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「スポーツの秋」の、はなし。#41

9月も下旬になり、外に出るだけで気が滅入るような暑い日はなくなった。
これから少しずつ、さらに過ごしやすい気候になっていくだろう。

わたしは今年、この季節を「スポーツの秋」として迎え入れ、思う存分体を動かすようにしたいと思う。

そう決意したきっかけは、友人と行ったスポッチャ。
何気ない雑談のなかで、久しぶりに行ってみない?と提案したら、女友達3人がすんなり快諾してくれた。

わたしたちは、特別運動ができるわけではないけれど、暗闇◯◯みたいな流行りのものには手を出したくなるし、時々は童心に返ってはしゃいでみたいと心のどこかで思っている。汗をかいた後のビールは大好物だけれど、ガチすぎる本格的な運動は端から望んでいない。そんな、“ユル思考のスポーツ欲”が共有できる友達がいることは、大人になった今、とてもありがたいことだ。

3連休中日のスポッチャは、子連れのファミリー・高校生&大学生の若者たちで大変賑わっていた。どのエリアも待ち時間が発生していたものの、卓球・バレーボール・バスケ・ダーツ・トランポリン・カラオケと、その場でできることを片っ端から楽しみ尽くした。
(サポーターの数が足りず、ローラーブレードができなかったことだけ心残り。)

飲み会後の卓球・ダーツは飽きるほどやってきたが、バレーボールやバスケは、環境と仲間が揃わないとできない。そして、それらがわたしの前に揃ったのは、実に15年ぶりぐらいだったのではないだろうか。
バスケは2 on 2で、ルールもろくにわからない女同士でわちゃわちゃやっていただけだが、ボールを追いかけたり、仲間にパスを回したりする感覚が楽しくて仕方がなかった。

高校時代の記憶では、もっと長いことコートの中にいたような気がしていたが、久しぶりのバスケはたった数分でもあっという間に息がきれてくる。それでも、制限時間を惜しみながらゲームを楽しんでいると、身体は自然とボールの方へ動いていった。

社会人になってからというもの、ランニングだったりゴルフだったり、人並みに運動はしてきた方だと思う。けれど、どの競技も一人で完結するものばかりで、疲れを感じればすぐにじぶんで足を止めることができてしまう。実際、怠け癖の強いわたしは、これらのスポーツとはユルい付き合い方しかできておらず、夢中になって打ち込んでいく、みたいな体験とは少しちがっていた。
普段はそんなことも考えずに、身体を動かせたことにだけ満足していたが、スポーツの素晴らしさはそのもう一段階先まであった。すなわち、仲間との一体感が生まれたとき、わたしの身体からは底知れぬエネルギーが発揮されていって、やり切った後の達成感と心地よさが、一人で到達できるものの比ではないほどに感じられるのだ。

スポッチャの3時間をまるっと楽しんだあとは、気持ちの良い疲労感と共に、4人で中華料理屋に入った。
普段の女子会のように、お酒を飲んではしゃぐのとはまったく違い、疲れた身体にじんわりと染みていくビールと料理をゆっくりと味わった。いつもより言葉少なな会ではあったが、付き合いの長いわたし達のこと、4人の満足度が高いことは、お互いがお互いによく理解していた。

それから、自分たちのスポーツ欲が高まったことを確かめ合って、来月はテニスにチャレンジしてみることになった。これも高校の授業以来のチャレンジになるが、意気揚々とコートを駆け巡れるように、健康第一で過ごしていきたいと思う。

スポーツの秋には、それを満喫するための、健全な肉体を。
学生時代とは違うつくりになった身体を、大事に労わっていきたいと思う。

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