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茶道教授の独り言
2021年3月9日 07:40
「我も又 仏弟子のうち 涅槃像」涅槃像は釈迦入滅の場面です。沢山の弟子達から、動物までがその死を嘆いています。私も仏弟子の一人なので、悲しみの輪の中に居るのです。
2021年3月10日 00:10
日本で一番発行部数の多い某新聞、地方版に短歌・俳句を投稿しています。2月26日入選作「枯蓮の 傾きに似る 我が心」蓮が大好きです。花の時季だけでなく、冬の枯れた姿も魅力的!イケバナ作家としては、とても面白い素材でもあります。寒々とした冬の一日、池の周りを歩いていたら枯れた蓮の姿が目に入りました。その茎の曲がり・葉の縮み具合に目を奪われました。私の心象風景
2021年3月12日 08:01
「東京タワー スカイツリーも 今日朧」新宿の高層ビルに上りました。遥か西の山々・富士山はうっすら見えました。しかし都内中心部に目をやると、全ての景色が薄くボンヤリとしています。朧の言葉を実感しました。高い所から見る、東京が大好きです。
2021年3月17日 00:16
「春深し 誰の訳なる 源氏読む」若い弟子が「源氏物語」を読んでいると聞きました。私が最初に読んだのは「与謝野訳」でした。現在迄のお気に入りは「谷崎源氏」です。多くの人の訳があり、選択に迷う程ですね。平安後期の歌人 藤原俊成{定家の父}は「源氏読まざる歌人は、遺憾なり」と喝破しました。私はここへ「茶人」も加えたいと思っています。広く日本美術を理解する為に「源氏
2021年3月22日 06:05
「うららかに 織部の緑 窯を出る」百貨店の美術部に勤務していたので、瀬戸や美濃の陶芸家を良くお訪ねしました。親しくなった美濃の某先生のお宅では、折良く窯出しに立ち会う事が出来ました。流石お得意の織部焼、いづれの品も見事な出来上がりです。「大川君、どれが気に入った?」「はい、この皿が」と品物を指さしました。「それでは、お土産にこれを上げよう」飛び上がる程うれし
2021年3月26日 06:35
「春愁や スタンプにじむ パスポート」父母の介護に追われていた日々。くじけそうな気持を支えてくれたのは、沢山の海外旅行の思い出です。良く古いパスポートの束を取り出しては、見入っていました。「あの街では・・」「この空港の係員は・・」滞在したホテルやレストランまで蘇ります。色々な国のスタンプが、にじんで見えました。
2021年3月28日 14:27
「花散るや 人々急ぐ 丸の内」何処からか、風に乗って花びらが舞っています。その美しい風景は、誰も目に入らない様です。まるで関係なさげに、人々は職場へ向かいます。忙しいとは{人の心を亡くす事}古人の言葉を改めて思い出した朝でした。
2021年3月31日 09:19
「恋の記憶 いくつも重ね 春の夜」暖かく甘やかな風のせいでしょうか?しきりに若き日の、沢山の恋の思い出が浮かんで来ます。恋する事に夢中だったのか、その人にただただ魅かれていたのか?いづれにしても苦しい・激しい恋ばかり経験して来ました。いくつもの恋の記憶が押し寄せて、とても眠れそうにありません。