離す
離そうとして、逆にくっついてくるもの。
離したくても、自分が離れられないもの。
私には絶縁しているきょうだいがいる。
きょうだいの近況なんて、知りたくもないけど、親経由で時々伝わってくる。
この間は本人からLINEが届いた。
本人には慶事だったので、私にまでお知らせしたかったらしい。
正直どうでもいいし、そんなお知らせいらない。
LINEで繋がっているようなこの状態を、絶縁していると正確に言うのかどうか分からない。
私はもう関わり合いになりたくないし、近況だってどうでもいい。わざわざ自分からブロックしたり、メールアドレスや、電話を変えたりするまでもないと思うだけ。その価値もない。 労力がもったいない。
きょうだいとの溝は、些細な行き違いというか、言い争いから亀裂が入って、最終的には殴り合いになった。
ああ、分かり合えないんだなと思った。
あの喧嘩の時のきょうだいの言い分なんて、へそで茶が沸きそうと思ったし、甘ったれた根性が大嫌いだと思った。
大人になりきれない私。
それから、きょうだいも。
だから、私は未だにきょうだいを許せないのかもしれない。
気持ちが大人になって、まあどうでもいいかと思う日が来ると変わるのかな。
あのわだかまりがなくなることは、永遠にないと思うんだけど。
きょうだいは、言ってはいけないことを言った。無自覚にしろ、喧嘩の言い返しが苦手な私を言いくるめるための、ものすごく適当かつ的確な言葉を見つけて、その時の勢いで言っただけにしろ。
私はあの言葉を許せる気がしない。
それは私のプライドがどうこうというより、私のこだわりがどうこうというより、きょうだいの人間性が許せないのだと思う。
あの言葉を思いつき、あまつさえ口にして、言いくるめてやろうと思うその卑しさが、きょうだいとして嫌だ。他人だったらまだ救いはあったかな。
私がもっと大人になれたら、もっと違う感覚で、きょうだいを見つめることができるのだろうか。
許すとか、許さないとかではなく、きょうだいの存在を容認できるのだろうか。
ただのきょうだいとして、存在を認めることができるのだろうか。
あの言葉が、眠れない悩みのように、もう忘れてしまいたいのに、頭にこびりついている。私が絶縁と言いつつ、noteにまで書くのは、きょうだいにこだわっている証明なのかもしれない。
もう離してしまいたい。
忘れてしまいたい。
あの言葉を、きょうだいごと記憶から消したい。
消すだけじゃ、乗り越えることにはならないのかもしれないし、いつまでもこだわっている私の一人相撲、一人で馬鹿をやっているのを、終わらせることにならないのかもしれない。
私が考え方を変えて、こだわりなんて「どっちでもいい」と思えたら、幸せなのかな。
きょうだいの存在を、「まあ、そこで生きているよね」程度に平穏に思えるようになるのかな。
離すというのは、逆に受け入れることなのかもしれない。
受け入れて、馴染んで、緩んでいく。
気持ちの張り詰めた糸を、嫌いというキリキリした感情を、断ち切るのではなく、緩める。
そうしていくうちに、いい意味でも、望むとおりにでも、忘れたりできるのかも。
難しいけどなぁ。
【今日の英作文】
彼女は面倒事になると、愛想笑いをする。
She puts on a fake smile when she gets into trouble.
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