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生き残って欲しい、生き残るためには

先日訪ねた西陣織エリア。

散歩をするとどこからともなく聞こえてくるジャガード機が奏でる音色。

昔は至る所で当たり前のようにその音色が重なり合っていたよう。

図案家、紋屋、糸屋、整経屋、絣(かすれ)屋、機場、綜絖(そうこう)屋、整理屋、染み落とし屋、カケツギ屋など多くの職人よりなっている分業制の西陣織。

布帛、織物と編みもの、ニット、カットソーの違いをここ数年でなんとかようやく、なんとなくわかってきた私。ほんとにまだまだ勉強中の身ではありますが、

経糸と緯糸からなる織物、さらにいくつもの糸、色、番手等をもちいて複雑に洗練された西陣織の技術力・繊細さ・緻密さはやはり織物の最高峰。その一言に尽きます。

その最高峰の西陣織は、2018年の調査によると、80代の事業主が2割近く、70代以上が半数、60代は4分の3だとか。

5年経った現在では、さらに高齢化もしくはすでに廃業している事業者もおおいのではないでしょうか。

高度成長化、大量生産、技術の進歩等のいくつもの要因より生活様式は次第に変化し、着物として織物に触れる方も減り続けている現在。

西陣織が産地として生き残るためには

担い手を集うこと最重要であり、

そのためにも最高峰の織物の存在とその価値を伝えることは大切なことです。

西陣織のみならず、米沢織もしかり。

その価値をしり、伝え、着物以外の衣服でも織物の魅力を感じることを私は行いたい。

私たち世代(30代後半)は、日本の織物に触れる機会も、纏う機会も

年に数回あるかないか。むしろ全くゼロも多いはず。

着物で伝統を伝えることは必須ではありますが、それのみだと産業としての生き残りは厳しいのではないか。

さまざまな意見があることは確か。

ただ、着物を身につけましょうといっても、それはあまりにも現実離れしている。

それならば、ほかのフォルムの衣服にて伝統や技術を伝え残しつなげることも大切だと私は考えてます。

衣服は、ただ身につけるだけのものではなく、

心までも弾ませる力があると私は信じています。

衣服を通じて五感を育み、視野を広げ様々なことを感じてもらいたいのです。

素材には、衣服には気持ち、こころ、身につけるものを輝かせる力がある。

昔から変わらないこの想いにて少しずつ活動しています。

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