東大UTFRの石垣島訪問2024①(沖縄県石垣市・竹富町)
執筆:東京大学理科二類1年 NuNo
はじめに
UTFRは非進学校出身東大生の教育支援兼コミュニティサークルで、長期休暇を主に学校への訪問活動を行ったり、サークル内でコミュニティイベントを開いたりしている。本記事では石垣島での8日間に及ぶ訪問活動の様子を紹介する。姓が石垣さんの方は全国におよそ2万9000人いるようで、東大在籍学部生数1万4000人の2倍以上である。
Day1
出発日前日の22:00から別サークルのMTGを23:30まで行い、訪問予定の名蔵中学校で行う学問プレゼンの内容精査とスライド作りをした。その後、シャワーを浴び、荷詰めをすると夜が明けていた。
9月1日のフライトでは非常に強い台風10号によって飛行機に乗り遅れる危険があったため、早朝5:30に家を出た。最寄りから空港まで2時間弱で到着するはずであったが、乗り換えを2回ミスし、4時間かかった。ちなみにフライトは13:35。前年、とある先輩が台風の影響でバスが空港まで及ばず、出航時刻に空港に到着した。結果、遅延証もないため、翌日に便を取り直すハメになった話をMTGで聞かされていたからである。私にはフラグにしか聞こえなかった。
朝から何も食べていなかった。昼食は値段調節のしやすいお寿司屋さんにした。回転寿司と書いてあったのだが、実際に回っているのはわさびだけであった。寿司が回らないためか値段が割高であり、4皿しか食べなかった。赤シャリのお寿司は初めて食べたが、美味であった。
フラグは見事に回収された。同じ便に搭乗するメンバーは6人であったが、若干1名が乗り遅れてしまった。航空会社Peachは時間に厳しいようで、出発時間の30分前には荷物預けが締め切られていた。翌日の便は直前購入になるため、割高で金欠な彼は東京からの遠隔参加を余儀なくされた。ほぼ全ての訪問活動に参加しているため、金欠になるのも仕方がないが…
フライトは3時間強。LCCでwifiがないというのは、インターネットに毒された現代人には死に等しき状態。蘇生後の石垣の空ほど美しいものはなかった。
帰省先から石垣へ移動するメンバーと新石垣空港で合流し、バスで宿の近くの砂浜に向かったが、バス乗車のフリーパスが1日分1000円、5日分2000円というわけのわからない価格設定で驚いた。(ツイート・ツイート)バスの車窓からはハイビスカスやサトウキビ畑、石垣牛が見えた。8年ぶりの海であったため、テンションが上がったものの、天然のスポットライトがいささか眩しかった。
その後、以前からお世話になっている高志塾の舘田さんの自宅兼校舎に向かった。とても丁寧で優しい方であった。高志塾とKARCHIBEに分散して宿泊するのであるが、聖なる戦争(ジャンケン)によって私はKARCHIBEに泊まることになった。夕食は日本最南端にあるドン・キホーテの1Fの「兼久商店」という天丼屋さんへ行った。胃もたれこそしないものの、消化器官の内壁が油でコーティングされ、変な感じがした。グルクンという魚の天ぷらが非常に美味しかった。
Day2
午前中は学校訪問の予定がなかったため、竹富島を観光した。石垣島の離島ターミナルにはマリヤシェイクという美味しい飲み物があるので、機会があればご賞味あれ。
レンタサイクル屋まではバスでの移動だったが、運転手曰く、竹富島には交番や消防署がないらしい。喫驚。
言い忘れていたが、我らが代表、きい氏は自転車に乗れないのである。結果、東大生7人による1対7の個別指導がスタートした。自転車の乗り方を論理的に説明し、その甲斐あってかすぐに乗れるようになった。UTFR公式Xにツイートされているので、ぜひとも参照されたい。
砂浜へ行き、駒場祭で販売する合格体験記の表紙になりそうな写真を撮った。生き物好きな先輩はヤドカリ探しに奔走していた。そのまま別のビーチに行ったが、そちらは地面がゴツゴツしており、常温のポカリ缶が高額無人販売されていた。竹富島自体、自販機が非常に少ないので飲料は溜め買いしておくことをおすすめする。
「お食事処 かにふ」で八重山そばをいただいた。私の馬鹿舌は深みのある優しい味だったと記憶している。島唐辛子の泡盛漬けが卓上に薬味として置いてあったが、アルコールが飛んでいないことに気づかずに使っていた。幸い呼気中アルコール濃度を0.15mg/Lに抑えられてはいたようだ(そうであってほしい)。酒気帯び運転はいずれにしても良くないが…
午後は白保小学校にて放課後学習のサポート活動があったため、石垣へ帰還し、小学校へ直行した。校長先生とお話をし、黒糖アーモンドを一人一袋いただいた。甘すぎずとても美味しかった。今回の訪問で白保小は計4回訪問し、基本的には小学2年生の教室とパソコン室で放課後学習の手伝いをしたり、校庭で一緒に遊んだりした。校舎の廊下は沖縄の建築構造として勉強するようなベランダであり、2Fの廊下からは海が見えた。
小学生の頃の私と比べると計算が速い子が多かった。そろばん教室が流行っているとのこと。教室後方には夏休みの工作の宿題で提出されたサッカー盤が置いてあり、中々の力作であった。また、どんぐりをこま回しする遊びが流行っているようで、小学生は器用にも1分間ほどクルクル回していた。石垣のどんぐりは全てずんぐりむっくりで内地(本州)とは植生が違うのだなと思ったと同時に、自然の産物を玩具にする精神性に関心した。
白保小での活動修了後、途中参加組の2人と合流して夕食をとった。「いちばんざぁ」でソーキそばを食べた。肉肉しい料理だが、肉が柔らかく、食べやすかった。(ツイート)
近くの砂浜へ行き、浜辺に寝転がって星空を見た。水平線の辺りは雲がかかっていたとはいえ、清々しく晴れた頭上の夜空には天の川が流れ、流れ星を見た。自然のおおらかな性格に癒された。流れ星を見たのは初めてだった。