義務教育段階での保健体育授業を考える~単元計画ー指導案-授業ー評価~(2)***忙しさを減らすには。
こんなことありますよね。
前の時間のチャイムが鳴り、体育着に着替え体育館や運動場に急いで向かう子ども達。
連日の授業や業務に追われ、あわてて体育の授業の準備をする先生たち。
準備が万全でなく、ルーティンで準備運動、補助運動をしている間に用具の準備をする。
終わりのチャイムが鳴ると、けが人が出なかったことを安堵し、終了。
そして次の準備…。
どこから改善すればいい?
教師は激務です。
その激務を必死にこなしている先生がたに敬意を表します。
でも、やはり子ども達の力が伸びるのが教師としての本望だと思います。
上記のような状態を少しでも改善できるよう考えて行きましょう。
一人でがんばってない?
自分の業務を振り返ったときに自分との関わりを軸に仕分けをしてみましょう。
・自分が動かすモノ(復命書等自分しか知らないもの)
・学年で動かすモノ(学年行事、授業進度など共有して進めるモノ)
・教科で動かすモノ(教科計画、研究授業など共有して進めるモノ)
・保護者と動かすモノ(授業参観、PTA関連など共有して進めるモノ)
・子ども達と動かすモノ(学校教育活動全般 学校で実践するモノ)
・学校で動かすモノ(学校行事、地域との関連、部活動、教育計画など共有して進めるモノ)
他にも分け方もあると思いますが、ここで気づいてほしいことがあります。
自分一人のみで行う業務はどれだけあるのでしょうか。
ほぼ、教職員、保護者といっしょに行うモノだということです。
じゃあどうする?
周りの皆さんに話をしていくことです。
自分の授業をより良くしたいなら、学年、教科、管理職(学習指導主任等)との対話が重要です。
その際、大切なのは自分のプランをもっていくということです。
漠然と「どうしたらいいっすかね。」と言っても聞かれた側はどうしようもありません。
視点を示すことです。
「子どもの運動量を増やしたい。」「子どもの話合いの時間を増やしたい。」「適切な指示をしたい。」「ICTの活用を進めたい」など、明確な視点をもつことでおたがいに共通認識ができ、対話が進みます。
準備も一緒に
聞かれれば教えたくなるのが教師の性です。プランを共有することで、相手にも自分事としての意識が芽生えます。
そこから一緒にできる事を具体化できればしめたものです。
自分はプランの具現化ができ、相手は授業案の負担が減ります。
また、交流することでより良いプランが出ることが多いです。
準備や計画を共有することで互いの負担感を減らす考えです。
子どもも関わって
学びの主体は誰でしょう。
そう、子どもです。
教育はサービス業と言われていますが、上げ膳据え膳ではなく、子どもが準備から体験してこそ学ぶ事が多いのです。
どのように「子どもが学ぶ場を設定するか」が教師の仕事と考えます。
全ての準備が整って、子どもは教師の指示に従って動くだけでは、準備の段階で学ぶ事がぬけてしまいます。例えば、学習指導要領で安全に関する項目がありますが、準備をすることでなぜこの位置なのか、なぜこの配慮が必要なのかという理由が分かります。
始めは時間がかかるかもしれませんが、準備プランを設定・共有することで、当日の先生の負担感が減り、子どもは安全に準備をする意識が高まります。
まずは共有を。
情報は独り占めするより、共有した方が効率化が図れることはよく言われることです。人間関係ができているならば、すぐにできることだと思います。人間関係ができていなくても、授業という共通項ですから、話が進みやすいと思います。
少しずつでも、あなたの「心の負担」を減らせるように、そして子どものためによい効果が出ることを願います。