殺爽と
血を見たくなる時がある
電車に乗る時
人とすれ違う時
肌が見える時
背後に立った時
そんなことをふと考える
仮に手元にナイフがあったとしよう
誰も警戒してない街中で
唐突にその刃を振り下ろしたら……
すかさず隣も
そのまた隣も
悲鳴を上げさせないで
楽にさせておけば
きっと周りも気づかないだろう
足元には血の池が
指先には温かい鮮血が
軽快なステップを刻み
殺気を押し殺し
普段通り街を歩く
もちろん手元にはナイフもないし
振り下ろす先もない
なんとなく無防備な人たちを眺めて
平和なんだなって思いながら
なんとなく1日が終わる
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