなジャケ写も好き。春の訪れに相応しい名盤。
ペギー・リー『ブラック・コーヒー』を聴いて(小説)
彼はとても疲れていたので、勤め先と自宅のちょうど間に位置する、ファミレスに入った。席に着くが早いか、ウェイターにドリンクバーを注文して、メニューを開く。幾度となく来店したことのある、安価なファミレスだ。薄い紙の上、ところせましと並ぶ料理は、どれも見ただけで味を想像できてしまう。そのお決まりの店内にはいつも通り、聴き心地の良い、無害な音楽が流れている。
別段食べたいものは無い。ファミレスは、彼の
ウェイン・ショーター『Schizophrenia』を聴いて(後輩Bとの対話)
私「ジャケ写が好みでなかったから、あんまり期待しないで聴いたけれど、とても良かった。
ショーターの同時期のアルバムだと『Adam's Apple』(1966年録音、1967年発売)の方が評価は高いみたいで、このアルバムは1967年に録音されているけれど、リリースは二年後の1969年なんだね。ちょっと寝かされている。
編成は、ウェイン・ショーター(ten. sax)、カーティス・フラー(trb)、