感情を掘り下げろ
「自分の心を見つめ続けることがマンガを描くことなら、それはとてもつらい仕事ではないですか」
今朝の「半分、青い」に出てきた鈴女のセリフだ。(記憶で書いているため、多少違います)
人気漫画家の秋風羽織は、鈴女たち漫画家の卵に、自分の感情に向き合う必要性を説いている。それこそが、「オリジナルティ」にとって大切なことだと。
自分の感情に向き合うことは、なかなかにしんどい。見て見ぬ振りをしたい感情をあえて凝視したり、治りかけた傷口のかさぶたを引っぺがしたり。
意識して向き合うべき感情は、ネガティブなものがほとんどだ。つらさや悲しさはまだしも、時には自分の嫌な面を見つめなければならないことも多い。自己否定の渦に飲み込まれて、発動される防衛反応との狭間で、気が狂いそうになることだってあるだろう。
創作の中には、どうしたって自分が紛れ込む。舞台設定も登場人物も、エピソードすべてがフィクションであったとしても、作中に描かれる感情の機微には、その人の感じ方が混ざるものだと思っている。
秋風先生は、「つらいことだけれど、それがいつか美しい物語に昇華したとき、充足感を得られる」といったような返答をしていた。
わたしは、何も創作のためにいろいろなことを考えているわけではない。ただのクセなのだと思っている。それでも、昔親に「考えすぎて病むくらいなら、考えるのを控えなよ」と言われたときも、考えることをやめられなかった。
結果、悩みを自ら増やしてみたり、病んでしまったりもしている。「バランスをうまく取れよ」と自分に対して思うことも多い。けれども、そうした経験が、確かに創作につながることはある。
生きづらいなあと思うことは多いけれど、創作のピースのひとつになることがあると知っているから、耐えられることもある。
なんだか物語を書きたくなる、そんな回だった。
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