見出し画像

【海士町】地域活動をやりたい大学生の人

私の生まれたのは東京の小平というところです。西武新宿線の。小平市。
小平市の花小金井というところで。易は西武新宿線花小金井。
なんでしょね。西武線が作った住宅地で、まわりはけっこう比較的新しい街並みでした。当時は。でも私が30歳になるころにはシャッター通りというか、商店街の2代目がいなくなってどんどんお店閉じてくって感じになってましたね。
残念。
世代は受け継がれない。
ということですわね。
さみしい。
というか、私自身は地元というものに、あまり関心がなかった。帰る場所だとも思ってなかった。でも、なんかこの無名人インタビューを通じて、ふるさと、故郷、みたいなものがある人の考えを聞いて、なるほどそういうものか、と思ったりしています。
帰る場所がある、昔のみんなと会える、なんてお話を聞くのですが、その安心感というのは、帰る場所がないと感じている私にとっては、ちょっとうらやましく思っていたり。なんてね。ふふ。
と思う2024年5月28日14時42分に書く無名人インタビュー790回目のまえがきでした!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(作家・無名人インタビュー主宰)】

今回ご参加いただいたのは 金山 さんです!

年齢:~10代
性別:女
職業:大学生


現在:今は海が車で行かないと見えない、なかなか自分1人で行こうと思えないぐらい遠いところにあるので、早く島に帰りたいなって思ったりするときもあります。

ナカザワアヤミ:
金山さんは今何をされてる方でしょうか。 

金山:
今は兵庫の大学に通う大学生で、1年生です。学科は芸術文化観光学科という学科に通ってます。

ナカザワアヤミ:
具体的にどんな勉強をしているんですか。

金山:
芸術文化と観光の両方を学ぶ学科で、例えば芸術文化だったら演劇の基礎を学んだり、観光は観光学と地域創生とかですね。

ナカザワアヤミ:
どちらも学べるっていうことなんですね。

金山:
そうですね。どっちも学ぶっていう形です。

ナカザワアヤミ:
今、金山さんは生活の中でどんなことが楽しいですか。

金山:
大学は1年生が全寮制で、4人でシェアハウスみたいな形の寮なんですけど、いろいろ自炊したりとかしてますね。高校のときは寮母さんに作ってもらってたので全然料理しなかったんですけど、自炊したりとか、みんなで遊びに行ったりとか、楽しいですね。

ナカザワアヤミ:
どんな遊びをしますか。

金山:
田舎なんで全然遊ぶところはなくて、近くの観光地に行ったりとか、カラオケしたりとか、カフェ行ったりとかですね。

ナカザワアヤミ:
今お聞きしたこと以外で趣味とかやってることはありますか。

金山:
趣味は、小学校からずっと大正琴を習っていて、こっちでもやりたいなと思って今先生を探して、6月からまたやろうかなと思っています。

ナカザワアヤミ:
小学生からなんですね。

金山:
中学校までは地元の先生のところでやって、高校は海士町の大正琴教室に入れてもらって、一緒に週1か月2ぐらいやったり、発表会とかも一緒に出させてもらったりしてました。

ナカザワアヤミ:
高校も寮という話だったんですが、ご出身はどちらなんですか。

金山:
出身は岡山です。

ナカザワアヤミ:
岡山で中学生まで過ごして、その後海士町の島前高校に進学されて。いろんなところで暮らされてると思うんですけど、今の兵庫での生活は印象としてはどうですか。

金山:
今まで暮らした中だと、海士町がすごい好きで。やっぱり海も近いし、自然があって。3年間海を毎日見て過ごしてたので、今は海がちょっと車で行かないと見えない、なかなか自分1人で行こうと思えないぐらい遠いところにあるので、早く島に帰りたいなって思ったりするときもあります。

ナカザワアヤミ:
元々海が身近だったんですか。

金山:
海は身近ですね。瀬戸内海が近くにあったんですけど、でも、なんか近くの瀬戸内海はあんまり綺麗じゃなくて、海士町に初めて行ったときに日本海がすごい綺麗で感動しました。

