診断名「心因反応」繊細だと教わる

2000年8月

入院してからひと月。

自分が何故ここ、精神科閉鎖病棟にいるのかわからない。

病気である自覚が無かった。


神さま(主治医)との面談で、自分は病気なのか、何の薬を飲んでいるか、自分がどのような状況で入院したのか、教えてもらった。

診断名は心因反応、若い人に多く、さまざまな症状をひっくるめた昔の言い方で、パニック障害等も該当すると説明された。

薬は精神安定剤、鉄剤、胃薬が処方されているという。

入院時は妄想錯乱状態だったとのこと。

私はとても怖い思いをしたのを覚えている。


今後、同じ状況に陥らないようにするため、今後の治療は

1.薬の力を借りて、昂ぶらせないように抑える

2.家族・職場の協力を得て退院後の環境を整える

3.自分の行動・考え方を改める

といった感じの話をされた。


3.に関して、神さま(主治医)が言った。

「繊細」なんだと思いますよ。


そう教えてもらって、あーそうなんだ!仕方がないんだなと、

それまで他人と同じようにやろうと頑張ってきたが、どうにも厳しかった事に納得がいって、諦めがついた。

繊細という言葉は嫌いではない。自分が新しい所属グループに割り当てられた感じで受け取った。

当時は、HSPという言葉はまだ日本では聞かなかった。

深刻に聞こえる病名を言われなかった事には、安堵した。


神さま(主治医)の判断のもと、私はしっかり6ヶ月!入院治療をした。その後2年程薬の調整と減薬にかかったが、再入院はしないで済んでいる。

閉鎖病棟で3か月、一般病棟で3か月は自分にはとても長い期間だったが、しっかり自分と向き合う時間がとれて良かった。

主治医とお世話になった看護師さん、迷惑をかけてしまったが辛抱強く私を支えてくれた家族、復帰を待ってくれた職場には、とても感謝している。


この入院をきっかけに、私は自分が繊細であることを知ったが、それまでの自分の行動・考え方を修正するのには、何年もかかっている。

長年身に付いた行動・考え方を変えるのはなかなか難しい。



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