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Dream Diary XX

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むかし付けていた夢日記を元に、テキトーにでっち上げ加工をしたもの。
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#現代詩

マラソンコースの下見の夢《Dream Diary 01》

xxxx年4月24日(x)  私は自宅のある町から山を二つ三つ越えた隣りの町に来ていた。今から家路に就くところだ。帰り道は近々参加するマラソンのコースと同じなので、下見にちょうど良いと思いながら、両側に家の続く海岸沿いの道を歩いて行く。海上遠くで小さな島や岩礁が、ハクセキレイのような鳴き声を上げて泳ぎ回っている。誰かが私と一緒に歩いているが、それが誰なのかは分からない。男性なのか女性なのかも、顔がぼやけていてはっきりしない。前方左手に熟成醤油ラーメンの看板が見えてきた。あれ

丸テーブルの美女の夢《Dream Diary 42》

xxxx年06月14日(x)  私は或る建物の中にいた。そこは大勢の人達が談笑しながら食べたり飲んだりしているパーティー会場だった。5~6人が座る丸テーブルが縦横に並んでいる会場を見渡すと、或るテーブルに絶世の美女が一人だけポツンと座っているのが見えた。私は彼女に‥‥  夢日記の記述はここで終わっている。なぜだ。私は彼女に‥‥どうしたのか。私は彼女に近付いて、「あのう‥‥〇〇してもいいですか?」と尋ねたいのだ。しかし実際に口から出たのは、「砂虫とハルコンネンの他はクモに気

子供連れの母親の夢《Dream Diary 41》

xxxx年/06/10(x)  どこかの街中で、制服姿の若いOLが子供連れの母親に向かって何かを話していた。子供は小学校高学年くらいの姉と、もっと小さい弟の二人だった。その母親の夫とOLは不倫関係にあり、OLは母親の前で彼女の夫の名前を平気で口にしていた。例えばマサオが‥とか、カズヒコが‥という風に。だが夫の実際の名前はピサヌチャイ・スワンミサカワンだった。話が終わるとOLは自分の職場のあるビルに帰って行った。すると母親と子供の三人は、そのビルの方を向いて並んで手を繋ぐと、

道に迷った夢《Dream Diary 39》

xxxx年/06/08(x)  私は東の大都市から故郷の町へ車で帰る途中だった。東の大都市というのは東京のことですか? いや故郷の町から見れば大阪も東の方角だ。名古屋もだ。京都もじゃないか? 京都は東からやや北の方角だな。つまり東北だ。東北地方に京都は無いぞ。東北地方にはイーハトーヴがあるんだぞ。嘘つけイーハトーヴは故郷の町の隣りの港町にあるスーパー銭湯の名前だぞ。まったくスーパー銭湯の奴らだきゃあすぐイーハトーヴだのホビット村だのサラザール・スリザリンだの、その手のお花畑

遊郭の夢《Dream Diary 38》

xxxx年/06/07(x)  夜。坂道を下って行くと友人のEがいた。Eは前方の、明かりの灯った二階建ての建物を指差して、あそこに行くといい事があると言った。しかし実際は、Eはすごく遠回しな言い方でそういう意味のことを言ったのだ。それはそれは遠回しで、まったく遠回し過ぎて、聴けば聞くほどいったい何が言いたいのかさっぱり分からなくなるくらい遠回しだった。Eの言いたいことが私に理解できたのは、彼が気が遠くなるくらい遠回しでしょうも無いことをダラダラ喋った後で、「Rumor sp

Nさんとホームの本の夢《Dream Diary 37》

xxxx年/06/06(x)    これから旅行に出るため、私は仕事上の師であるNさんと一緒に駅のホームにいた。見るとホームの床に本が落ちている。Nさんに促されて私はその本を拾い上げた。『環インド太平洋かき氷見聞録』というタイトルだった。ページを捲ってみると、アメーバやウイルスや、ミトコンドリアなどのカラフルな顕微鏡写真が載っていた。変だなと思ってタイトルを見直すと、『3C273準星系微生物学』となっていた。再びページを捲ってみると、「ヨイショする営業マンは隣りの畑の里イモ

病院と診察室の夢《Dream Diary 36》

xxxx年/06/04(x)  私は病院の待合室にいた。見ると診察室のドアが開いている。中を覗くと、診察ベッドに高校時代の同級生Kが仰向けに寝ていた。すると、夢の中でしばしば私の傍らにいて、お節介な口を挟んでくるもやもやした雲のようなものが、今回は医師の姿になって診察ベッドの方へ漂って行き、Kのお腹に聴診器を当てて診察し始めた。私の耳にKの心音が聴こえて来る。Kの体内を流れる血液や、リンパ流の音も聴こえて来る。Kの胃の蠕動音や、小腸や大腸を消化中の食物やガスが送られて行く音

