【感情心理学】「エモい」の正体
皆様こんにちは
最近、友人が仕事をやめてバーテンダーに転職したのを聞いて驚いております
モミでございます(´・ω・`)
バーテンダーに転職した友人が「エモいものを探したい」と常日頃から言っていました
そこで私は疑問に思いました
エモいってなんやねん
というわけで今回は、この「エモい」について心理学の目線から考えたいと思います
「エモい」を使う場面
エモいの正体を探るうえで、「エモい」という言葉がいつ使われるかについて考えました
「あの映画エモかったわ~」
「明日の学校だるすぎてまじエモい」
「ここからの景色チョ~エモい」
こんな感じで使っていると友人が言っておりました
多分、そうなんでしょう
ここで気づいたことがあります
いずれも感情が動く様子を表しているのです
ということは、エモいの正体は、「感情」にあるのではないでしょうか?
それも、既存の感情では言い表しきれない事柄について「エモい」と言うようですね
感情の種類
ここから心理学のお話となります
心理学でいう感情には3種類あります
順にご紹介いたします
気分(mood)
まずはムードです
心理学でいうムードにはいくつか特徴があります
まず、「原因がはっきりしていない」という特徴があります
ロマンティックな景色に「ムードがある!」という人がいらっしゃいますが、実はムードではないんですね。。。
実際には、景色には
次に「それほど強い感情ではない」という特徴です
ロマンティックな気分であっても、相手の話がつまんなかったら気分はぶち壊しになっちゃうかもしれませんよ?
情動(emotion)
次に「情動」です
英語では「エモーション」と言います
お判りの通り、これが「エモい」の語源にあたるです
大きな特徴は、「原因がはっきりして、始まりと終わりがある」というのがあります
好きな人と話すと嬉しくなるというのがエモーションです
これには「嬉しくなる」理由がはっきりとしてますよね
もう一つ、「生理的覚醒を伴う」という特徴があります
好きな人と話すとドキドキしませんか?
このドキドキするというのが生理的覚醒です
フィーリング(feeling)
最後にフィーリングです
「〇〇感」というのがフィーリングです
たとえば「満足感」「罪悪感」というのがフィーリングにあたります
ちなみに、学問的な定義は「知覚して意識された情動や気分を表現した言葉」が〇〇感であり、フィーリングなのです
エモいとは何か
ここまで、感情心理学の基礎中の基礎のお話をしました
ここからは「エモい」の正体を紐解いていきます
「エモい」原因
エモーションには「はっきりとした原因がある」というお話をしましたね
このことから分かる通り、「エモい」という感情には何らかの原因が必ずあるのです
実はこれかなり重要です
何故なら、原因となる事柄(たとえばきれいな景色を見る)から感じた感情を、「きれい」「素敵」という言葉ではなく、「エモい」という言葉を使って表現しているからです
ちょっとわかりにくいかもしれません
要は、「エモい」以外の表現方法があるのに使わないんです
この問題に答えるのが「エモーションの原因」です
良い景色を見ることに「エモい」という言葉を使うみたいですが、これは「エモい」ではなく「きれい」という言葉の方が伝わりやすいですよね
なのに「きれい」とは言わないんです
つまり、「きれい」だけでは言い表せない情動を感じているのです
良い景色からは「きれい」だけではない、なにか別の情動・感情を感じ取れるのです
何故「エモい」なのか
現代の若者というのは、上の世代に比べ感情や情動のレパートリーが多いんです
SNSの発達や人間関係を築きやすいゆとり教育(近所で遊んだりする時間があるという意味で)も要因として挙げられるでしょう
現代に適応していく過程で、少しずつではありますが「今ある感情表現では、自分の思いが伝わらない」と感じるようになったのではないでしょうか?
いい景色をみたり、そこからくる生理現象を感じ取った結果「きれい」だけでは不足する情動を抱くようになった
これが現代の若者です
何故「エモい」という表現をするか
それは、若者の感受性が高くなった、またはある種の「進化」を遂げたことが理由だと私は考えています
感情の分野でも、時代は進化し続けているのです