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詩ことばの森(203)「詩人の庭」

詩人の庭

遠い異国から訪れた
詩人の本を読んだ
青くて澄んだ
水の匂いがした

縁ある寺の庭を
僕は歩いてみた
詩人が歩いた足音が
木々から滴り落ちる
雨音のうちに聞こえてきた

遠い異国の詩人は
緑豊かな村に生まれたという
夜には星が滴となって
いちめんに ふりそそいだろうか

(森雪拾)

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