進振りのための1Sの過ごし方

こんにちは!!
今回は新一年生を主な読者と想定して、進振りでより良い点数を取るための1Sの過ごし方について解説していこうと思います!

この記事では様々な東大独自の履修用語が使われているので、その知識がない方はこちらのnoteをご覧ください!
https://note.com/utfr/n/n2764a3ff5a5d/edit


①なぜ1Sが重要なのか

そもそもなぜ大学で最初にある1年生のSセメスターが、2年生の夏に行われる進振りにおいて重要なのか知ってますか?
(この質問にパッと答えられたらこのnoteを読む必要はないです苦笑)

その理由は、1Sは最も必修の授業の割合が多いためです。

ではさらに突っ込むとなぜ必修の授業が多いと進振りの点数に影響してくるのでしょうか?そこには必修の授業の特徴が裏に潜んでいます。

必修の授業の最大の特徴は、一度単位を取得した科目の点数は絶対に動かせないことです。これは絶対です

他方、準必修や総合科目に関しては実は点数を塗り替えたり、悪い点数の科目を追い出してしまうことで点数をある程度自由に変えることができます。

しかし必修は違います。
一旦悪い点数をとってしまったらずっーーーとつきまとってきます
特に1Sでは二外の授業が文科で6単位、理科類でも4単位あります。これら全てで低い点数をとってしますとかなり挽回は厳しいものになりますし、高得点は夢のまた夢なんてことになってしまうこともあります。

②語学(二外)はなにがなんでも

同じことの繰り返しになりますが、1Sには二外の授業が特に文科では6単位あります。なおかつ英語に関しては4単位、そして情報や初ゼミといった地味だけど挽回が難しい必修科目があります。

英語に関しては、みなさん得意でしょうから大丈夫だと思います。
しかし、二外はそうもいかない場合が多いようです。
やはり初めて学ぶ言語というのはまあまあな労力が伴います。そして東大に入学して浮かれている人にとっては軽視されがちな科目です。

しかし6単位というのは重いです。これら全てで低い点数をとってしまうとかなり挽回は厳しいものとなります。というか85点を越えることは無理になります。理系の4単位もかなり大きいものになります。
加えて1Sでそんなことになってしまうと積み重ねである語学に負いては必然的に1Aでの二外も爆死することになります
気がついたらどれだけ準必修、総合科目を押し出しても点数がなかなか上がらないなんてこともあるそうです。

ただ逆に考えれば、二外を頑張ることは進振りにおいて大きなアドバンテージになります。なにより、スタートラインがほぼみんな同じなのでやればやった分だけ自分にメリットが跳ね返ってきます。
成績が準必修・総合科目と異なりクラス内の相対評価なため自分の立ち位置もわかりやすいですし、そのため勉強のペースも作りやすいです。

また進振りという短期目標だけでなく、将来を見据えたとき日本語・英語以外にもう一つ言語ができるというのは大きな強みになると筆者は思っています。

③頑張りすぎないー5月病を抑えるー

ここからはテクニカルな話になってきます。
はい、頑張りすぎないというのは重要です。言い換えれば自分のキャパシティーをしっかり把握して履修を組むということです。

4月、東大生は試験に合格したことや周りの人に祝ってもらったことで全能感を覚え、やる気に満ち満ち、その結果として週14、5コマの履修を組み立てます。
しかし冷静に考えれば、東大生はみんな東大に合格してきている人ですし、別に合格したからといって急激に頭が良くなったわけでもないので、自分の限界を超えた履修を組むと普通に5月頃から死に始めます

一部の天才や秀才にはこんなことはおきませんが、東大のマジョリティーはちょっと頭が良かっただけという人なので実は結構この時期からボロボロになっていく人もいます。

結果、50ー60可を連発してしまうことも多々あります。
大切なのはこれならできる、というコマ数の履修を組み立てて虻蜂とらずになることなく一個ずつ履修した授業にしっかり取り組むことです。

ちなみに筆者は週13コマくらいがちょうど全ての授業に全力を尽くせるくらいのコマ数だなと感じました。

④準必修・総合科目

必修に関してはなにがなんでもがんばったほうがいい、と書きました。次に準必修・総合科目に関して話を進めます。

ベストはとった科目をしっかりやっていい点数をとることです。
出席するとか課題を出すとか当たり前のことを当たり前にやることが肝要です。
これが良い点を取る上で絶対に一番いい方法です。

でも、それでも試験や最終レポートが近づいてくる頃になると、これはヤバイなとなることがあるでしょう。
そのとき、選択肢は三つあります。

Ⅰ:低い点数だとしてもがんばって単位をとり、その後の追い出しに賭ける。
 (重率0.1がかかるので小数点レベルでの影響はある)
Ⅱ:撤退して、再度同じ科目名の授業をとり塗り替える。
 (なかったことにするので影響無し。でも労力がかかる、必修との被り等で取り直しができない可能性もある)
Ⅲ:撤退して、その後の追い出しに賭ける。
 (準必修(文科)ならこれもできる。総合科目ではおすすめしない)

※撤退=期末レポートを出さなかったり、テストを欠席したりすることで、その科目の単位取得を自主的に放棄すること

この中でどれがいいとかはないです。自身の科類の履修の都合や自分のキャパシティー次第でこれらの戦術を柔軟に織り交ぜることが良いと筆者は思います。

重要なのはこれらの選択肢があることを頭の片隅においておくこと、そしてやるときはバッサリと決断することです。
高校までと違って大学では自分で履修を組み立てます。そこには授業を取りきるか撤退するかという判断も自分でする、という意味もあるはずです。もし自分に不利になりそうであったらサッと撤退してしまうというのも一つの方法です。

ただこれはあくまで消極的手段であって、やっぱり一番いいのは普通にやって良い点を取ることです

⑤おわりに

この記事は一年生の頃から進振りを見据えて行動を取りたい!という人向けの記事でした。前半は普通のことを書きましたが、後半では技術的な、言い換えればちょっと斜に構えたことを書きました。

当人の能力が高くどんな分野のどんな科目でも高得点が取れる人にとっては、そのような小手先の履修技術なんていらないです。にも関わらず東大では、理由はわかりませんが、天才や秀才でない人でも高得点が取れるような制度設計がなされています。

ならばこれを活用しない手は無いでしょう。たとえ勉学における素養が天才・秀才に追いつかなかったとしても、仕組みをよく知りそれらをフル活用して高得点を作り出し、自身の可能性を拓けるのなら、貪欲かつ狡猾に立ち回ることも大切だと、私は思います。

この記事が皆さんの可能性を最大化する一助になれば幸いです。


UTFRは、東大合格者がほぼ排出されない学校から東大に進学した現役東大生の集団です。
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