厨二病は、いい子ちゃん
私は、学生時代いい子ちゃんで通ってきた。
別にいい子にしようとか、いい子ちゃんぶろうとか、わざわざそう思って行動していたわけではないので、かなりやな感じである。真性いやな子である。
自分で書くのもなんだけど。
秋のこの時期、修学旅行に行ったなと思い出した。中学の時の修学旅行の行き先は広島で、原爆資料館や原爆ドームなどに行った。
私の学校は、生徒による合唱が「伝統」ということになっていて、全員強制参加で、合唱が行われていた。
選曲も指揮も、指導する音楽の先生の好みが反映され、なにが我らが中学の伝統なのか、当時もよくわからなかったが、今でもよく分からない。
うたう曲は、懐メロみたいな、先生の青春時代の1曲だったりして、中学の伝統ある1曲というものは、一切なかった。校歌指導はかなりいい加減で、最後まで歌詞を見ないとうたえなかった。
その修学旅行でも、行った先々で歌をうたって感謝を伝えるということになっていた。
私のクラスで、原爆ドーム前の広場で歌うことになっていたのは、中島みゆきの「時代」だった。
♪「あんな時代もあったねと きっと笑って話せるわ」
という歌だ。
原爆ドームの前で? なにかのジョーク?
原爆を忘れない、戦争の恐ろしさを学ぶ目的で行くのに、「笑って話し」ちゃうんだ……。
なにを笑って話すかが問題だけど、語り部のみなさんに感謝の気持ちをこめて、「いつか笑って話しましょう」ってどうなん?
見当違いだ!
と私はなにかの正義感に燃えた。いい子ちゃんの魂が震えたらしい。
学級会の時に、「じゃあ、うたうのは、「時代」で」という話になりかけたとき、いつもは手なんかあげもしないのに、なんか言わなきゃいけない!! と気持ちの悪い正義に燃えて、「戦争を笑って話せる日が来てはいけないと思います!」とか、言っちゃったんだ。。。私。
当たり前に、「そりゃそうだよね」という雰囲気になるけど、「それ言うの?」という、お前空気読めよな、という雰囲気にもなる。
しかし。
空気読めない、いい子の私は痛い道を突っ走る。
「時代」をうたわないことに決まって、他の曲に落ち着き、私は天狗になったのだ。
ほかのクラスも普段うたっている最新の曲から選ぶから、修学旅行で「時代」をうたうクラスもあった。
中学は1学年クラスは6クラスあり、何クラス「時代」をうたったのかは知らないけど、知り合いのいたクラスは、「時代」をうたう選択をしたらしいと聞き、私はそのクラスの子に言った。
「戦争を笑って話すような時代にするために、修学旅行行くんじゃないよね」とか、「「時代」なんてうたって失礼じゃない?」とかなんとか。
広島に行くのも、感謝の歌をうたうのも、生徒の自主性によるものではないのに、「そんなこと言われても……」でもあるし、「そこまで小難しく修学旅行について考えなくても……」て、今なら普通に思う。
「時代」をうたわない選択を学級会でさせた! と天狗になって、いやないい子に変身した挙句、 ほかのクラスのことにまで、首を突っ込む。。。
果てしない。
なんだコイツ感が、私の厨二病。こじらせ方がいやすぎる。
修学旅行の思い出、苦い。
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