大便の夢《Dream Diary 番外03》

💩xxxx年xx月xx日(💩)  一度ならず二度までも  下着が大便で汚れていないか  臭いが漂い他者に感知されていないか  気になってトイレで点検している夢を見たのは  どういうわけか    やはり汚れていたので   尻を拭いたり下着を洗ったりしている夢を   一度ならず二度までも見たのは   いったいどういうわけか  いっこうに登録者数が伸びない政治系YouTubeチャンネルの兄ちゃんの言い草とは逆に、既にトイレを済ませた後の一個人、つまりヒュペルボバイオス第五トイ

横綱タカ乃花子錦さんの夢《Dream Diary 35》

xxxx年/06/03(x)   私はどこか分からない所へ向けて旅をしていた。いったいどこへ? どこか分からない所へ。それじゃあ何も分からない。だから分からない所と言っている。その分からない所と言うのはいったいどこなんだ? 決まってるじゃないかどこか分からない所だ。だからそれどこなの? だから分からない所だ。はあ?? あんたも分からない奴だな。何おぅ!分からない奴はいったいどっちなんだ! あんただよ。な、何おぅ!そもそもあんたが分からない所へ旅してると言ったんじゃないか。い

いろんな雑誌の夢《Dream Diary 34》

xxxx年/05/31(x)  ・いろんな雑誌・  私は小学校時代の同級生Mと一緒に、森の奥深くにある山小屋に向かっていた。その山小屋には、正確な数は分からないが、恐らく数百冊の雑誌が保管されている。『科学大観』や月刊『少年』などを始めとする何種類もの雑誌は、どれも私にとって大切なものだったが、長い間その山小屋に置いたままにしていた。小学生の頃、何十冊も溜まった『少年マガジン』や『少年サンデー』を、母が「ンもう!マンガばっかり読んでいたらバカになる!!」(w)と言って、私

クロスロードの聖者(又はアクマ)の夢《Dream Diary 33》

xxxx年05月29日(x)  真夜中の十字路に立って辻説法をしている人がいた。聞いている者は私一人しかいない。自分はインドから来た聖者だと彼は言う。しかし私の見るところ、本物の聖者なのかどうか甚だ疑わしい。名前を尋ねると、自分はフーチー・クーチー・マンだと言う。ネットのブルース用語辞典には、「Hoochie Coochie Man:女たらし、絶倫男、それも魔術的なパワーを持った絶倫男のこと」と書いてある。なんか凄そうだぞ。でも、どうして黒人ブルース関係のスラングが、インド

同級生S君の夢《Dream Diary 32》

xxxx年/05/27(x)  大型の宇宙船の船内で、大勢の女性達が沢山のお菓子と一緒に無重力遊泳をしていた。プカプカ浮かぶスイーツの中を、フワフワと上下左右に進んだり、斜め方向にクルクル飛び回ったりして、彼女達は皆何かが始まるのを待っていた。私も無重力遊泳をしながら、小学校時代の同級生のS君を探していた。色とりどりのスイーツをかき分けて、私は数人の女性にS君を見掛けなかったか尋ねてみた。彼女らは皆エクスタシーに達した表情をしていたが、S君の名前を聞くと急に顔をしかめたり、

ストラングルホールド《Dream Diary 番外02》

xxxx年xx月xx日(x)  ぬらぬらぬらぬらと      黒光りする夜がまたやって来る    節操のない総天然色を肉の奥に密閉して     夜の重力はすべての脈菅に流れ込み   全身の毛穴に銀色のさぶいぼーを沸き立たせる  ノノノ、ノ、ノイズの岩塊だらけの重低音で     薄ら笑うあいつがまたやって来る    眠れぬ夜の海底の寝床の       絡み付く紅藻類に俺を羽がい絞めさせ   真っ黒いトグロを巻いて俺をじっと睨め付けるるるるるる                

或る女性の夢《Dream Diary 31》

xxxx年05月26日(x)  或る女性が床に腰を下ろし、背中を壁にもたれ掛けていた。元気の無さそうな表情の彼女は、私に向かってか細い声で何かを告げたのだが、どんな言葉だったのか思い出せない。私はしゃがんで彼女を横から軽くハグすると、あなたが好きだという意味のことを彼女に告げた。そういう意味のことを言ったのであって、はっきり「好きだ」と告げたわけではないが、私はいずれこの女性と一緒になるのだと思った。しかしその後すぐに、この女性には身体のどこかに欠陥があるという事を思い出し