見出し画像

【たまに旅】直島と瀬戸芸

初めての直島。初めての瀬戸内国際芸術祭。
新たなアートと体験で、魅力を発見した直島のことを備忘録をかねて。

■「赤かぼちゃ」のお出迎え

高松港から宮浦港までフェリーで約50分。港に到着して下船しようとした。窓から外の景色を観ると、そこには草間彌生さんの「赤かぼちゃ」があった。

パンフレットや色々なメディアで「赤かぼちゃ」を見ていたので、『やっと会えたね』とどことなく懐かしく、ワクワクして写真を撮っていた。

「赤かぼちゃ」とは別の場所、つつじ荘の近くにある「南瓜」へも行った。
ヨーロッパからのキュートな子もとても楽しそうな笑顔。眩しかった。

やってきました、直島。そして、瀬戸内国際芸術祭2019。


■家プロジェクトをめぐる

本村エリアのアート施設。家プロジェクト。

「角家」→(「南家」は150分待ちで整理券入場であった。さすがに断念。→)「きんざ」→「碁会所」→「石橋」→「はいしゃ」の順に。

【 はいしゃ 】
かつて歯科医院兼住居であった建物を、大竹伸朗がまるごと作品化しています。家のあるところは彫刻的であり、または絵画的であり、あるいはさまざまなものがスクラップされているなど、多様なスタイルが盛り込まれています。作品タイトルの「舌上夢」という言葉は、何かを口にしている時、味や匂いなどの感覚からたどる夢の記憶のプロセスを表現しています。

「はいしゃ」のアート施設の中に何があると思いますか?

制作現場を見学したかったというのが感想です。すごく刺激のあるアート施設でした。ぜひ行ってみてください。


■直島のたこ。たこ飯、たこ刺身。うまいだろ、このタコ。

「瀬戸のお家 seto.UCHI」でランチ。お店の外にたこ飯とお出汁のいい匂い。


たこ尽くしのランチは計算尽くし。

1組ずつ玄関へ入り注文する。定食は2種類。小鉢は同じでご飯違い。単品でたこ刺身。この店はほぼ仕込み準備の出来次第で料理提供のスピードが決まるだろう。仕込みを準備万端にしておけば提供スピードアップで回転率もあげられる。
お店を回すスタッフは2名で注文と料理。料理ができたらお客様がとりにいくセルフ式。ホールにスタッフはいない。客単価はだいたい1500ー2000円くらいだろうか?

【飲食店の感じたことまとめると】
・定食を絞ることによりオペレーションを簡単に。2人で回せる。効率よし。
・定食を絞ることにより仕込みでほぼ終わり提供スピードも頑張らなくても他の業態よりも早めに対応できる。効率よし。
・客単価が高いので2人という少人数で営業を回していたら超絶利益出る。ドル箱。
・待たせているけど、急いでいるそぶりがない。客視点で気分よくない。
・たこ飯がマジ美味かったのですぐ満席と行列は頷ける。実力よし。
・空調があまり効いていないので夏は暑いです。我慢しなきゃレベル。改善しよ。

トータルを読んでもらってわかるように「味」がいいので、3年ごとのリピーターもいるでしょう。島時間があるので待ち時間がゆっくりでもそれもよく感じる人もいる。毎回、直島行ったら食べるという人も多いでしょう。今後もミルフィーユ構造のように、お客様が増え繁盛もつづくかな。


■安田侃「天秘」から覗いた空の芸術作品

ベネッセハウスミュージアムへ。
【安田侃「天秘」(1996年)】の石の上で横になり空を見上げてみた。

「あれ!?虹?」ググってみると「ハロ」という現象でした。

とても気になって、外に出て空を見上げてみた。眩しかった。

太陽の周りには、大きな虹色の環「ハロ」が。いいことがありそうな神秘的な光の芸術。空もアートだ。

写真の色味を変えるだけで、宇宙になった。


■アートを体験。心と体を洗いあたたまる。

【 直島銭湯「I♥湯」 】
アーティスト・大竹伸朗による実際に入浴できるアート施設。鮮やかな天井画を再制作。町民の活力源として、また国内外からのお客様との交流の場としてつくられた。


宮浦港から歩いてすぐの少し入ったところに、外観からいけている銭湯がある。こんな銭湯は全国でみたことがない。アート施設だからだけど、コンセプトも内容も尖っていて好き。

この女性のシルエットのアイコンは特徴的。セクシーだし、とてもいい。どーみても銭湯にみえないのがたまらない。


直島銭湯「I♥湯」は、実際に入れる。

入浴料を支払い。タオルを購入し、男性更衣室に。

写真はNGなので中では撮れなかったが、
浴槽には巨大な象がいる。音楽も象が似合うアジアテイスト。
シャンプーとボディソープの入れ物が、緑とピンクなどエロさがありイケてる。
タイルも絵も、空間も、風呂に浸かりながら世界に入り込む。

頭と体を洗い、お風呂に浸かり、体が温まる。
目には巨大な象やタイル絵が刺激して、耳にはアジアンな音楽がリラックスさせる。


アートの世界に入り込み、洗浄され浄化されている感じがした。


有名な画家の絵画を見ても、すごいのかどうか、私には価値を評価できない。だから面白いとも思わないしすごいとも思わない。アートレベルが低い人である。

でも、直島銭湯「I♥湯」はアート施設の作品に”お風呂に入る”という体験を加えることで、心も体も全て作品と同化した感じがした。

このアートを根本から強く感じることができて価値を感じることができたんだと。ここに来て良かったと思った。

そして、アート施設としてだけではなく、そこで稼げるビジネスとしても成立しているのが、私をより惹きつける。
お風呂の準備してない人でもちゃんと体験できるようになっている。このやり方と考え方でうまく展開できると思う。

【 体験でアートと同化し、ビジネスにも。 】
・入浴料 650円
・タオル 350円
・Tシャツ 3090円
(お風呂できれいさっぱりした後に、汗だくのシャツを着たくない人に。お風呂から出た後、ついつい上半身裸のままお店の人にTシャツくださいと買ってしまった。入浴前に買うことをお勧めします。)
・お土産にもどうぞ。タオル、Tシャツ、手ぬぐい。
= がっちり!

風呂上がりに直島の港近くを散策すると、また汗が出てきた。

今度は宿泊しに来ようかな。そう思わせる魅力がある島だった。

いいなと思ったら応援しよう!

つづく|Daisuke Tsuzuku
参考になったらサポートをお願いします。いただいたサポートは新たな取材・企画に使わせていただきます。