風が吹けば桶屋が儲かるは、論理なのか?
今日は、少し真面目に「論理」について考えてみようと思います。
(いや、毎回真剣なんですけどね…!今日はより固茹でにという意味で。)
題材は、非論理を皮肉る際に使う「風が吹けば桶屋が儲かる」です。
昨今、「論破」なんて言葉が流行っていますし、ビジネスでも「しごでき」な人=論理的な人っていうイメージがありますが…論理って何なんでしょうね。私も分かりません!( ゚∀゚)
(というか、本音を言えば、ロンリロンリ言う人の大半が、論理とは何かは分かっていない気がします。だからコンサルとかに胡散臭さを覚えr…ぼそぼそ)
なので、今回は論理について「色々な視点から考えてみよう」という回の一つです。
ʕ ·ᴥ·ʔ 「風が吹けば桶屋が儲かる」とは
「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺は、因果関係を無理やりつなげ、こじつけたような理屈や物言いをした際に、「あり得ないこと」や「滅茶苦茶なこと」を皮肉に表現するのに使用されます。
例):君、それは、風が吹けば桶屋が儲かるってやつだよ。現実的に、冷静に考えれば、そんな風にはならないってことぐらい分かるだろうに。
つまり、この諺は決して良い意味合いでは使われず、大抵は、非論理的なことだとして、相手を馬鹿にする時に使われています。
ʕ ·ᴥ·ʔ 「風が吹けば桶屋が儲かる」のロジック
それでは、ここでもう一度「風が吹けば桶屋が儲かる」のロジックを見てみましょう。
確かに、この連鎖は一見すると論理的に繋がっているように見えますが、各ステップの因果関係が非常に間接的であるため、根本原因(風が吹く)と最終結果(桶屋が儲かる)の繋がりが希薄になっており、もはや因果関係は破綻していると言えます。
ここでポイントとなるのは、この諺で言っていること自体は、全くの出鱈目と断言することはできず、各ステップごとには一定の因果関係は認められるという点です。
それでいて、「風が吹けば…」の諺が非論理とされるのは、
ことが原因になります。
ʕ;•`ᴥ•´ʔ では、論理ってなんだ?
ここまでの流れから考えるに、論理とは、
ということになるのでしょう。
平たく言えば、「いや、もうだいぶ前から、風、関係なくなっちゃった!」みたいなツッコミが発生してはいけないということなのでしょう。
また、「関係性がある」というためには、(極度に専門的な会話でない限りは)一般常識の範疇で納得性がないといけない、ということもポイントです。
諺の例でいうと、当時の人の感覚は分かりませんが、少なくとも私には、「盲人が職業として三味線を引く」というところがまず「ん?」ってなります。
個人的に「論理」というものに対してどうにも嫌悪感が増すのは、この「常識の範疇で納得性がある」という何とも曖昧な部分が原因だと思っています。
言い換えれば、「論理」は必ずしも絶対的なものではない、ということです。
ʕ´•ᴥ•`ʔ 論理の本質
もちろん、数学は絶対な論理です。一方で、例えば、10年前に
SNSが社会において発展・浸透すると、都知事選の立候補者数が爆増する
といったら、これはまさに「君、それは、風が吹けば桶屋が儲かるってやつだよ」となるでしょう。
しかし、今だったらどうでしょう?
一定「たしかに〜」と言う人がいてくれそうですし、もしかしたら、偉い学者さんたちがそういうテーマで研究をしているかもしれません。
つまりは、「論理」は絶対に変わらないものもある中で、環境や前提条件(常識やトレンド)によって、変わるものでもあり得るということです。
なんだか、それこそ屁理屈を言っているみたいですが…
真剣に論理的思考や、ロジカルシンキングを知ろうとする上では、理解しておくべき「論理」の本質だと思います。
「論破」できることが偉いわけでもなく、「しごでき」な人が全てにおいて論理的なわけでもありません。
ビジネスにおいて言えば、社会情勢、企業の方針、業界特有の常識、職場の環境、チームメンバーの価値観…
こうしたものの中で「論理」は複数存在してしまう可能性は十分にあります。いや、実際、複数存在します。
そこで、「論理」の本質を理解していないと、もしかすると、「風が吹けば…」の諺通りに結果的に荒唐無稽なことを行なってしまうかもしれませんし、逆に「風が吹けば…」と馬鹿にしていたら、変化する未来社会での発展可能性を潰してしまうかもしれません。
ますます「論理」とは何か…は難しい問いではありますが、少なくとも今回、論理を考える際には、セットで、その論理の前提としているものは何か、どんな条件設定の下で一貫性を主張しているのか、を把握してみることが重要ということが分かりました。
そして、この視点で見てみると、会議やミーティングの見え方も変わってくるな…と思ったのですが、長くなりすぎますので、いったん今日はこの辺で。また次の機会に皆様と一緒に考えていければと思います。
ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます!
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それでは、また次回!🐨