『縞模様のパジャマの少年』を分析してみた。


初分析いくぞー。

(1時間34分)

主人公:
ブルーノ
ナチスの軍人の息子。探検が大好きな好奇心旺盛な8歳の少年。

ログライン:
好奇心旺盛な8歳のドイツ人ブルーノは、ナチス収容所に入れられた同い年の少年シュムールと有刺鉄線越しに友情をはぐくむ。

ドライブ:
シュムールと友達でい続ける。

分析

インサイトインシデント(14分・15%):


子供部屋の窓から"農場"を目にする。
彼はその存在を知りませんから、収容所を見て農場だと思うんですね。
「どうしてあの人たちはパジャマを着ているの?」と、両親に疑問を投げます。裏庭に出ようとしたり、自分が見た"農場"の絵を描いているところから、彼が小さな探検家として未知の領域にある種、魅了されていることがわかります。
しかし監視されているため、実際に探検することはまだ探検には出られません。

プロットポイント1(30分・32%):


家の敷地から抜け出す。
スキップしたり剣のように木の枝を振り回しながら森の中を突き進む姿は万国どの時代にも共通する幼い少年像で、物語の歴史的背景を知る大人からすると余計切なさが感じられますよね…

(キーワードだと思った言葉
if you ever found a nice Jew, you would be the best exporlor in the world.
もし君がいいユダヤ人に出会ったら それこそ世界一の探検家だ)

ミッドポイント(60分・63%):

シュムールを裏切る。
シュムールと話しているところを中尉に見られ、保身のためにシュムールのことは知らないふりをしてしまう。
なんかこういう小さな嘘をつくところも子供らしいですよね。

プロットポイント2(78分・82%):


パジャマに着替える。
シュムールの父親を探すため、パジャマに着替え、フェンスの下を掘り、収容所の敷地に入ります。もう後戻りはできません。
あぁ…

クライマックス(81分・86%):

さらに潜入する。
事前に観た収容所の映像とかけ離れた実態を目にし不安になったブルーノは帰りたがりますが、友達との約束を守るために意を決して収容所内に踏み込みます。


分析の振り返り

題名がシュムールを表していることもあって、「2人の少年の物語」のようにまとめられていますが、2人の友情には物理的な制約が多いということもあり、実際に交わるシーンの割合がかなり少なく、まるでサブプロットだなと感じました。
(原作も読んで比較してみたいものです。)

ではメインプロットやテーマはどこにあるのか考えてみると
それはブルーノの純粋な好奇心ではないでしょうか。

・どうして引越すの?
・どうしてあの人たちはパジャマを着ているの?
・どうしてパジャマの大人たちは自分の就きたい仕事に就いていないの?
・農場には何があるの?
・どんな生活をしているの?
・煙突で何を燃やしているの?

などなど、たくさんの疑問を持ち投げかけ、大人に与えられた答えと自分が目にした現実のギャップに悩み、考え、現実に起こっていることを見極めようとします。

つまり、これは自分の五感で真実を追い求める1人の少年の物語。

冒頭のこの言葉からも読み取れるかと思います。

Childhood is measured out by sounds and smells and sights, before the dark hour of reason grows. ---John Betjeman
子供時代とは 分別という暗い時代を知る前に
音とにおいと自分の目で物事を確かめる時代であるーージョン・べチェマン

この映画、ずーんと後をひきますね…
最後まで読んでくださりありがとうございました。
全然分析できてないぞ!と思った方、ぜひコメントお待ちしております。



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