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非進学校からの東大受験体験記Ⅲ

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UTFR(東京大学フロンティアランナーズ)による『非進学校出身東大生による合格体験記』第三弾になります。今回は12名のメンバーが執筆しております。通信制高校出身の者や宅浪で東大に…
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記事一覧

はじめに-miu(教育学部二年)

  この冊子を手に取っていただきありがとうございます。UTFR2代目共同代表のmiuと申します。誰がこの冊子をどう読むべきか、あるいはどう読むべきでないか、について考えてもらう為にこの文章を書こうと思います。   この冊子は「東大内において」非進学校とされる高校出身の東大生の集い、UTFR(the University of Tokyo Frontier Runners) のメンバーによる合格体験記です。非進学校の目安としては在学中の先輩が一人もいない、旧帝大にも10人ほどし

高校に行かない東大生が小中学生時代をどう過ごしたか-神田直樹(文科Ⅰ類→法学部 2年)

1はじめに  2019年9月に、UTFRの2代目代表を襲名いたしました、神田直樹と申します。  そろそろ私の経歴も人口に膾炙してきたかなと思うのですが、端的に自己紹介をしますと、高校に通っていない(通信制高校卒)、塾にも人生で一度も行ってない、完全独学東大二次試験343点で合格、という経歴を持つ、現在法学部内定の2年生です。  実は私の高校時代の体験記は、2019年5月発売の『非進学校からの東大合格体験記第2弾』(有料)にも掲載されておりまして、また、高校に行かないことのメ

公立通信制高校から東大合格へ-mof(文科三類一年)

1はじめに  どうもこんにちは。mofといいます。「読み方は何でも良いよ」といつも言うのですが、大体読まれ方は一意に定まっている気がしますね。  そんなことはさておき、早速合格体験記の中身に入っていきたいと思います。できるだけ自分の人生の時系列に沿って(グダグダと)話をしていく予定です。

宅浪期間の勉強法とメンタル-リューキ(経済学部三年)

0はじめに 読者のみなさん、こんにちは。この度は「非進学校からの東大合格体験記」をご購入いただき、ありがとうございます。みなさんの応援により、僕たちUTFRは「逆境からでも東大を目指せる」というメッセージを、多くの人に伝える事ができています。本当にありがとうございます。 さて、今回僕は二度目の合格体験記執筆ということで、何を書こうかと考えながら前回の合格体験記を読み返しました。まぁこの合格体験記は、僕らのエピソードを知ってもらうという目的があるのですが、その中でも

中の中から、やる気がなくても東大へ-けいちゃん(文科2類1年)

1はじめに  非進学校から東大に受かった。これが、僕たちUTFRという団体が持つ唯一にして最大の共通項。在籍校が問題なのであって、本人の能力は関係ない。そのため、「ただ非進学校に在籍していただけで、能力が高かっただけだ」との批判もあります。もちろん、そのような人が在籍するのは事実(僕の主観)ですが、UTFRの強みは50名を超える団体員であり、さまざまな境遇の人がいます。様々な境遇から東大に合格した具体例を垣間見てください。  それでは、僕はどのような事例なのかを端的に書きます

竹を伐って東大へ-すずき(教養学部理科一類1年→工学部進学予定)

1はじめに  初執筆のすずきです。僕は数Ⅲの受験勉強をしないで理科一類に入学しました。国語、物理、化学もセンター試験までしかできません。東大模試も受けたことがないし、過去問も解いたことがありません。ご想像のとおりこの状況では合格できるはずもなく、僕自身も長い間、東大を目指すことを諦めていました。  なぜ東大に入学できたのかというと、僕は一般入試ではなく推薦入試を受験したからです。推薦入試はセンター試験を足切りに利用するのみで、二次試験を受ける必要がないのです。  そんなわけ

変な夢を現実に-shu (経済学部4年)