ナカザワアヤミ:
今は芸術文化と観光を勉強していると思うんですけど、何を学びたいとか、あるいは学んでるとかっていうのはあるんですか。

金山:
1年生のうちはみんなほぼ一緒で、2年生から芸術文化と観光専攻に別れるんですけど、私はどっちかっていうと、観光の方に行きたいなと思っています。

ナカザワアヤミ:
ありがとうございます。休みの日は何をされてるんですか。

金山:
休みの日は、普通に部屋でゆっくりしたり、カフェに行ったり、バイトしたりですね。

ナカザワアヤミ:
バイトは何をしてるんですか。

金山:
居酒屋のバイトをしてます。

ナカザワアヤミ:
なぜ居酒屋のバイトにしようとしたんですか。

金山:
先輩から募集のラインがあって、早めにバイトを決めたかったので。まかないも美味しいし、店員さんもいい人だよっていう言葉に全部つられて、早く決めました。

ナカザワアヤミ:
今の生活の中で金山さんにとって一番大きいものはなんですか。

金山:
今は寮生活なので、友達、ルームメイトとの時間が一番大きいですね。
その次にバイト。
部屋によって様々なんですけど、私の部屋は4人ともすごい明るくて、仲が良くて、夜までずっと4人で話したりとか、個人の部屋じゃなくて、ずっと共有の場所にいて話したりとかするし、よく遊びとか買い物とかも一緒に行きますね。

ナカザワアヤミ:
4人部屋なんですね。個人のスペースはあるんですか。

金山:
個室があって、キッチンとかリビングとかが共有で。
みんなでご飯作ったりとかもよくするんです。

ナカザワアヤミ:
最近作ったご飯で印象に残っているものはありますか。

金山:
昨日、天津飯作りました。私はほぼ作ってないんですけど、作ってくれました。
1人の子がバイトで、その子が卵アレルギーだったので、4人ではなかなか卵料理を食べられなかったんですね。で、いい機会だから卵料理にしようと思って。

過去:全然後悔してないです。選んでよかったなって思ってます。

ナカザワアヤミ:
金山さんは小さいころはどんなお子さんでしたか。

金山:
小さい頃は、好奇心旺盛って言われてました。何でもやりたい、やりたいって言って、小学校の頃は一度に習い事10個やってたりとか。

ナカザワアヤミ:
習い事10個は全部自分でやりたいって言ってやったんですか。

金山:
やりたいって言ってやって、途中で嫌になったものとかも結構あるんですけど。

ナカザワアヤミ:
ご自身でも好奇心旺盛だなって思いますか。

金山:
思います。なんでもやりたいとか、気になったことがあればすぐに調べたいって思ったりとか。

ナカザワアヤミ:
それは子供の頃だけじゃなくて今もそうなんですか。

金山:
今もそうです。

ナカザワアヤミ:
好奇心旺盛だったなっていう印象に残ってる出来事とかあったりしますか。

金山:
それこそ、本当に何でも見たらやりたいって言っちゃうところですね。

ナカザワアヤミ:
なるほど。10個の習い事っていうのは小学生のときですか。

金山:
ぐらいですね。中学校になってだいぶ減りました。

ナカザワアヤミ:
学校生活はどうでしたか。

金山:
小学校のときは、勉強はそんなにしてなくって、放課後は習い事って感じでした。友達と遊ぶ機会が学童ぐらいしかなくて。家が山の上だったので送り迎えしてもらってたら友達と遊べなくて、放課後友達と遊んだ記憶があんまりないです。

