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クリスマスローズの開花が遅れております
全体的に、植物の様子がオカシイ今季の冬である。
何がオカシイって、
12月には軒並み小さな芽を出すハズのチューリップやらムスカリやらヒヤシンスやらクロッカスやらの球根植物が……
まったく出てきておりません!スノードロップもまだとか嘘だろ。
さすがに不安になったので掘ってみたら、ちゃんと土の中で皆さんスタンバイはしておりました。
12月末には咲いちゃうハズの原種スイセンも種まきビオラも1つも咲いてない。
いつもならガンガン収穫して食いまくっているホウレン草もまだ小さくて採れない。
そんな中、例年通りの通常運転で成長を見せてくれるのは、
ラナンキュラスラックスとアネモネフローレプレノのみである。
不本意ながら、こいつらの異常な強健さが改めて証明されました。
そして何より、
わたくしの大本命であるクリスマスローズも1つも咲いていません。ひとっつも。
早咲きのニゲルが1月後半になっても咲かないなんて初めてでビビっております。
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ガンガンにスタンバイしているのだが…
例年なら軒並み発芽が始まっているクリスマスローズの種たちもオカシイ。
やっと数日前に1つだけ発芽しましたが、他はうんともすんとも。
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しかしながら。
今季の冬が特別寒く辛いわけではないのです。
我が家は寒冷地ではありますが、今季はむしろ暖冬気味です。
と、すると、原因はただ1つでしょうな。
秋がなかったからや!!
昨秋は猛暑が続き、いきなり冬がやってきました。
大切な秋がなかったんよ。
この日本という国の本州という場所に定着し、そのリズムで生きている生物にとって。
それは人間も動物も植物も同じであって。
秋がないと調子が狂うんじゃ!!
夏に休眠する植物は、秋に目を覚まし準備運動を始めます。
秋の日照時間と気温の変化で植物にスイッチが入り、開花に向けてしっかりとストレッチを始めるのです。
根と葉を伸ばし広げる。一気に栄養を吸収するのです。動物で言うと冬眠前の食い溜めみたいなもんですよ。食欲の秋。
だから人はこのタイミングで植物に肥料をあげたりお世話をする。
そして冬の低温期間はアイドリングタイム。
しっかりエンジンはかかっているけども焦ってはダメ。走らず回転数を保ったまま仮眠して寒さに耐えて耐えて。
年が明け、日光の照射が長くなり、少しづつ地温が上がる春の気配を敏感に感じ取る植物たち。
そのタイミングで一気にスタートダッシュをかけるのである。
私はそんな早春の芽吹きと開花が大好きだ。
なのに昨秋は。その大切な秋がありませんでした。
みんな、準備運動ができなかったんだろうな。
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おそらく今季は、春を秋だと勘違いする子が多数いるでしょう。
激しく勘違いしてしまった子の多くは、リズムが狂ってそのまま夏を耐えることができないでしょう。
それでもそれに耐える子は。
この環境の耐性を身に付けた次世代の猛者です。
これを進化と言います。
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わたしが全力で進化サポートするからさ、
ついてきてほしいな。
みんな、苦しいだろうなって思います。
カラッと爽やかな気候のヨーロッパから、こんな高温多湿の日本で繁殖増殖交配させられて。
改良を重ねたハイブリッドでも追いつけないほどに苦しい気候へと変化しているのに。
10年後の日本のクリスマスローズはどうなっているのかな。
…………このただならぬ哀愁とアイロニー。
私は植物のみならず、虫も魚も動物もなんでも育てるスーパー田舎おばさんです。
虫メガネを片手に探偵のように屋外をうろついていた小学生が、そのままおばさんになったと考えてください。
特典の顕微鏡欲しさから、進研ゼミのチャレンジを頑張っていたあの頃と何も変わらんのじゃ。
おばさんが虫メガネを通して見る昨今の世界は。
真冬の早朝、ガチガチに凍った山へ犬の散歩に行くと、犬にマダニがつくんです。
秋に採れるキノコが霜の降りた冬の山に生えてるんです。
真冬は完全に倒れる草が種子をつけたまま、まだ立っているんです。
野ざらしの庭で飼ってる氷池のメダカも活動しているんです。
熊もシカもタヌキも鳥も元気に里に降りてきてるんです。
でも、例年悪さをする猿が全く降りてこない。猿の気配が全くない。
なんか変。
こんな冬初めてだ。
こんな変なこと、いままで無かった。
肌感覚で、なんかオカシイってゾワゾワしてます。
もしかしたら時代の境目にいるのかもしれない。
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