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翻訳機を使った良い例(すぐわかるパターン)

 今日は用事があったので、少し外出することにした。タクシーで10分ぐらいなのだが、それだけで全く違った景色があった。いつもは生活感あふれる住宅街といったところなのだが、こちらは商店街がひしめく形で並んでいて、ちょっとした中心部である。歩行者街もあり、人通りが少ないものの、大きな広場を横断できるので、とても気持ちの良い散歩になった。

 少しぶらぶらと散歩することにした。久しぶりの人の多さというか、活気であふれていた。こちらでは外出制限も特になく、マスク以外は以前とそこまで変わりがなくなってきた。もちろん、若い人を中心に学校へ戻ってくるというのは、まだまだ途中の段階であり、6月に入らなければきっちり戻ったとは言い難いと思う。ニュースにあるように一部では、再発が起きて、対応に追われている段階である。大学としても再開するのか、それともオンラインで終わらせてしまうのかの段階に来ており、5月末には最終的な決定がなされると思われる(6月頭に授業は終了する)。それとともに、更新の話もあるのだが、まだ不透明な部分が多く、日本国内に戻っている先生などは「どうやって更新するのか」といった悩みが出ているのではと勝手に想像する(実際には聞いていない)。


街を見てみると元気というか、なんというか、そこまでいきます?と疑問に思うことも少しあった。赤信号なのにどんどん突き進む人や、歩道橋がわざわざあるところを使わずに、そのまま行こうとする人たちを見ると、「元気だな」と思いながら、喧嘩になったら大変だろうなと思っていた。何かあるととにかく面倒、でも何かなかったらとにかく問題ない。この不思議な組み合わせが、これまた不思議な心地よさを生んでいる(無茶はだめである)。もう少し落ち着いているのではと私の脳内的には判断していたのだが、そんなことはなくガンガン前に進んでいる姿を見て、エネルギーの大きさを感じたのであった。


エネルギーの高さといえば、街を歩く人たちだけではなく市場の中でもかなりの盛況をみせていた。お肉、野菜、たまごなどが狭いところでたくさん売られており、みんな密接に通り過ぎていく。特にたまごコーナーでは、500g3元(約45円)を切る価格で売られていたため、みんな行列をなして安いものを買おうとしていた。今、これが日本で起きたら、ある人は卒倒するんじゃないかなというぐらいの密度であった。こちらは、そういったことにも気にする人はおらず(私の住んでいるところでは)、逆に空いていたら入られるのではと思うぐらいの「ギラギラ」感が漂っている(今回のこととは関係ないが、このギラギラ、嫌いじゃない)。


久しぶりの「人込み」を体験すると、気疲れを感じ、外の空気を求めて歩き出した。適当に歩いていくと、さらに大きな市場を発見したが、今日は時間がなく行くことができなかった。機会があれば、ぜひチャレンジてみたい。


レストラン街などが並んでいるところを抜けていこうと思ったときに、この写真を見つけたのであった。

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「介護良い子供」という言葉、私は中国語が分かってしまうので、なんとなくこの言葉を見ても、「あー」と意味が分かるのだが、中国語が分からない人が見たら理解できるのだろうか(英語を見ればわかるのだが…それは…)。


ここでは翻訳機を使って中国語を日本語にしている典型例なのだが、それがなぜ起きたのかを解説してみたい(勝手に)。


まず語順であるが、日本語と中国語の大きな違いは英語に近く、動詞が前に来ることである(厳密には、英語と同じではないので注意が必要)。そのため、前の何文字かが動詞で最後の何文字かが名詞であることの意識をもっていれば、入門編はクリアである。


V+O


の文章になっている。そこで、分解して考えてみると


看护+好+儿童


という構造になる。ここまで分けられたのなら、初級編はクリアである。あとは辞書なり、翻訳機に一つずつかけていけば意味は分かるし、なぜ誤訳が起きたのかも分析することができる。


実際には、

看护…「看護する」の意味。「世話をする」ともいえる。これをそのまま翻訳する学生がたくさんいて「看護」と使いたがるのは、ここから来ていることが分かる(マニアックな話)。実際には、“看护老人”などの組み合わせで「老人を看護する」となってしまう(だから業界内のマニアックの話だって)。まず、「老人」から指摘することから始めるのだが、携帯になれた人たちは覚えることよりも、翻訳機を使おうとするのでなかなか覚えられない(アプリの辞書も間違いではないのだが、「老人」「お年寄り」の違いを説明しなければならない。)

好…動詞の後ろにくっつくものの一つである(詳しくは文法書を参考)。日本語に直す場合は、動詞に係る副詞的要素を持つ。例えば“学好日语”となれば、「日本語をしっかり勉強する」という意味になる。


儿童…児童の「旧」がなくなったとおもえばよい。「子ども」の意味。

中国語の基本は1+1(例 学+好)

もしくは2+2(例 好好+学习)

そして今回の2+1(看护+好)

などがあげられる。音を非常に大切にしながら、会話文と文語文を使いわけていくため、その奥は大変深いものがある。私もまだまだ勉強が足りないと思っている。


看护 + 好 + 儿童

→(直訳)子どもの世話をしっかり行う

→(意訳)子どもから目を離さないように気をつけてください。


になろうか。こうなると、「看护好儿童」が5文字なのに対して、日本語がどれだけ長いんだという疑問を持たれる方もいらっしゃる。確かに難しい。もっと良い日本語がないものか、考えてみる。私の頭の中には、デパートでのアナウンスが頭に出てきて、分かりやすく、親しみやすいと思って、このように長くなっている。かといって、そうするならば、枠に入りきるのかどうか、という問題も出てくる。


そうなるとこちらも、「わざわざこんなところに注意書きしなくても良いだろう」と思ってしまうのだが、それとこれとは違うし、文化的差異というものがあるのだとこうした誤訳からも感じることができる。


こうした誤訳で面白いのはレストランでの誤訳なのだが、それは次回、見つけた時にご紹介できればと思っている。


この問題は中国だけでなく、日本でも同じように問題だと(種類は違うかもしれないが)思っている。これはある場所で私が撮影したものだが、なんとも言えない気持ちになってしまう。

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