レアな「要塞教会」が見事なルーマニア・メディアシュ
前回は要塞の塔の数々が見事だった世界遺産のシギショアラでした。
シギショアラを訪れたあとは、同じくトランシルヴァニア地方のシビウへ向かいます。途中、メディアシュ(Mediaș)という町で電車を乗り換えなければならないため、メデアシュの町を散策することにしました。
ネットで調べてみると要塞教会をはじめ、そこそこ見どころがありそうなので決めた寄り道でした。
電車に乗ってメディアシュへ
シギショアラから電車に乗ってメディアシュを目指します。
ルーマニアで初めて見たちょっと変わった八人向かい合わせの座席。
西欧ではあまり見なくなったコンパートメントもあったのでそちらにしました。
車窓を眺めていて目を惹いたのが縦に高く成長させた農作物。実際見たのは初めてですが、直感の通りホップでした。
メデアシュのまち歩き
メデアシュはガイドブックに載っていないような町なので観光客も全く見かけず、かなりローカルな雰囲気が楽しめました。
素晴らしい建物の数々。
のんびりとしています。
塔の高さが一際目立つ教会。この教会が要塞のある教会です。
要塞教会とは
13世紀末にかけてドイツからルーマニアに移住してきたトランシルヴァニア・ザクセン人。彼らが居住するトランシルバニア地方の町や村は、度々オスマン帝国やタタール人の侵略の脅威にさらされていたため、要塞の建設が不可欠だったそう。重要な町は全体が城壁に覆われたものの、より規模の小さな村落はそうもいかず、村の教会を要塞で囲み、攻撃の際にはそこに避難できるようにしたとのこと。
これらは要塞教会と呼ばれ、中世には600ほどあったものの、現在残るのは300ほど。そのうち7つの教会要塞が世界遺産に登録されています。
メデアシュの要塞教会へ
トランシルヴァニア地方で電車に乗っているときにいくつかの要塞教会が車窓から見えて圧巻だったので間近で見てみたいと思っていました。メディアシュの要塞教会は世界遺産には登録されていないものの、グーグルサテライトで見ると教会の周りがぐるっと囲まれているのが分かります。
周りをぐるっと城塞で囲まれているので入口を探します。城塞の塔が教会の塔の左下に見えます。
城塞は一見普通の家々。教会に続く通路を発見しました。
入ると要塞の塔が見事。
こちらにも塔があります。
教会は至近距離すぎて写真が撮れなかったのですが、ストリートビューを見ると教会の塔と要塞の塔が向かい合わせになっていて見事です。
まだまだあった要塞
要塞は教会の周りだけだと思っていたのですが、旧市街の周りにもありました。二重構造だったのでしょうか。威圧感があり見事な塔。
要塞の内側は木造の通路があり雰囲気があります。
中心を後にして鉄道駅へ戻ります。
小さい町ですが他の国ではあまり見ない要塞教会も見れてなかなかおもしろかったです。特に観光することを予定していなかった町なのでこういう町で発見できたのは嬉しいサプライズ♪
次回は同じくトランシルヴァニア地方のシビウの街歩きです。