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"The Unknown Unknowns" #306

デザインはリサーチから始まる。でも、リサーチをすると何が得られるのか? そんなことを考えていると、パーソンズ美術大学・Transdiscplinary Designの先生であるJamer Huntから聞いた"The Unknown Unknowns"の逸話を思い出しました。

彼は元アメリカ国務長官のドナルド・ラムズフェルドの言葉を引用しながら、以下の4つのカテゴリーを紹介しています。

Known Known(既知の既知):Understanding(理解)
Unknown Known(未知の既知):Reflection(内省)
Known Unknown(既知の未知):Research(調査)
Unknown Unknown (未知の未知):Discovery(発見)

「リサーチをしてほしい」と頼まれた場合、それは「既知の未知について調べてほしい」という意味のはずです。でも、私がしたいのは「未知の未知」を依頼主に気づいてもらうこと。リサーチよりもディスカバリーを提供したいということになります。「当初の疑問への答えが得られました」というよりも、「もっと分からなくなりました」と言われる方がリサーチをした甲斐がある気がします。

理解していることだけに満足せず、内省と調査で知の地平線を広げていく。そして、その地平線の先には見えない「何か」が発見を待っていることを忘れてはならない。そんな自戒を込めたメモ書き。

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