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毎朝の今生の別れに飴ちゃんを

私が通勤に利用している駅で、毎朝、母親と今生の別れのように大泣きする小学生男子がいる。

両親と駅まで一緒に来て、母親と父親&小学生男子は別方向の電車に乗るらしい。

小学生男子はまだ体格も小さく、えいやと父親が肩に担いで、母親と強制的バイバイをする。ことになる、のだけど、、、

「おがあああさぁああーーーん!」

とは叫ばないものの、

この世の終わり、今生の別れ、絶望感、裏切られた感たっぷりに、悲愴な声で泣き叫ぶ。

お父さんが一緒にホームまで行くのだからいいじゃないかと、私なら思うのだけど、お母さんがいいらしい。

両親側も毎朝のことだから、手際のよいこと。

小学生男子の一瞬の隙突いて、父親ががばりと担ぎ上げ、「じゃあ」と言って母親は走っていき、その後ろ姿を父親に担ぎあげられた格好のまま、小学生男子は「わああぁあーー!!」と泣き叫んで見送る。

学校そんなに行きたくないのかな。

お母さんと別れて学校行くのが、そんなに苦痛なのかな。

それとも、学校行きたくないどうこうというより、お母さんと別れるのが嫌?

事情は分からないけど、毎朝のこの今生の別れのシーンは、もはや恒例行事と化している。

毎朝毎朝、お母さん(両親?)に裏切られ続けるのは、なんだかかわいそうである。

でも、こう言っては、本当にかわいそうだけど、ちょっと面白い。もう半年以上はこんなことを続けている。

小学生男子、ちょっとは自立しろ。別れに強くなれ、と思う。夕方家に帰ったら、会えるでしょ。

別れの辛さの深刻度(?)は、人それぞれだし、彼にとっては毎朝の別れが最悪で最低な瞬間なのかもしれない。

でも、毎朝この世の終わりのような泣き具合で、「ははは、また泣いてるわ……」と思ってしまう。

毎日全力で涙にくれる、小学生男子に飴ちゃんでもあげたい。

もう泣くのやめとけ。朝からそんなに大泣きして体力使うことない。

泣かなくても、嫌なことは嫌って言えばいいんだよ。飴ちゃんでも食べて学校行きな。

泣きたい時に思う存分泣けるこの子はきっと幸せだなと、私は思う。

そして、今日も泣いている。

【今日の英作文】
「このあたりのどこかに良い文具店があるといいのに。」
I wish there would be a nice stationery store somewhere along here.

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