
男子校魂、大爆発!議論のゆく末は...!?【令和の御三家決定戦 ③】
都内中高一貫男子校出身者による討論会「令和の御三家決定戦」。
ここまで【セッション①:入口と出口】では受験や進学実績、【セッション②:高校の特徴】ではOBや行事、校舎について議論を交わしてきました。
今回は【セッション③:さらに踏み込んで…】の議論の様子をお届けします!
(前回の記事)
【セッション③:さらに踏み込んで…】

《トークテーマ一覧》
「戦闘力は?(物理)」「モテ度/おしゃれ度は?」「『魂の格』(男子校魂)は?」
1 戦闘力は?(物理)
会長「じゃあ一発目は戦闘力について。物理で戦ったらどこが強いと思いますか」
武蔵「まあ論理的に考えたらクソ人数多い開成がクソ強いよね」
(一同、爆笑)
武蔵「どんだけ強い奴いても、5人とかでかかれば勝てるんだから!」
海城「海城さ、これ麻布もなんだけど、アメフト部持ってるんだよね」
会長「お〜」
海城「元々軍人養成学校だから、文民の皆さんは黙ってもらって…」
早稲田「おい!」
開成「シビリアンコントロールはどうした!」
(一同、大騒ぎ)
海城は海軍兵学校への進学を目指す「海軍予備校」を前身としており、今でも英語教育(海軍士官に必要な素質)、武道教育(柔道、剣道など)にその伝統が引き継がれています。
麻布「いやでもこれ大事なのが、『喧嘩』をするわけじゃないですか。(麻布は)みんな狂ってるので…」
(ベル、鳴り響く)
武蔵「リミッターが、ない」
会長「そういうので行けば武蔵も強いんじゃない?」
武蔵「そうなんだよね。やっぱ海城とかはいい子が多いからさ、あるんじゃない?ためらいとか」
海城「と、思うじゃん?みんな、知らないでしょ?謹慎室、ってのがあるのね」
(一同、爆笑)
海城「漫画とかでよくあるじゃん、人殴って退学、みたいな。でも中学校だとそれができないから、謹慎、って形になるんだよね」
(ベル、鳴り響く)
会長「海城、武闘派なんだ」
海城「海城が強いのは、もうデータで示せるけどね?高二の時、文実でフィジークやって。ボディビルコンテストね」
武蔵「強いのは上だけですか?」
麻布「お、下ネタか?」
海城代表が当時の画像を見せると、一同から歓声が。
海城「普通に戦える、うちは」
一同「おお〜」
早稲田「え、僕にも見せてよ」
海城「…」
武蔵「ここ(海城と早稲田)バチバチだな!」

2 モテ度/おしゃれ度は?
会長「じゃあ、次はモテ度について、これ海城お待ちかねの」
海城「ま、最初はあえて黙っておくよ」
開成「でもさ、これ人次第じゃないの?」
早稲田「人によるんですけど、中高の時はいろいろいるけど、同期みんな大学入ってからかっこよくなる」
一同「ポテンシャル型ね」
会長「武蔵も強いよね?」
武蔵「これね、武蔵がかっこいい理由ってのはあって。近くに武蔵大学っていう私立文系の王みたいな大学がいるからそこで学んでいる」
(ベル、鳴り響く)
海城「じゃあ、私立文系ファッションってこと?」
武蔵「あのね、私立文系がいちばんかっこいい。奴らは勉強の時間を捨ててファッションに使ってるわけよ」
一同、「それはそう」と唸ります。
武蔵「結局慶應経済とかにいる奴が一番かっこいいんだから!」
会長「まあでもそういうことが学生のうちからできるのも、私服校だからですよ。麻布とかね?」
麻布「まあ、うちはオシャレとかそういう既存の価値観に対するアンチテーゼでやってるんで」
武蔵「じゃあ、だめじゃん」
麻布「だから、麻布ではまあ、全裸が多い」
開成「着てくれよ…!」
(ベル、鳴り響く)
(一同爆笑)
会長「じゃあ、待ちに待った、バチェラーを輩出した海城…イケメン多いよねやっぱ」
海城「雑談って感じでいきたいからあえて母校批判させてもらうけど、まあ、その、かっこいいんだけど、量産型…」
(ベル、鳴り響く)
海城「男子校にしては平均値は高いけど、世間一般からしたら…う〜ん」