ナカザワアヤミ:
友達と遊ぶより習い事に行ってた方が多いですかね。
小学校のときの習い事は何をやってたんですか。

金山:
ピアノとかそろばんとか、将棋とか水泳とか、大正琴とか。あとは英会話とか。なんかちょこちょこやってます。毎週の習い事もあれば、月1もありました。

ナカザワアヤミ:
ずっと続いてるのが大正琴ってことですか。

金山:
そうですね、今までずっと続いてるのは大正琴ですね。

ナカザワアヤミ:
中学生になってからは、どんな学校生活でしたか。

金山:
中学生は平日は普通に勉強して部活行って、習い事。で、休日は結構友達と自転車とかで遊びに行っていました。

ナカザワアヤミ:
部活は何をやってたんですか。

金山:
部活は卓球部。小学校から卓球を習ってて、卓球部でした。

ナカザワアヤミ:
中学校生活で印象に残ってることとか、あとは今まで出てきてないけどやってたこととかありますか。

金山:
中学校は、それこそ卓球と大正琴、ピアノもずっとやってたんですけど、大正琴は1回全国大会で賞をとって。

ナカザワアヤミ:
続いているものと続いてないものの違いって何でしょうか。

金山:
もともと、ピアノ、大正琴、卓球以外は小学校じゃないと続けられないかなって思ってたものだったんで。そろばんも、もう絶対小学校でやめようと思って、最後1級とってやめたんです。もともと続ける気はなかったです。中学校で。

ナカザワアヤミ:
辞めるときはすぱっと辞める、みたいな感じでやってきたんですか。

金山:
そうですね。親も多分、中学校まで続ける必要はないと思ってたものばっかりだったんで。でも卓球とピアノと大正琴は続けたかったっていうのがあります。

ナカザワアヤミ:
なるほど。高校生になるタイミングで岡山から出ようと思ったんですか。

金山:
ずっと行きたい高校が見つからなくて、中学校2年の終わりぐらいにお母さんがテレビで島前高校が映ってたのを見つけてきて、なんか面白そうじゃないって言われたんで、見てみたら結構面白そうで、オンライン説明会に何回か参加して、オープンキャンパス行って決めました。

ナカザワアヤミ:
どういうところが面白そうだと思ったんですか。

金山:
寮生活っていうのがよさそうで。中学校のころから親に勉強しなさいって言われるのが嫌だったんで、寮生活でずっと友達といれるし、あと普通に地域活動とかがたくさんできるのがいいなと思いました。

ナカザワアヤミ:
他に行きたい高校がなかったっていうのは、どういう高校に行きたいとかは結構はっきりあったんですか。

金山:
あんまり勉強ばかりしたくなくて。でも、周りには勉強しないとこかするとこしかなくて、ちょうどいいところがなかったんですよ。勉強しないなら他の事をやりたくて。だから地域活動とかをやりたくてきました。

ナカザワアヤミ:
その選択で環境ががらっと変わるのかなと思うんですけども、そこに対する気持ちはどんなものでしたか。

金山:
最初はすごい不安で、1年生の1学期とかは全然慣れなくて、家に帰りたいって思ってたんですけど、慣れたらすごい好きになって。

ナカザワアヤミ:
不安がなくなったのはなぜですか。

金山:
なんか、海士町の人たちってすごい優しくて。あと、景色も綺麗だし、人間関係も構築されてきて、だんだん不安がなくなってきました。

ナカザワアヤミ:
島前高校に行くこと自体に対しては、ハードルはありましたか。

金山:
お母さんはすごい賛成派で。家を離れて寮生活することに賛成してたので、行く前は不安よりは結構楽しみが勝ってて、でも、なんだろう、メンタルが弱いっていうか人見知りだったので、最初は結構苦労しました。

ナカザワアヤミ:
実際に島前高校で3年間過ごしてみてどうでしたか。

金山:
楽しかったですね。一言で言えないんですけど、いろいろ本当に貴重な経験ができて。やっぱり一番は海士町の人たちの優しさに感動しました。海士町のことを好きになって、恩返ししたいなっていう気持ちになりました。

ナカザワアヤミ:
高校生活で一番印象に残ってることは何ですか。

金山:
いろいろあるんですけど、学校生活以外だったら、大正琴のイベントを1回開いたことがあって、海士町で。イベントというか、ミニ演奏会みたいな。
大正琴の教室のおばあさんがいるんですけど、その1人の地域の方がいろいろ協力してくれて、大正琴教室の人もみんな応援してくれて出来たので、自分にとっても自信にもなったし、いい経験だったなって。

