【読書】『ロビンソン・クルーソー』~主人公の行く末が気になって、ラストから読んでしまう~
「ロビンソン・クルーソーって、28年以上も無人島で暮らしていたのか」
福音館古典童話シリーズ『ロビンソン・クルーソー』を読みました。あらすじを知ってはいましたが、きちんと読んだのはこれが初めてだと思います。
若きロビンソンは、広い世界を夢見ていました。両親の忠告を無視しして、わかりきった穏やかな生活を捨て海に出ました。
無人島に流れ着く前に、何度か大変な目に遭ってるんですね。ムーア人の奴隷になり、脱出した後はブラジルで農園を営んで成功しました。それで満足すればよかったものの、またまた海に出て、嵐に遭い、無人島でひとりぼっちで生活することになります。
ロビンソンひとりきりの生活が描かれているのですが、船から荷物を運び込めたり、島の動植物に助けられたりして、快適な生活ができるようになります。
自分の命が助かったこと、大きなケガも病気もなく暮らせていることに感謝を捧げる毎日。ひとがひとりもいないことを除けば、なかなか豊かに暮らせていたようです。
20年以上ひとりで島にいましたが、島にやってくる土人の存在に気づき、ラストに向けて仲間がひとりふたりと増えていきました。
物語では、ロビンソンの無人島での暮らしが描かれています。
「ロビンソンは、無人島から脱出したはず。どうやって、脱出したんだっけ」
パンを焼き、住居をつくり、もうひとつ別荘のようなものを作り、小舟をつくって島のまわりを探検、、、という話を読むにつれて、いつごろ脱出の気配がでてくるのかと心配になりました。
ロビンソンの一人で穏やかな生活に変化が訪れ、物語が動いていくのはいつごろのなのかと、目次を見ながら、先の方のページをぺらぺらとめくります。
「結局、最後はどうなるんだろう」
ページをすっとばしてラストを読むと、島での滞在期間は28年2か月と19日間だという数字を読んで驚きました。
広い世界を夢見て旅立たっというのに、奴隷になったり、無人島で二十年以上もひとりで生活したりと、なかなか大変です。
向こう見ずで頑固ではあるかもしれませんが、やり遂げる意志と情熱は見習いたいですね。