【ただのつぶやき】「私と小鳥と鈴と(金子みすゞ)」に教えてもらったこと
こんばんは。
網戸越しに聞こえる虫の音に、季節の移ろいを感じます。
さて、今日の記事は、少しいつもと趣向を変えてお送りします。
noteで交流させていただいている「しばまる」さんから、「心に残るあのエピソードをあなたに」というバトンリレーの企画(チェーンナーさん発)を頂きました。どうぞお付き合いください。
↓ この企画です!
↓ そして、私にバトンをくださった、しばまるさんの記事はコチラです!
○みんなちがって、みんないい。
改めて自分の半生を振り返ってみたのですが…
私の場合、強烈に心に残るエピソード(というか、印象でしょうか)というのは、本や歌などから頂いたものが多いような気がしています。
その一つに、ある詩との出会いがあります。今回はその詩との出会いについて書かせていただきます。
・・・
その当時の私は、少し心理学に興味を持ち始めていたような時だったと思います。自分の人生を、いかに穏やかに生きるか、いかに楽しく生きるか、そのためにはどうしたら…と、頭の中で悶々としていました。
私の場合、特に悩ましく感じていたのが「嫉妬心」でした。自分よりも「持っている」「優れている」人への妬みや嫉み、そういった感情との付き合い方を模索していました。
禅の言葉で言うところの「足るを知る」という言葉も目にしましたが、頭では分かっても体が付いていきません。どんなに自分で「自分は足りている」と自己暗示をかけようとしても、他人と一緒に過ごす以上、どうしても他人の「持っている」「優れている」ところが目に入ってしまい、その度に心がざわつくのを感じていました。
また、私が好きなストア哲学(ゼノン、エピクテトス、セネカ、マルクス・アウレリウス…)といった方々だと、「自分でどうにもならないことは気にするな。自分でどうにかできることにだけ集中しろ。」と説いています。ですが、やっぱりどうしても「自分はもっと持てるようになるはず…」「自分はもっと優れた存在になれるはず…」という心に囚われてしまい、苦しく感じることが多かったです。
もちろん、どちらも素晴らしい考え方には違いありません。
ですが、その当時の私には過ぎたる道具で、生かすことができずにいました。(ただ、それは今もですが…💦)
そんなときに、この詩が目に(耳に)入ったのです。
NHKの「にほんごであそぼ」で、歌として流れていたものを聞いたのですが、じっくり聞けば聞くほどに、はっとさせられるものを感じました。
なぜそのように感じたのかというと…この詩には、それまでの私の物事の考え方と、完全に異なる視点が入っていたからです。
それは、私が「ない」ことを感じている時に、同じように、周りの人も「ない」ことを感じているかもしれない、という視点です。
要は、自分だけじゃないんだぞ、ということです。
・・・
それまでは、とにかく自分の力で自分をどうにかしようと、そんなことばかり考えていました。そこには全く他人が介在する余地がなく、自分一人で戦っているような感じでした。なんというか、窮屈な…そういう自分でした。
でも、この詩にはそんな窮屈さがありません。
「自分は持っていない」ことを認めつつ、同じように「でも、周りも持っていないよね」と。
だってそういうものなんだから、お互い様でしょ?
だってそういうものなんだから、そこがいいんじゃないの?と。
と、サラリと詠まれています。
もし当時の私が、同じ題材で詩を詠むとしたら、恐らくこんな風になっていたと思います。
これはちょっと極端に書いてはいますが、当時の私の思考の向かい方だと、恐らくこんな感じになるのだと思います。とにかく意識が、周りに向かず、自分にばっかり向いていたんですよね。とても窮屈な感じです。
・・・
人間だれしも、きつい時・苦しい時・悲しい時…そして嫉妬心を抱くとき、どうして自分だけ…と、そんな風に考えてしまいます。そういうときに周りを見ると…みんな楽しそうに見えてしまうのですよね。
でも、実際はそうじゃないですよね。
自分が辛いからと言って、他人が辛くない…わけではありませんよね。
考えれば当たり前なのですが、自分に余裕が無い時というのは、得てしてそういう思考に陥りやすいということを、この詩を通して再確認することができました。
…そうはいっても、バタバタした日を過ごしていると、やっぱりこの気づきを忘れてしまうことも多いです。時々この歌を聞き返し、そんな自分を律したいものです。
最後は、皆さんも一緒に聞いてください。コニちゃん(元:小錦関)の歌声でどうぞ。
・・・おわり
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