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身体感覚と歌声

ボイトレを受けてわかったのは、自分が腹式呼吸がわかっていなかったことと、裏声も出したことがなかったこと。

コロナ時代、すっかり歌わなくなった時期はちょうど私の身体が老年期にさしかかった時期でもあり。で、本当に歌声がまともに出なくなった。全ては歳のせい・・と思っていたのだけれど、ちがった。
色々トレーニングで得た知識で自分を振り返ってみると、そもそも喉を潰して高音を出していたようで、若い頃はそれと知らず地声で高いソ・ラあたりまで引き上げて歌っていて、ちょうど中音部あたりがへたってしまっていて、今となっては中音部も高音も出ない。
生徒に教えるにしても、ワークショップをするにしても、できれば良い声でちゃんと音楽を伝えられるようにしたい。せっかくドローイングで得たものを、一番身近な歌声で再現できないなんて。
でも、問題点はよくわかったし、対応の仕方もわかった。

ただ、これまでの声の使い方とはまるで違う歌い方を求めていくことになるので、まるで、今まで慣れてきた楽器が壊れて、全然別の楽器に持ち替えたように、使えない。
でも少しずつ、身体も新しい楽器になろうとしている気はする。
この年で、変えていくことができるかな。

でも、これはとても良い機会。
ピアノはあまりに馴染んだ楽器で、弾き慣れていない人の様子を見ても、なかなかできない側からそれを体験することができないから、時期尚早なアプローチをしてしまうこともある。
声に関しては、ここまでど素人だったことがわかった。わかったから、ぜひ、そのど素人の身体がどこまで音楽的になれるものなのか、そのプロセスで何が見えてくるか、楽しみでしかない。
確かに今の歌い方のままでは、ドローイングのモーションとつながらない。上げたり下げたりがぎこちないので、ドローイングのように流れよくイメージ通りできないのだ。これは是非とも治していきたい。その先が見てみたい。
身体の癖を変えるのに時間がかかるよ、と言われた。
観察力と手離し力がいるな。

呼吸の方法も、自分は腹式呼吸ができていると思っていたのだけれど、胸式を思い切り鍛え上げてきてたらしく、それも無理をしてきている。
こんな、ただの木切れみたいな身体を笛のような楽器にしていこうというわけで、
ボイトレとトレーナーである息子から聞く最新の情報と、私のこれまでの経験と体験を変えていくプロセス。

身体がひとつになった発声と音楽がつながったら、どんな体感になるんだろう。
・・・にしても、人の身体というのは、本当、癖で動いてるなあ。改めて思ったわ。
私なんてまだまだだ、でもそれが面白い。

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愛媛の片田舎でがんばってます。いつかまた、東京やどこかの街でワークショップできる日のために、とっておきます。その日が楽しみです!