猿払村。
仕事の合間に、お隣の猿払村へホタテを買いに出かけた。
このあたりは、酪農とオホーツク海での漁業が盛んだが、必ずしも街中で魚や貝が買えるわけではない。水揚げしたものはすぐに大きな町に運んでしまう。
実は、猿払村は北海道で最も絶滅が危惧されている生物、『幻の魚』イトウの聖地である。
猿払イトウの会というボランティア団体が、精力的にイトウの保護活動をしている。
森の中の、ほぼ手付かずに近い猿払川の源流にイトウは住んでいる。そこに風力発電の大規模プラントを立てようと言う計画が持ち上がり、イトウを守る人たちは反対している。
稚内に向かって走る国道沿いにある、風力発電の風車を見て、「ここにも風車があるんだなぁ。」位にしか思わなかったけど、、そうか、この何もない場所が、あの猿払村なのね。ネットで見た情報と、現実がつながるのに数日かかった。
国道は海沿いを走るので、源流からは少し離れている。イトウは海から遡上するはずなので、きっとここも通るんだろうな。今はアキアジ(鮭)の釣り人たちで賑やかだ。
などと、思いを巡らしているうちに、売店に着いた。