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文体練習 その3

アーシュラ・K・ル=グウィン『文体の舵をとれ』を読んで、文章の練習

【200-300文字。15字前後で1文を作る】

目覚めると、目覚まし時計が見当たらなかった。鳴った記憶もない。汚部屋に埋もれたスマホもない。目覚まし時計は、我が家で唯一の時計だ。カーテンの外は明るいが、今は一体何時? 今朝もスマホが見つからない。だんだん焦って、イライラしてくる。いくつも時計を持つのは愚かだと思う。そんな自分が呪わしい。時計とスマホを求めて部屋中を彷徨った。探し疲れた頃、リーンと小さな音が鳴った。目覚まし時計の音だ! 心が快哉を叫ぶ。しかしリーンとは鳴ったが、場所が分からない。またも部屋中を歩き回る。気を取り直すため、水を飲もうと冷蔵庫を開けた。けたたましい音が部屋中に響き渡る。ああ、君はここにいたのか。

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