蝉の昼寝
台所の窓から差し込む光があまりに眩しいので、簾をかけようと表に出てみたら、蝉が裏返しに転がっていた。
つついてみたらまだ動いたので、「こんなところで転がってる場合じゃないだろう」と言ったら、慌てて飛んでった。
どうやら蝉は、私の言葉がわかるらしい。
いきなり夏になったので、蝉も戸惑っているのだろうか。
もっとも、あんまり慌てたので一度雨樋にぶつかり、そこで挫けて落下するかと思ったらちゃんと身を翻して飛んでいったので、たんにちょっと鳴き疲れて仰向けになって昼寝していただけなのかもしれない。
起こしてゴメンよ。
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