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毒親をキッパリ諦めて前に進むために必要な過程①

私は、20代から親に対して違和感を持ち始め、毒親・機能不全家族育ちと気付いてから今で15年近く経ちます。自分を幼い頃から振り返り、自分の棚卸しを行いました。ものすごく長い年月を要しましたが、やっと毒親を諦めた感覚になりました。今日は、キッパリ諦めて前に進むための流れをご紹介したいと思います。

まずは育ち方・環境を振り返る

生まれてから自分の生きづらさに気付くまでを、順に振り返ります。その際、幸せに感じたこと、ドン底で不幸に感じたことなど、出来事を書き出して点数化します。この作業で、自分にどんな成功体験があるのか、どんな状況で上手くいかなかったのかなど、置かれていた環境にも気付くことができるでしょう。

出来事と自分の気持ちをセットで書き出す

自分が幸せに感じたり、嬉しく感じたりした出来事や、興味を持っていた事柄、その逆で、嫌だった出来事、本当はやりたくなかったことなどを、できるだけ詳しく思い出します。また、その出来事の時に、どんな気持ちだったのかもセットで書き出しましょう。この作業をすることで、自分の向き不向きや、本当は嫌だけど我慢してやっていたことに気付くことができます。

親や家族との関わりで印象に残っていること・自分の気持ちを書き出す

幼い頃に遡り、親・きょうだい・祖父母との関わりで、印象に残っている出来事を思い出します。どんな些細な内容でも構いません。ここでも、その時の気持ちをセットで書き出します。私は、この作業を丁寧に行って掘り下げることが重要だと思っています。なぜなら、自分がどんな時にどんな対応に対して、親に怒りを感じたり、なぜ自分がそう思ったのか、その行動をしたのか(いつも頑張るこどもだったなど)、深い次元まで自分を見つめる作業になるからです。

私がそうでしたが、機能不全家族・毒親育ちの方は、この作業の時に表に出るのは「強い怒り」です。おそらく、どんどん湧き出ると思います。私は、父親、母親と項目を分けて、自分がされて腹が立ったこと、本当はどんな気持ちを我慢していたかを、思い出す度に全部書き出しました。
ある程度出揃ったら、全体を見渡します。そうすると、自分の持つ怒りのパターンに気付き、社会生活でも悩まされる人間関係でも親と似たパターンに陥っていることに気付きました。私は親と似た特徴を持つ人に、親を投影していました。

怒りの奥にある感情をできる限り感じる

次の作業は、私にはなかなか難しく、気付くのにかなり長い年月を要しました。怒りが強ければ強いほど、それだけ本当の気持ちを我慢させられたり、抑えてきたはずです。家族のために犠牲になったり、周りを常に優先したり、自分の気持ちを正直に出せなかったことを意味しています。ここで大事なことは、「なぜすごく怒っているのか」理由を考えて掘り下げてみることです。そうすることで、
「本当はもっと愛されたかった」
「本当は寂しくて悲しかった」
「本当は我慢していることを理解してくれていると思っていた」
「親に愛されるために頑張っていた」
「弟と同じように可愛がられたかった」
私は、これらのことに気付きました。もしかしたら、他にも気付いていない気持ちがまだあるのかもしれません。
子どもの頃から、精一杯の大人の対応を親に対してしてきたため、いろんな感情がいくつもの層になっていて、なかなか自分の本音にたどり着けませんでした。でも、根本的な気持ちは、幼い私が持っているとてもシンプルなものだったと気付きました。

親に気持ちや怒りを伝える

この行動も大切です。ただ、親に伝える時は、どんな状況でどんな方法で伝えるのか慎重に考える必要があります。まずは、自分のコンディションが良い状態であることが大前提です。必ず、予想以上のダメージがあるはずなので、直接対話するのか、電話や手紙にするのか、方法を厳選する方が良いでしょう。私は、この15年間で3回試みました。

一回目は、まだ毒親と気付いて浅かったため、親とは対話や話し合いができると思っていました。心理学の本を参考に、親の考えていることを知るために、ワーク形式で質問に回答する方法にしました。この形式を取って、父親が全く自分の感情や意見を出そうとしないことがわかったんです。はい、いいえの2択であってもです。ここで初めて「話し合おうとしない人」だと気付きました。

二回目は数年前で、手紙にしました。この時は、すでに親と離れて暮らしていました。対話ができないことがわかっているので、自分がどんなことに怒りを持ち、納得できないのか、気持ちや昔の出来事を全部綴りました。通じるかどうかは別として、自分の中に怒りを溜めないため、伝えること、謝罪して欲しい気持ちを優先しました。何日か経過して、親なりに気持ちや多少の謝罪の言葉はありました。この時は、母親が「何に対して謝ればいいのかわからず、感情的に言葉だけで謝っている」ことがわかりました。

三回目はつい先日です。これはLINEで行いました。弟の生き方を何でも容認していることなどが1番の怒りの要因で、強く怒っている理由について伝えました。これがきっかけで、「父親が、私の伝えたい内容を全く理解できておらず、私の機嫌しか気にしていないこと」に気付きました。

私は、今まで親と向き合う努力をしましたが、親からは向き合う姿勢や誠実な態度を感じなかったため、ようやく諦めがつきました。心のどこかで、
「以前より理解が増えた」
「共感力が備わっていないけど、親なりに愛情をかけてくれた」
などと思うようになっていましたが、一気に冷め、関わるだけ時間とエネルギーのムダという気持ちになりました。

親・きょうだいとどこまで関わるか決める

私は、もう親・きょうだいと関わらない選択をしました。これに対して、罪悪感を持たないことも重要だと思います。なぜなら、自分自身が精一杯、真剣に関わってきた末に出した結論だからです。
この数年、距離を保ちながら、踏み込ませないように事務的なやりとりを心がけていました。もし、精神的に壁を作りながら関われるのであれば、表面的な関係を続けるのはアリだと思います。
私の場合は、関わることで心身ともにストレスで影響が出るため、関わらないことにしました。年2回など、この数年は回数を決めて会っていましたが、関わる前後で体調を崩していました。そのため、私にとって必要のない関係という判断を下したんです。

今回は、長くなるため次回に続きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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