大学授業一歩前(第57講)
はじめに
今回は実際に公共経営の仕事に携わる細川甚孝様に記事を書いて頂きまぃた。お忙しい中作成して頂きありがとうございました。それでは第57講の開講です。
プロフィール
Q:ご自身のプロフィールを教えてください。
A:1971年秋田県仙北市生。
都留文科大学文学部社会学専攻を経て、上智大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期課程満期退学、早稲田大学大隈記念大学公共経営研究科修了。
大学院修了後何社を経て、2012年以降、合同会社政策支援を立ち上げ公共経営・行政経営・官民連携などのフィールドで、地域活性化・観光振興・行政改革などでコンサルティング・レクチャー・コーチなどを実施。参加団体は、行政経営フォーラム、早稲田大学パブリックサービス研究所など。
今年でこの業界にはいって、ほぼ20周年です。ここまで生き延びてこれたことにびっくりです。
オススメの過ごし方
Q:大学生にオススメの過ごし方を教えてください。
A:とりあえず、本を読み、映画・音楽・演劇とかのいわゆるアートに気の向くままに触れ、そこで仲間を作り、議論することでしょうか。学生でないとできないというわけではないですが、時間の制約があるので。利害が関係がない仲間を作ることは、一生ものの財産になると思います。自分自身を振り返ってみても、この時代の友人とはまだまだ続いています。
必須の能力
Q:大学生に必須の能力はどのようなものだとお考えになるでしょうか。
A:やはり、素直さでしょうか。これまで何人かインターン、アルバイトで若い方を触れ合ってきました。その中で感じるのは、インターン、アルバイトが終わった後に伸びる学生の方には共通項があります。それは、いわれたことを一回は聞いてみる、納得するまで対話をする力でしょうか。センスのいい吸収力といってもいいかもですね。僕自身はそこまで素直ではなかったので・・・いつも勉強させられています。
学ぶ意義
Q:先生にとっての学ぶ意義を教えてください。
A:(1)ビジネスとして;いわゆるコンサルティング業務で業界を勝ち抜く抜くためには、クライアントの方が必要になる知識を、吸収してもらう形で、提供し続ける必要性があります。正論を言ったから受けて入れてもらうかどうか別なので。ということは、ある命題を突き詰めて考えることは必須として、それをどうやって受け入れてもらうかについての研究が必要です。
(2)研究者として;ビジネスの視座は時間的に言えば5年前後のものです。しかし、研究者の視座は50年前後になります。やはり、長期的な流れを判別するには研究者としての学びをする必要性があると思っております。やはり、古典の研究は捨てがたい魅力があります。最近、アリストテレスなどの研究が、僕の周りで盛んです。その気持ちは理解できます。
(3)日々の生活を元気にするために;ビジネスと研究だけで、一生は埋まるわけではないですし、それ以外の雑多な知識の方が日々の生活がうまくいくためには必要かと思います。
オススメの一冊
Q:オススメの一冊を教えてください。
マインドは;日本橋ヨヲコ『G戦場ヘブンズドア』小学館, 2016
ビジネスは;川崎和男『デジタルなパサージュ』アスキー出版, 1994
研究は;ミルズ, C.W『社会学的想像力』ちくま学芸文庫, 2017
メッセージ
Q:学生に向けてのメッセージをお願いします。
A:とりあえず、本をよむことでしょうか。僕がアルバイト・インターンで採用した際は、本を読むことを強要します。目標は一年間で新書100冊でしょうか。同じレベルの知識がないとコミュニケーションが成立しないのが事実です。
研究者にはもちろん、いや、研究者ではなく、ビジネスで活躍したい思う方には絶対かと思っています。自分の知識・体験を買ってもらうためには相手のことを知る必要性があります。自分の代わりはいくらでもいますから。
おわりに
今回は細川甚孝様に記事を書いて頂きました。お忙しい中作成して頂きありがとうございました。ビジネス、学問のそれぞれの視点から書いて頂き、非常に私にとっても勉強になりました。まずは本を読むことから学問は始まると思います。次回もお楽しみに!!