1.はじめに 私たちは非進学校から東大に入学しました。非進学校では東大を目指そうとする人はほとんどいなく、目指しても壁を感じて挫折してしまう人もいます。進学校の人でも一部の人以外は程度の差はあれ苦戦しているように思えるので、壁を感じるのは当然といえば当然です。では、才能がなければ東大に合格できないのか?答えはノー。才能があれば有利なことには違いない。しかし、努力しない才能がある程度ある者と、正しい努力を重ねる凡人、どちらの合格可能性が高いかと言えば、後者であると断言できる。東

百年の蠱毒(こどく)-るん(理科一類→理学部数学科)

はじめまして。理学部数学科4年生のるんと申します。 まずは簡単な自己紹介を... 1略歴   公立小学校→近畿某所の中高一貫私立(創立100年)→1年間の浪人→東京大学 予備校にも通っておりました。以下の通りです。    高校時:東進衛生予備校 浪人時:東進衛星予備校(添削のみ) 私の高校は偏差値およそ40~50程度、主な進学先としては産近甲龍をはじめとする関西圏の私立大学や専門学校でした。ここで自慢させてください。私はこの高校で唯一の東大合格者です(2019年現在)。10

自分を特別だと思えないあなたへ-凜(文学部2年)

0挨拶  こんにちは。東大の文科三類に現役で入学し、現在文学部に所属している凜と言います。この合格体験記が世の中にありふれた東大受験の合格体験記とは一線を画すものであることはここまで読んできた皆さんには十分に伝わっていると思います。その中で、私の体験記というのは多分、一番皆さんの印象に残らない「普通」なものです。しかし、だからこそ「自分にはこんなドラマのような受験体験が待っているとは思えない」「非進学校にいながら東大を目指す自分ではあるけれど、本質的にそこまで同級生と差異があ

天才を目指す-しょうけい(理科1類1年)

1はじめに  私の言うことを鵜呑みにしないで欲しい。東大合格者、予備校、学校教員の言うことを鵜呑みにしないで欲しい。文章を咀嚼し、自分にとって有用か否か判断する力なくして東大に合格することなどできない。一人一人適した勉強法は違うのだから。  今回一番皆さんに伝えたかったことはもう書いたのでここからは私の経験をつらつらと書かせていただきます。皆さんは自身の責任において以下の文から皆さんにとって有用な部分のみを参考にしていただけたらと思います。各教科の勉強法とオススメテキストは最

SNSと塾を活用した受験生活-あまね(経済学部経営学科)

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ミス東大になりたくて-すだちゃん(文科1類 法学部内定)

1はじめに   この度は、弊団体の合格体験記にお手を伸ばしていただき、誠にありがとうございます。  さて、合格体験記の額面通り、ここでは僕なりの合格体験をお届けできればいいなとは思っていますが、僕自身、非進学校出身・2浪の末合格・非英語受験とかなり特殊な状況となっています。また、現役/1浪/2浪の全てを書いてやろうとは思っていたのですが、あまりにまとまらず大幅に締め切りに遅れたこと (編集担当諸兄本当にごめんなさい)と、初執筆であるということもあるので、今回は主に実際に合格し

置かれた場所で咲いた花-H(文科三類1年)

これからお話しする私の合格体験は、言うなれば「奇跡的にも環境に恵まれた心の弱い人間の自分語り」です。 UTFRの合格体験記の重要なコンセプトとして「孤独な受験生活を如何にして乗り切ったのか」「学校が頼れない中でどの様に自力で勉強したのか」ということがある(少なくとも期待されている)と私個人は思っているのですが、振り返ってみれば私の受験生活は、これらの点とはあまりに無縁であった様に思われます。 1母校について  私は小・中・高と神奈川県のとある小規模な私立学校に通っていました

おわりに -大野康晴(教養学部学際科学科三年)

今回の合格体験記もお楽しみいただけたでしょうか? まえがきにありましたが、「この合格体験記について様々な疑問を抱きながら読み進める」ことはできたでしょうか。楽しみ方は読者の皆様次第ですので、常に疑いの目を向けながら読む必要はございません。もしも、もう少し吟味してみたいという部分がありましたら、ぜひもう一度お読みください。 さて、このあとがきの余白を何に使おうか迷っていたのですが、各巻に僕のサインを書いてもそんなに需要がないと思いますので、少し私の考えを述べさせていただけれ