海外留学中の英語の気づきをとりとめもなく #093
海外留学の目的といえば、英語力の向上。ということで、今回は個人的な英語にまつわる話を少し。
ついに英語で話す夢を見る
自分が英語を話す夢を初めて見ました。英語の夢を見ないと2週間ほど前にnoteに書いたばかりだったので、自分でも驚きました。どんな状況だったかの詳細は覚えていないのですが、留学中の学校のクラスメートが出てきて、その人と話した時に自分が英語だったと記憶しています。
留学を始めてから3ヶ月以上経っていること、英語でしか話さない人が知り合い・友人として増えてきたことなどが理由なのでしょう。英語で話す夢を見たからなんだという話ですが、私の無意識がニューヨークでの生活に必死で適応しようとしているような感じがしました。私の脳みそ、頑張って!
イマージョン教育
私の場合は語学留学ではなくデザイン大学院への留学なので、英語の上達を目的とした授業を受けているわけではありません(一部留学生向けの英語の授業も用意されています)。最近知ったのですが、このような第二言語で他教科を学ぶ教育をイマージョン教育というそうです。
専門家ではないので効果のほどはわかりませんが、とにかく今は「ひとりイマージョン教育」の真っ只中にいるようです。デザインも未経験で英語もままならないという私が、「デザインを英語で学ぶ」という奇妙な経験をしています。果たして英語は使いこなせるようになるのか。デザイナーとして働けるようになるのか。この経験が今後の人生にどのような影響を及ぼすのか。それは数年後、数十年後のお楽しみです。
英語の流暢さよりも伝えたい内容
毎回外部からのパネリストを招聘してデザインに関するディスカッションを聴くという形式の授業でのこと。先日、この授業で開催される全てのパネルディスカッションが終了しました。このパネルディスカッションを企画運営は学生が担当することになっており、今回はおそらく英語のネイティブではない人が締め(大トリ)のスピーチをしました。
その人が使う英語は簡単な単語でゆったりとした話し方でしたが、デザインに対する情熱があふれ出るスピーチは、聞いていた全ての人の心に深く届きました。クラス中で拍手喝采がおこり、スピーチを聞いていた先生は「この授業を担当できてよかった」と涙を流すほどでした。
「発音がネイティブのように聞こえるか」とか「難しい単語を知っているか」ということは、私が目指すゴールではないのだということに気づかせてくれる出来事でした。
日本語で考え、英語で伝える
学期末が近づくにつれて、英語でレポートを書く機会も増えてきました。その時、レポートを書く前に自分の考えを深める時に使うのは母語である日本語です。いきなり英語で書こうと思うと、自分の英語力の拙さに引っ張られて深みのない思考しかできないように感じるのです。もっと英語力が上がれば、いきなり英語でも深い思考ができるようになるのかもしれませんが、いまのところはまず日本語で下書きをしてから後で英訳するというスタイルを採用しています。
スピーチの件やレポートの書き方を踏まえると、英語はコミュニケーションツールでしかないということを感じています。500色の色鉛筆を持っていても美しい絵が描けるとは限りません。弘法筆を選ばず、下手の道具調べといったことわざもあります。一本の黒鉛筆だけだとしても、自分の伝えたい考えが相手に伝われば十分な気もします。
まとめ
英語力の向上も目指しつつ、デザインとは何かの理解や自分の思想の醸成の方を優先すべきではないか、というのが現時点での英語に対する姿勢です。英語が思うように使えないという私だからこそできるデザインもきっとあるはず。とはいうものの、もっとペラペラになりたいなぁ。