【感想】読書感想文「図書館の魔女」「北緯43度のコールドケース」「『アリス・ミラー城』殺人事件」「ぎんなみ商店街の事件簿」_非実在女子大生、空清水紗織の感想Vol.0052
ちょこちょこ読んでいた本の感想を一言ずつ。備忘録的に。
※ネタバレあり
「図書館の魔女」
いやぁ、凄いものを読みました。面白かったです。 著者は高田大介先生。以前「まほり」も拝読していてとても面白かったので「図書館の魔女」も手に取ってみたのですが、大正解。
こんなに練られたファンタジーがあったなんて。
かなりボリュームのある作品だけれど、それが全く気にならず、むしろまだ続いてほしいと願ってしまうくらい、この作品の世界に浸っていました。
「まほり」でも触れられていた言語系の話もたっぷりで、そういうのがお好きな方にも是非読んでもらいたい作品です。
同じシリーズで「烏の伝言」という作品もあるそうなので、こちらも読んでみたいと思います。
「北緯43度のコールドケース」
第67回江戸川乱歩賞受賞作。
ページを捲る手が止まりませんでした。
主人公の博士課程の経験やお父さんの病気など、身の回りのことが事件にも少なからず影響してくる綺麗な展開と、それをすんなりと読ませてくれる圧倒的な筆致。
「早く次の展開が知りたい!」と思わせてくれる作品だなと思います。
読者をグイグイと引っ張っていくタイプのお話だなと感じたので、呉勝浩先生の「爆弾」が好きな方は、きっと「北緯43度のコールドケース」も好きになるんじゃないかなと思いました。
「『アリス・ミラー城』殺人事件」
以前読んだ「私たちが星座を盗んだ理由」が面白かったので、同じ作者である北川猛邦先生の作品が読みたいと思い拝読。
自己紹介シーンで若干の引っ掛かりは覚えたけれど、見抜くとこまではいかなかったなあ。
物理トリックへの情熱も感じられて、ミステリ好きの人ならもっと深く頷きながら読めるのかなあ。
「ぎんなみ商店街の事件簿」
「その可能性はすでに考えた」でドはまりした井上真偽先生の新作。
〈Brother編〉と〈Sister編〉に分かれていて、同じ事件を別側面から描くという形式の作品。
井上先生の過去作と比較すると、本作は対象年齢が少し低くなっている印象でした。
小学生でも十分読めるんじゃないかなと思います。
教室の本棚に置かれていて、「どっちから読む?」とか「そっちだとどんな結末だった?」みたいな会話がされていると素敵だなぁ、なんて感じました。
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