ナカザワアヤミ:
この演奏会はどういうきっかけでやることになったんですか。

金山:
もともと大正琴でイベントを開きたいっていうのは思ってて、ちょうど地域の方がイベントしてくれる人を探していたので、じゃあ、やりましょうって。そっから、もう1人ピアノをしてる後輩を誘って、ピアノと大正琴で音楽の集いみたいな。歌を歌ってくれる音楽の先生も呼んだりしてやりました。

ナカザワアヤミ:
もともと演奏会をしたかったんですか。

金山:
海士町に来たらやっぱり地域活動をやりたいっていうのはあって、その中で自分が一番できるものは何かって言ったら、大正琴を使って地域活動をするとか。
あと、大正琴って若い人がやってることが少ないので、子供たちにも知ってもらいたかったっていうのもあります。

ナカザワアヤミ:
実際やってみて、どうでしたか。

金山:
全て自分たちでスケジュールを立てたり、場所を取ったりとか、用意をするっていうのが、初めてだったので。人と一緒にやったりとかスタッフとかで参加したりはあったんですけど、自分が主催者としてやるっていうのが初めてだったので、すごい最初難しいというか、どうすればいいかわからないみたいなのもあったんですけど、それをやってできたときは、自信がつきました。

ナカザワアヤミ:
海士町に来る前は地域活動やってたんですか。

金山:
地元では、ボランティアとか、海岸清掃中とかに、たまにお父さんに連れられて参加するぐらいですね。
海士町にいたら寮の連絡のアプリみたいなやつで募集が来るんですよ。誰が何日に誰々さんの畑を手伝う人、みたいな。そういうのがあるので行きやすかったですね。

ナカザワアヤミ:
案内が来るんですね。この経験で、生きたようなことはありましたか。

金山:
段取りとかですね。こっちではまだ何もやってないんですけど、こっちでもそういうイベントを開いたり、学生のサークルの活動とかしようと思ってるので、そのときに活かせるのかなと思います。

ナカザワアヤミ:
ありがとうございます。大学で芸術文化観光っていうところを学んでいるってことなんですけど、どうしてこの学校に進学することを決めたんですか。

金山:
大学も最初は全然行きたいところが見つからなくて。結構周りの子とかも決まってるって聞いて焦ってたりしてた中で、高校の先輩が、この大学に行ってたんです。たまたま島に帰ってきたときにその話を聞いて、なんか、うん、楽しそうと思ってオープンキャンパスに行きました。他の大学にも行ったんですけどやっぱりここが一番いいなと思って。

ナカザワアヤミ:
大学にはそもそも行くつもりだったんですか。

金山:
そうですね。親の希望とかでやっぱ国公立がいいなってなって。ここも国公立だし、あとは少人数教育、1学年が80人なので、まだ4年目の新しい大学だし、設備も綺麗ですし、少人数で深く学べるるんじゃないかなと思って。

ナカザワアヤミ:
ご自身としては進学先に対して譲れない条件とかあったんですか。

金山:
うーん、でも一般受験では行きたくなかったですね。
ほとんど島前高校って8割ぐらい一般じゃないんですよ。大体みんな推薦とか。その中でちょっと一般まで頑張れる自信がなかったんで。あとは地域活動とかしてたから受験でもそれを生かしたいなとは思ったんで。

ナカザワアヤミ:
うんうん。一般受験の人はあんまりいないんですね。

金山:
そうですね。でも中にはいますね。でも同級生もほぼ12月にはもう全員ほぼ決まってるみたいな状態なので、私はメンタル的に絶対そこまで頑張れないだろうなって。
でもここは行きたかったので、もし落ちても一般を受けるつもりでした。

