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こんな夢をみたアーカイブ

 人が睡眠下でみる夢、それはオカルトだ! 昼間の世界の思考とは異なる、飛躍し、理屈を超えた世界が夢にはある。だが、それは昼間の世界が無意識下に反映されたもので、一人の人間が体感するものとして昼間の思考と地続きにある。人間の無意識の現れという点では、夢は本来の意味でのシュルレアリスム的世界そのものとも言える。昼間は太陽の光によって見えなかった星が、夜になると空に輝き出すように、常にそこにあった無意識の世界が溢れ出す世界、それが夢なのだ。

 「夢=オカルト」。こう言い切ってしまうのは乱暴だが、夢のもつ日常の理屈を超えた世界は、オカルト的体験の根源となることも多い。例えば、夢の内容から現実の出来事を占う「夢占い」などは太古の昔から存在した。そして、金縛り状態の際、夢と現実も曖昧となった際に立ち現れる幻覚は、ときとして「幽霊に襲われた!」「宇宙人に襲われた!」などといった解釈とともに語られがちだ。

 ここでは、その夢の数々を聞き取って記録することで、夢の世界の不可思議さを探求したい。

最終追加日:2024/02/02
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#001「泥棒が財布をおいていった夢」

体験者:50代女性、九州在住
夢をみた日:2024年1月9日朝にかけて
聞いた方法:体験者本人が記述
夢の内容をお聞きした日:2024年1月9日
記事追加日:2024年2月2日

 現実世界で夫と三人の子供を持つ彼女は、普段は事務系の仕事をしている。だが、その夢のなかではバリバリの実業家となっていた。

 あるとき、彼女は大事な商談のため九州へ赴いた。上の子は20代、末っ子も高校三年生となった、彼女の3人の子供を連れて。彼女は豪華なホテルに子供達と泊まった。

 ここまでは予定通り、だけど、何かがおかしい。ここで彼女はホテルの部屋にある異変に気づいた。「見知らぬ誰かの財布がある!」。そう、泥棒がホテルの部屋のなかに忍び込み、財布を置いていったのだ。何? どういうこと? 彼女は混乱した。泥棒が忍び込んで財布を盗んで行くことはあるだろうけども、「泥棒が財布を置いていく」なんてこと、ある? 

でも、そんなことを気にしている場合ではない。なんたって、今日は大事な商談があるのだから。三人の子供達に警察への通報は任せておいて、彼女はキチッと着替えてホテルを後にしたのだった。

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#002「ピンク色の渦巻きが迫ってくる悪夢」

体験者:21歳男性
夢をみた日:2023年10月18日の昼、11時11分に目覚めるまでの数分間
聞いた方法:体験者本人が記述
記事追加日:2024年2月2日

 私は日頃からUFOにまつわる体験談や不可解な体験談を聞いて回っており、その時も関連した作業を行っていた。なんでも、超越的存在から送られてきたメッセージを複数預かっているという方から、その紙に書かれたメッセージ内容の写真を頂いていたのだ。何十枚もある、このメッセージを文字起こししているうちに疲れた私は、コーヒーを飲んでいるにもかかわらず昼間に眠り込んでしまった。

 夢の中で、私はもともと作業していた場所と同じ位置で眠っていた。自分の前には机、そして背後には上の階へと続く階段がある。うららかな昼間の日差しも照り注ぎ、外はポカポカした陽気である。と、ここで妙な予感を感じる。何だろう? 起きあがろうとしても体が痺れる。金縛りだ。まずい、これはまずい。危機感ばかりが募り、猛烈に「何か良くないこと」が起きる感覚に襲われた。

 夢のなかで、6本の柱のイメージが浮かび上がった。「この6本の柱を落としてはいけない。落としてしまうと、反復する”呪い”が成就してしまう!」。こうした危機感が現れた。この柱というのが、実は超古代にプログラムされた地球防衛システムなのである。地球防衛システムである一方、それに触れてしまうと災厄を巻き起こす呪いでもあった。まさか自分がそんな事をしでかしてしまうとも思いもよらなかった。なんで、こんな目に?

 ここで、別の曖昧模糊としたイメージが現れた。「時空間の流れが『過去→未来』というふうに一直線に向かっているというのは誤りである」というイメージだ。この事は、やがて正しいと証明されるような時代が来る。そう確信が溢れてきた。

 ここで、ピンク色の奇妙な存在が出現する。階段の上から、ピンク色の渦巻き、まるで台風を上から見た写真のような渦を巻いた存在が、階段の上から、こちらへ「明確な敵意」を剥き出しにして迫ってくる。やめろ! まだ「消えてなくなりたくない!」そう必死に思った。「生きる/死ぬ」という感覚ではなく、このピンク色の存在に吸収されると「消えてしまう」ということが明確に感じられた。もうだめだ! これまで頑張ってきたつもりのことも全部「ダメ」になってしまう。

 唐突に、私はこの「ピンク色の渦巻き=地獄」なのだと気づいた。そうか、地獄ってこういう事なのか!

 全てがピンク色の地獄に向かって雪崩れ込む! いま、一階で寝ている私のもとに、階段の上から”地獄”がゆっくりと着実に「狙って」きている! 地獄は空間の消失点を中心としたピンク色の光の塊! 全てが地獄に流れ込んでいる事を知ってしまったいま、「地獄が私を罰するため2階から降りてきた」ということに気づいた。

 体が動かない! まぶたは閉じているのに、ピンク色の”地獄”の塊が階段からゆっくり降りてきている事がはっきりと知覚されている。体を動かそうとする意思は全てピクピクとした痙攣に変わってしまう。私の叫びは「現代の人には届かず、未来人にしか観測されない」。ただ、未来では、もう全ての抵抗が無駄になることすらも地獄の実在が証明されている。(科学的に立証され、だれもかれもが知っている!)。もう全ての頑張りが無駄で、未来の誰も私を助けてはくれないだろう。もう、ておくれなのだ。

叫びそうになって目が覚めた。

 夢から覚めたはずなのに、ソファーの近くに置いていたコーヒーのコップが別の場所に移動していた。あるいは、あまりの悪夢の余韻で、移動しているように「感じられ」た。

※起きた直後に描いた再現イラスト↓

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