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烏梟
2022年3月19日 10:37
中原中也の詩、サーカス
烏梟(うきょう)
幾時代かがありまして 茶色い戦争ありました幾時代かがありまして 冬は疾風吹きました幾時代かがありまして 今夜此処での一殷盛り 今夜此処での一と殷盛りサーカス小屋は高い梁 そこに一つのブランコだ見えるともないブランコだ頭倒に手を垂れて 汚れ木綿の屋蓋のもとゆあーん ゆよーん ゆやゆよんそれの近くの白い灯が 安値いリボンと息を吐き観客様はみな
2021年10月27日 19:24
宮沢賢治の詩、風景観察官
風景観察官あの林はあんまり緑青を盛もり過ぎたのだそれでも自然ならしかたないがまた多少プウルキインの現象にもよるやうだがも少しそらから橙黄線を送つてもらふやうにしたらどうだらうああ何といふいい精神だ株式取引所や議事堂でばかりフロツクコートは着られるものでないむしろこんな黄水晶の夕方にまつ青さをな稲の槍の間でホルスタインの群を指導するときよく適合し効果もある何といふい