ナカザワアヤミ:
何でこういう学部を選んだんですか。

金山:
どっちかというと地域活動とか地域創生とかに興味があって、でも公立大学だと他の大学でピンとくるものがあんまりなくて。だからここにしました。一番ピンときて。

ナカザワアヤミ:
地域活動っていう話が結構出てきてるんですけど、地域活動っていうのは結構広いですよね。

金山:
そうですね。私は部活で地域国際交流部っていう二つに入ってて、私はどっちかといえば国際系でしたね。

ナカザワアヤミ:
高校も大学もピンとくるのはないなっていうところからいろいろ選んで、今はどう感じてらっしゃいますか。

金山:
全然後悔してないです。選んでよかったなって思ってます。
やっぱりいろいろいろんな経験ができたし、人との出会いがすごく多い高校なので、自分以外の子の活動にも参加できたり、知れたり、すごい刺激を受けたり、あと大人の人と話すことでいろいろ自分の考えを深められたりとか。

正直高校まではそんなに地方創生とか全然興味なかったんですけど、高校で学習センターのスタッフとか、魅力化財団の人とかの仕事を見てたら、なんか自分もやりたいなって思ってそういう大学に進学しました。

未来:自分でやり始めたら楽しくはなると思うんです。高校のときも結局、いろんなことやり始めたのは1年の終わりとかからなので。ぼちぼちですね。

ナカザワアヤミ:
未来のことについてもお聞きしたいんですけど、金山さんはどういった将来にしたいなと思いますか。

金山:
あんまりそういうのを決めてなくて、だから大学とかも選びづらかったんですよ。将来、やりたいこととかが決まってたら選びやすいじゃないですか。そういう学部に行けばいいんだっていうのがあるけど、そういう学部に行っちゃったら幅が狭まる気がして、でもその中で一番興味あるのが地域系だったので。

大学の面接では、将来地元に戻って地元を盛り上げたいと言ったんですけど、正直そんなには決まってなくて。でもなんかサラリーマンとかでバリバリ働くよりは、海士町とか、そういう穏やかなところでのんびりできたらなって思ってます。

ナカザワアヤミ:
これからは、何を大事にして生きたいですか。

金山:
そうですね。やっぱり自分の育った地域とか、お世話になった人とかを助けるような、恩返しできるようなことをしたいですね。自分がしてもらったことを自分もやりたいと思ってきたので。

ナカザワアヤミ:
どういう形で返したいっていう思いはあったりしますか。

金山:
それこそ住みやすい地域にすることにやっぱりなってくるんですかね。海士町は十分住みやすい地域だと思うんですけど。
でもいろいろ不便もあったりするので、地域を盛り上げることです。

ナカザワアヤミ:
住みやすい地域ってどういうイメージですか。

金山:
うーん、心の安定というか、常に幸せだなって自分が思えたら。

ナカザワアヤミ:
逆に、金山さんがこれまで幸せじゃないなって思ったことはありましたか。

金山:
人間関係とかがやっぱり難しくて、ぶつかったりとか。今は全然それも、なんか、良かったんだなって思うんですけど。中学校とか小学校とかはけっこう多かったですね。そういうことが。それで、あんまり学校行きたくないなとか、思うことも時々ありましたね。

ナカザワアヤミ:
それ以降ではありましたか。

金山:
高校ではもうめっちゃ個性的な子ばっかりで。部活でも。部活が一番ぶつかったかな。
部活とか、普通に寮生活とかでも、喧嘩してるような時期はあったんですけど、そのときは嫌でも、今になったらより仲良くなれるきっかけでもあったんでよかったかなって思います。
中学校のときはなんかそこまで知ろうともしなかった。嫌なままでも別にいいって思ってたっていうか。高校だったらどうしても関わるじゃないですか、寮生活で。

ナカザワアヤミ:
確かに。

金山:
嫌でも受け入れなきゃいけないし。どうしても嫌なところとか、合わないところはあるし、それはもう相手も一緒なので、それをどう上手く受け入れて、関わり方に気を付けるかっていうのを寮で学びました。

ナカザワアヤミ:
なるほど、それを踏まえて今の寮生活楽しいっていうのを聞くと、またちょっと聞こえ方が変わってきますね。

金山:
そうですね、今の寮生活も、なんか、やっぱり最初はみんな楽しいですけど、まだ1ヶ月だから、多分あんまり相手のことをちゃんとよく知れてないので、きっと合わないとこもあるんだろうなと思いながら、でもそれもその子なんだって思うんで。嫌なことあったら言いますけど、うん。そうですね。なんかちょっと寛容にというか、上手くはなれてるのかもしれないです、その3年間で。
私、結構豆腐メンタルで、何かきついこと言われるとすぐ傷ついちゃってたタイプだったんですけど、よくなりましたね。

