見出し画像

米国のちょっと変わった動物のお祭りとスペインの行事の意外な共通点

今日2月2日(日本はすでに2月3日ですが…)は、アメリカではグラウンドホッグ・デー。

この日には、ペンシルバニア州にあるパンクストーニーという小さい町でグラウンドホッグ・デ―のお祭りが開催されます。

90年代の「Groundhog Day」(邦題は「恋はデ・ジャヴ」)というビル・マーレイ主演の映画で世界に知られたお祭りで、知っている人も多いかと思います。

グラウンドホッグとは、別名ウッドチャックで、主に北米のカナダやアメリカの東海岸に生息するげっ歯類の動物です。

グラウンドホッグ・デーにはパンクストーニーの町でフィルと名前の付いたグラウンドホッグが登場し、台の上にフィルを乗せたときに彼の影が見えれば、冬があと6週間と長く続き、影が見えなければ春が早く訪れるとされているそう。このお祭りはアメリカではテレビで全国生中継されます。今日行われた様子はこちら。

一度行って生で見てみたいとアメリカに住んでいた時から思っていますが、相当田舎なのと朝7時すぎ開催というネックがあり達成できていません。 このイベントの前には夜通しお祝いが続くようで、観客もほぼ酔っぱらっているよう。

グラウンドホッグ・デーの起源

このお祭りの歴史は、1886年の地元の新聞に開催記録が掲載されておりこれが一番古い記録だそうです。実はもともとこの行事はヨーロッパが起源で、ドイツやオランダからの移民がアメリカで始めたと言われています。パンクストーニーだけでなく東海岸周辺のその他の町でも行われる行事です。

ヨーロッパの中世の時代、キリスト教では2月2日はクリスマスからちょうど40日で、クリスマスの最後の日とされてきたそうです。スペインではこの日はLa Candelera(ロウソクの意味)と呼ばれ大聖堂などでミサが行われキャンドルが灯されます。

いくつかのカタルーニャの町ではLa Candeleraのお祭りも開催されます。

そのため、クリスマスのキリスト生誕の再現模型、ベレンはここカタルーニャ州ではこの日に取り外されるということです。ベレンについてはこちら。

そして、この日は冬至からちょうど44日で、キリスト教が広まる以前から冬のちょうどど真ん中ということでお祝いされていたと考えられています。そのため、「冬も半ばだけど春はいつ来るのかな?」と春の訪れを占うようになったよう。La Candeleraはこのお祝いが起源となっているそうです。

スペインでもある動物占い

ここスペインでもこの日に雨が降れば早く春が訪れ、降らなければ冬が長く続くということで、La Candeleraのロウソクに例えて、「ロウソクが泣けば春が早く訪れ、ロウソクが笑えば冬が長く続く」と言われるそうです。

カタルーニャ州でもピレネー山脈の地域では、この日にクマが起きてきて、巣に戻って冬眠を続けるか、或いは冬眠を辞めて活動を始めるとされているそうです。冬眠すれば冬は長くなると考えられているそう。

ロウソク、グラウンドホッグ、クマと違えど海を隔てて同じ日に全く同じ占いをするお祭り。今日のバルセロナは晴れだったので、今年の冬は長くなるのでしょう。アメリカのフィルも影が見えてしまったので冬が長いということでした。ちなみにグラウンドホッグのフィルの予想が当たる率は3割くらいなのだとか…

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集