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大学JKの宇宙よりも遠い場所 聖地巡礼 Part3 国内準備後編 STAGE4,5
よりもいロスのみなさんこんばんは。私もそう、の騎空士鮫ミンです。
ついにEテレのよりもいが最終回を迎えてしまいましたね・・・毎週土曜の楽しみが一つ減ってしまいました。
引き続きよりもいの聖地巡礼の話の第三弾です。前回の記事をまだ読んでらっしゃらない方はまずそちらをどうぞ。
前回と同様、今回も国内準備編ということで南極の写真はほとんど出てきません。が、STAGE4では観測隊の訓練が始まりますのでその写真があります。
訓練はキツすぎて肩がちぎれるかと思ったよ。
STAGE4 四匹のイモムシ
南極行きが決まったキマリたち4人は観測隊の訓練に参加する。そこには報瀬の母である貴子が遭難した時に一緒にいた隊長の藤堂吟もいた。報瀬と藤堂隊長の微妙な空気の中、キマリたちは南極観測に必要な知識と技術を習得していく。
まず最初にチラっと出てきたこのシーン。日向がスマホで読んでる記事ですが、かなり重要なポイントです。
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ぜひ中身を読んでいただきたいのですが、要約すると「金がなくて民間南極観測隊ヤバかったけど七神屋って会社がスポンサーがついたから行けるようになるかもウオオオオオオ!!」です。実はこの4話時点ではそもそも観測隊自体がまだ成立していなかったのですよね。ちなみに記事の観測船には船体に「しらせ」「5003」と書いてありますが、これ以降は名前が「ペンギン饅頭号」に変更されます。やっぱり世の中金よ。5003 っていうのは海上自衛隊の艦番号で、500が砕氷艦、3が3番目という意味です。ですので、5001がふじ、5002がしらせ(初代)、5003がしらせ(二代目)になります。分かりやすいね!
立川駅
訓練のための待ち合わせ場所は立川。前回紹介した国立極地研究所のあるところですね。駅中、駅前、伊勢丹前です。どれも見覚えしかない。
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脳がやられたオタクなので4人の幻影が見える。
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いくら待ってもかなえさんは迎えに来ない・・・自分で行かなきゃ、南極に!!
総合訓練
かなえさんに連れられて一同は訓練地へ行きます。この総合訓練というものは、文字通り南極やしらせで暮らし、生きていくためのありとあらゆるものの訓練です。全隊員受講必須で、訓練中の言動によってはこの時点で隊員から外される場合もあります。命にかかわりますからね、みなさん真剣です。
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この野外講習テキストや昭和基地要覧だけでなく、観測隊にはありとあらゆる様々な資料が配布されます。量もめちゃくちゃ多いです(一冊250ページとかのもある)。中身は内部資料だから見せられないよ!見たかったら観測隊員か関係者になってね⭐︎ミ
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そして藤堂隊長の登場。今年出発の第66次南極地域観測隊の隊長は原田尚美さんで、初の女性隊長です。リアル藤堂隊長ですね。このシーンで藤堂隊長が「観測隊員も同行者も同等だ」みたいな発言をされますが、実はちょっと違います。たぶん「同行者であろうとちゃんと働いてもらう」くらいのニュアンスだと思うのですが、南極での観測隊の行動には明確に優先順位があります。
1:昭和基地の維持(設営)
2:基本観測(オゾン観測を含めた気象観測など)
3:重点研究観測(力を入れている課題)
4:一般研究観測(頑張ってる課題)
5:萌芽研究観測(様子見、将来に期待の課題)
6:同行者課題
このような順番で明確に優先順位がついています。例えばブリザードが来てヘリが何日か飛ばなくなったりしたら、まっさきに削られるのはキマリたちのような同行者の課題です。
さらに最悪のケースだと、氷が分厚すぎてしらせが昭和基地にたどりつかない場合は、昭和基地の維持と基本観測の定常モニタリング観測のみ行って、残りは全部キャンセルという「何しに南極まで行ったん?」というような事態も起こりえます。この場合は報瀬はあの名シーンの「ざまーみろざまーみろざまーみろ」さえ言えず、日向はトラウマ抱えたまま、結月はレポートが出来ず、キマリはせっかく踏み出した一歩が微妙な感じで、パソコンは雪の下、七神屋は丸損、そして全員南極の地も踏めずに帰国です。
悲しすぎるだろ
監督がいしづかあつこさんでよかった、虚淵さんじゃなくて本当によかった。ちなみに本当に辿り着けなかった年もあるよ。
そして藤堂隊長の説明が続きます。あの名シーンですね。南極観測隊員なら全員心に刻んでて当たり前のあのフレーズ。
「南極観測隊員のABC、あたり前のことを、ぼけっとしないで、ちゃんとやれ!」
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知らん…何それ…怖…