ナカザワアヤミ:
なるほど、高校のときに寮生活ができる高校に行かなかったら、今どんな人生でしょうね。

金山:
いや、そうですよね、島前高校に行ってなかったら絶対こんなところにいないし、多分普通に勉強して、嫌々勉強して、大学行ってたんじゃないですかね。でもそれはそれで何か違うやりたいことが見つかるかもしれない。

ナカザワアヤミ:
うんうん。金山さんは死ぬときに、どういう気持ちで死ねたらいいと思いますか。

金山:
自分が幸せに生きれたなって思えたら、後悔ないですよね。家族とかができるか、別にできてもできなくても。でも死ぬとき1人は嫌かな。自分が後悔してなかったら、うん。いいですね。

ナカザワアヤミ:
うん。ありがとうございます。そうですね。海士町の方とか行ったことのある方住んだことのある方にいろいろお話聞いてるんですけど、金山さんにとって海士町ってどんな場所でしたか。

金山:
もう、第2の故郷です。最初はそんなわけないって思ってたんですけど、3年間過ごした後で考えるとやっぱり第2の故郷。

ナカザワアヤミ:
そんなわけないっていうのは、そう思うと思ってなかった、っていう意味ですか。

金山:
そうですね、来たときは何も考えず来たからこそ、想像以上に良かったのかもしれない。めっちゃ期待して行ってたわけじゃないから。

ナカザワアヤミ:
うんうん。

金山:
逆に大学はちょっと期待しすぎて、あれって思ってるとこも結構あるんで、期待しないことも結構大事かもしれないです。

ナカザワアヤミ:
今ちょっとギャップある感じですか。

金山:
そうですね。でも自分でやり始めたら楽しくはなると思うんです。高校のときも結局、いろんなことやり始めたのは1年の終わりとかからなので。ぼちぼちですね。

ナカザワアヤミ:
いいタイミングで動き始めて、どう変わるかみたいな。

金山:
そうですね。

ナカザワアヤミ:
ありがとうございます。

あとがき

行政の方(特に福祉分野)とお仕事するときの頻出単語の一つに、「地域活動の担い手不足」というものがあります。でも、金山さんは「地域活動をやりたかった」。金山さんに限らず海士町での暮らしを経験された方、特に若い方の口からは「地域活動」という言葉がよく出てきます。

いろいろな方とお話する中で「地域活動」という言葉が指すものはその土地によって微妙に違うということがわかってきました。

仕事と個人の活動、同じ地域で暮らす共同体でのあれこれがそれぞれはっきりと切り分けられた中で暮らしていると、海士町のような、仕事・趣味・暮らしの境目が定まっていない中での暮らしの中での他者とのかかわりを言語化するために「地域活動」という言葉を使わざるを得ないんだろうなと想像されます。本当はあまり名前のないもので、都市的生活の枠組みには当てはまらないもの。

その場所で生きることが個人だけの問題じゃないというか、地域という共同体にいることがより実感としてある生活を味わえる。だからこそ、一度島から離れた高校生が、縁もゆかりもなかった土地に帰りたくなるのかもしれません。

【インタビュー・編集・あとがき:ナカザワ】

#無名人インタビュー #無名人イン旅ューin海士町 #無名人イン旅ュー #インタビュー #一度は行きたいあの場所 #この街がすき #離島 #海士町  #大学生

マガジンで過去インタビューも読めますよ!

この記事は海士町関連のインタビューです。
他関連記事は、こちらのマガジンからお楽しみくださいませ!!!!!

インタビュー参加募集!


いいなと思ったら応援しよう!

無名人インタビュー@12/1文学フリマR-04 (西3・4ホール)
いただいたサポートは無名人インタビューの活動に使用します!!

この記事が参加している募集