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神戸個展2020終えて

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神戸個展2020.9.12〜17終了しました。
—ちょっと昔話—
12年ほど前、横浜元町で個展をしていたわけだけど、関西からのお客様が増えてきたタイミングだった。交通費をかけてわざわざ横浜まで来て頂くのも申し訳なく、関西でどこか拠点になる様な場所を探そう!がきっかけ。大阪、京都、神戸の調べられる限りのギャラリーを周った気がする。そしてご縁を感じたのがこの「トアギャラリー」。10年前に初個展をやらせて頂き、当初は春、秋の年二回、近年は秋に一回、個展をやらせていただいている。

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10年ほど前の神戸元町といえば、女子のひとり旅特集本なんかも書店にかなり置かれ、とても人気の街だった。ギャラリーの前の道(トアロード)も北野の異人館に向かう人たちで、結構な人の多さだった様に記憶している。最近はどうだろう?なかなか厳しい、寂しい。
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私がなぜ個展にこだわるのか?百貨店のイベントに絶えず出店してきた経験からして、百貨店の催事はアーティストとしての力もお客様との関係性もなかなか育てさせてくれない。スケジュールも百貨店の都合で決まるし、場所もその時々で変わるし、什器も自由ではなく決まったレンタル什器。まぁ、いろんなことを鑑みて、将来を長く見据えて、自分のリズムで、毎回コンセプトを打ち出せる様な、その都度楽しんでもらえる…となると個展しかないな、と。

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個展をやり始めてからずっとこだわっているのが、作品に近く寄れること。百貨店とかでガラスケースに入ってしまうと、高級感は出るかもしれないけど目の前で見ることはできない。私はもともと絵画鑑賞が好きなので、そんな感じで作品を見てもらいたく、額を自ら作り、額装での展示を15年ほどやっている。

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白/黒の手作りの額で統一した展示をしていたけど、近年はアクセサリーを額装する作家さんも見る様になってきたので、かぶるのがとことん嫌な私としては、より独自性を出すために古い本に見立てた本型の額も作る様になった。作品の世界観と相まって、より物語性の強い展示へと昇華できた気がする。

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照明もこだわっている要素の一つで、興味のない人からするとなんてことはないのかもしれない。私は陰影が好きなので、作品が明るく見やすいだけの展示には興味がない。目を凝らしたり、いろんな角度から見たりする事で想像を掻き立てられる。作品とのキャッチボールができる様な展示/世界観が好きなのです。

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2020は大変な年になっている。もしかしたらこの先も以前の様にはいかないかもしれない。個展をベースにしている私には不安しかない訳だけど、オンラインストアでご購入いただくお客様もたくさんいらっしゃって、本当に支えてもらっている。作品はあくまで【モノ】かもしれないけど、

こういうコンセプトを持って、
こういう個展/展示をビジョンとして持っている、
こういう人間が、
生み出した作品。

というモノに宿る風景/景色/歴史/性格が必要なのだと思う私です。
来年9月も神戸個展やることが決まりました。
関東の個展は12月の渋谷Bunkamura個展です。無事開催できましたら、頭の中にある世界観を精一杯表現したいと思っています。

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