なにこのフレーズ・・・本当に聞いたことない・・・他の隊員さんにも聞いてみたのですが、誰も知りませんでした。え、どこから生えてきたのこれ・・・
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そして南極での行動の講義。南極条約とか調べると面白いですよ。ちょっとでもその辺に油こぼしたら即座に国際機関に通報しないといけないとか、コロニー及び大質量天体落下戦術の禁止とか色々あります。
劇中でも説明がありましたが、本来はこの訓練は冬と夏の2回に分けて行われ、特にこの野外訓練は本当は雪山でやります。キマリたちは特別に夏のみで一気に終わらせていますね。なので難易度がグッと下がっています。
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ルート工作。南極には道がないので自分たちで道を作って歩かないといけません、そのための訓練です。劇中と違って本来は雪山で行う訓練なのであたり一面真っ白で目印が何一つないです。それだけで難易度が数段階上がります。キマリが持っているのはハンドベアリングコンパス、コンパスの上に覗く枠があって、そこを見ると視線方向の方角がわかる仕組みです。まっすぐ持って針を見るだけなのですけど結構難しいです。キマリはコンパサーの才能あるよ。
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まっすぐ持って黒枠の部分を見ると、視線方向と赤い線が一致するため、みている方角がわかる。意外と難しい。
この野外訓練ですが、いくつか種類があります。キマリたちのは一番優しい訓練ですね。難しいのになるとクレバスに人が落ちて足の骨を折ったので、自力で動けないその人をまずクレバスから引っ張り上げて動かないようにロープとカラビナで体を固定して数百メートル離れたヘリが着地できる場所まで引きずっていくとかいうどこの特殊部隊だよみたいな訓練も受けました。雪山を人一人引きずって歩くのですよ、ロープが食い込んで肩ちぎれるかと思った。
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ルート工作のあとは野外で一泊。ゆるキャン△コラボとかではなくこれも歴とした訓練。夏なので結構ゆるく見えますけど、実際は冬の雪山(降雪付き)です。
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雪山でテントをたてられることも条件の一つ
他にもロープワーク、木登り、装備の装着、使い方、人命救助、緊急避難など様々な訓練を行います。前回も言いましたけど南極って非文明圏でかつ人間ぶっ殺しゾーンなので油断したり装備知識不足だとすぐ死ぬ。
そのあとはみんなでお話ししたり星を見たりして STAGE4 は終了です。
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どうでもいいけどえらい危ないなこのシーン
STAGE5 Dear my friend
この回はめぐっちゃんとのあれこれが描かれる、よりもいでも超重要回なのですが、またしても観測隊の聖地巡礼的には微妙なのでさっと終わらせます。
しらせ → ペンギン饅頭号
上記の通り、南極観測船の名前がしらせからペンギン饅頭号に変更されました。おそらくこの時点で南極観測隊が正式に成立したのだと思います。
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劇中ですとキマリたちはオーストラリアからしらせに乗り込むことになっていますが、我々は東京国際クルーズターミナルから出発しました。
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観測隊、自衛隊の家族、友達、そしてガチャピンの見送り
荷造り
そしてキマリたちは南極に向けての荷造りを開始します。要注目は段ボール。
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この観測隊段ボールですが、去年デザインが変わったので、現在はレアアイテムになってしまったかもしれません。ウチの家と研究室にはそこそこ転がってるけど。
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キマリが荷造りのシーンで「パンフレットに何をもってこいって書いてるわけじゃないし」と愚痴をこぼしますが、これには心底同意しました。南極地域観測隊、持っていく荷物の指定がほとんどないです。これは自分で考えろ、できないやつは置いていくという極地研からのメッセージだと思っています。聞けば答えてくれるけどね。なので私はよりもいグッズを持って行きました(?)
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今回はここまで。
三日続けて記事を書きましたが、これ以降は週一で進めていく予定です。よりもい放送枠に合わせて土曜の18:30くらいで。
次回も一気に二話の STAGE5,6、それ以降は一話ずつの予定です。