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子の観察日記(~四ヶ月)

子が四ヶ月の誕生日を迎えた。もうまる四ヶ月間、この子は息をして、食事をして、体重を増やして、つまり生きているのだと思うと、本当に感慨深い。

子はひとつきに1kgのペース、およそ規定範囲内のスピードで成長しているが、その内訳はムラだらけだった。最初は1kgオーバー、母乳がそう出ていないとはいえミルクを飲み過ぎていて、いや悪いことではないが一人目を育てている身としては肥満のリスクが無いか?というところで気をもんだ。逆に直近の一月は1kgなんで増えてくれず、特に最後の一週間は哺乳瓶拒否の程度が強く、ミルクを飲む量が極端に減った。(具体的には新生児の時に600mlほど飲んでいたが、三ヶ月目前では300ml程度の日が散見されるまでに減った。母乳量の増加を考慮に入れても、明らかに送料が減っている)

結果として、四ヶ月で見るとまあまあきれいな増加になったが、これでいいのか?いやこんなもんなんだろうな、という感覚である。

どうやらわが子はミルクの味に飽きたり、特定のミルクを嫌いになったりする傾向があるということが発覚しつつある。こまめにミルクの味を変えたり、交互に飲ませてあげないといけないようだ。舌が肥えてしまっているようである。

また、四カ月を迎えるタイミングで、首が座っていないと使えないという前提のベビーカー(いわゆるB型といわれるもの)を使ってみた。どうやら乗り心地が気に食わないのか、親と密着していない外出が不安なのか、乗せてすぐに泣き始める。ぜんぜん使えない。思う通りには行かないものだなと思わされる。


子の成長で一番めまぐるしく、私が感じ入っているのが「認識」の部分である。
いわゆる「ハンドリガード」と呼ばれる、自身の手が自身についていて操作可能であるということを理解するステップを経て、物を握ろうと試みたり、親の顔へ手を伸ばすようになったり、感触を楽しむようになった。このあたりは同一線上にあるように見受けられるが、握って引っ張ったり口に運んだり、移動したり、移動させたりと、自らの力で世界に対するアプローチができるのだということを認識したあたりから、行動がとても多様になった。


加えて、動きの俊敏さ・力強さというのもポイントだなと思う。
興味の赴くままに動きたいとしても、筋力が無ければ動けない。顔の向きを変えたり、触ろうとしたり、握ろうとしたり。それらを容易く行動できるようになれば、更に興味が強くなる。

世界を広げていくためには、認識力と同時に筋力が必要である。相乗効果的に、これらがどんどんと盛り上がっているような印象である。

物をつかんで振り回したり、口に運んでみたり。感触が独特なものに夢中になったり。しまいには自力で頻繁に横向きになってみたり、そのままの勢いで寝返りができるようになったり。最後の1週間で加速度的な成長を見せてくれた。うつ伏せの練習をすると首を持ち上げてあたりを見渡す。目の前にあるおもちゃに手を伸ばそうとする様子も確認できた。ハイハイも目前だろうか。感慨深い。


私はいったん育児休業は終了して、少しだけ働いてから、再び育児休業にはいることになっている。今は在宅勤務で、別部屋で泣き叫んだりはしゃいで声を出したりする子と、その世話に追われる妻の声を聴きながら仕事をしている。少しでも仕事に慣れておかないと一生復帰できなくなってしまうので、リハビリを兼ねて仕事をしている。
正直気分は仕事をしている場合じゃなくて、一刻も早く妻と子と遊びたい気持ちである。適当にさぼりながら仕事を進めている。

改めて、子が生まれる前と生まれた後で、私と妻の人生は全く異なるものになったなと思う。子が生まれたことで、我々も生まれ変わったような気分だ。常に子のことを考えながら生活を送るというのは、想像していたよりも脳のリソースを奪われ、疲労する部分もあるものだが、一方で、想像していたほどに辛いものは全くない。子と共に、一歩目からのやり直しである。

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