麻布「てか、聞きたいんですけど、制服ある高校ってどこまでオシャレ許されるんですか?」
早稲田「髪染めすら禁止で、茶髪にしただけで先生に苦言を呈された人も」
会長「厳しいね」
早稲田「でも、早稲田大学から学べるんで」
武蔵「でた!私立文系から学ぶ!」
会長「開成は制服だけど割と自由だよね?」
開成「そうだね、行事の時の髪染めも許されてるし」
会長「海城はどうなの?」
海城「校則とかではないんだけど、身だしなみ規定ってのがあって」
会長「身だしなみ規定…?」
海城「髪染めとかパーマとかは禁止なんだけど、俺が知ってる中では例外が二人いて」
武蔵「二人…?」
海城「パーマかけたけど逃げ続けた人と、茶髪にしたけど逃げ続けた人がいて」
一同「すごっ」
海城「海城は、(おしゃれのために)頑張れるんだよね」
会長「海城は『新しい紳士』を目指してますからね」
(※海城は教育理念として「新しい紳士の育成」を掲げています)

3 魂の格(男子校魂)
会長「次行きますか、『魂の格』」
麻布「麻布なんかひたすらありますよ。高三の冬に友達とやり残したことないかって話になって、そこであがってきたのがまあ…一旦校内全裸ダッシュ?」
(ベル、鳴り響く)
武蔵「服着ないの麻布すぎるなあ」
海城「男子校魂だ」
麻布「走ってる時は教員には出会わなかったんですけど、翌日女性の教員とその話になって。でも、ここで僕が説得したんですよ。『先生、よく考えてください、大学入ってからやったら捕まりますよ!?』と」
海城「高校でもだめだろ!」
麻布「麻布は、治外法権なんで。納得してくれました」
(一同、爆笑)
会長「早稲田はどうなの?脱がないよね、早稲田は」
早稲田「それはもちろん、『誠《まこと》の精神』ですよ」
「誠ホール」の伏線回収(?)で一同大爆笑です。
早稲田「まあでも、ありのままの姿を見せるというのもまた『誠の精神』なのでは」
会長「お〜〜」
武蔵「生まれたままの、「誠の姿」でね」

「何で男子校魂=脱ぐことみたいになってるんだ」という聴衆からのツッコミもありつつ、話題はさらに男子校らしいものへ…
会長「開成はどうなの?」
開成「まあ、脱ぐとかはないんだけど、修学旅行でアダルトグッズ買っちゃったバカがいて、良くないのが、それを宿で手滑らして落としちゃって教員に見つかって…」
一同「ええ〜」
開成「まあ、怒られなかったんだけど、「そういうことは家でやろうね」って言われたらしい」
(ベル、鳴り響く)
早稲田「あ、うちも同じようなことがあって。あの、○○○ー○持ってきた人がいて…」
一同「ああダメダメ!」
(ベル、鳴り響く)
武蔵「まあでも、アダルトグッズとかはありがちだよね。ビンゴ大会とかあったら景品に絶対あるもんね」
(一同、ざわつく)
麻布「あるある!!!!」
武蔵と麻布が大共鳴を見せます。

海城「最後にこれ言っときたくて、うちの魂の格見せたなっていうエピソードがあって。文化祭って結構規制厳しいじゃん。ボディビルとミスコンの他にどんな企画やるかってみんなで頭を悩ませてたんだけど、そこで出たのが『ローション相撲』」
(ベル、鳴り響く)
海城「みんなでドラム缶に入ってるローション継ぎ足しながらやったの、青春だったね」
会長「男子校だな〜」
【戦いを終えて】
会長「みなさんお疲れ様でした。」
会長「どうですか、今共学化の話なんかが話題になってますけど。やっぱ嫌なの?」
早稲田「僕はいやかも」
海城「今共学化してるとこって、共学にしないと経営が厳しいだけだからで。俺たちみたいな高校は共学化する必要がない」
会長「今日ここで話したようなおバカエピソードがなくなっちゃうってのもね」
武蔵「流石に共学では全裸で走り回ったりできないもんね」
麻布「でも僕は共学化してもいいと思ってる。男女で分けるのはあまり気に食わないというか」
海城「お〜そういう話になるんだ」
早稲田「僕、男子校は存続すべきだと思ってたんだけど、その話聞いたら、早稲田関連の高校の中で、推薦も受験もどちらもチャンスがある高校が男子校(早稲田中高)くらいしかないってのは、よくないなって」
一同「おお〜」
早稲田「だから、早稲田女子とか作っちゃおうかな」
一同「壮大だなあ〜」
教室に平和な笑い声が響きます。
ここまで読んでくださったみなさん、ありがとうございました。
「令和の御三家」にふさわしいのはどこかを決めようという思いつきで始まったこのイベントでしたが、進学実績の話に終始せず議論が展開し、各校の特色・個性への理解が深まり、最後は「男子校」という存在そのものについて考える素敵な会になりました。

最後に、参加してくださった各校代表者のみなさんに多大な感謝を申し上げます。
今後とも東京大学高等学校進学教育研究会をよろしくお願いいたします。
(2025/02/21)