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世界のグルメ

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旅行で試したローカル・フードなど食についての記事を一挙まとめてみました。
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記事一覧

スペインに根付くベルモット文化、レウスのベルモット博物館へ

ベルモットを定期的に飲んでいる人はいますか?日本ではあまり馴染みのないアルコール飲料かもしれませんが、スペインでは文化の一部として根付いています。 ベルモットとは?ベルモットは酒精強化ワインの一つ。酒精強化ワインとは、フォーティファイド・ワイン(fortified wine)とも呼ばれ、醸造過程でアルコール(酒精)を添加することでアルコール度数を高めたワインのことを意味します。ベルモットはヨモギなどのハーブやスパイスなどを配合し香りづけされた酒精強化ワインで、ベルモットの語

バルセロナで一番のパタタス・ブラバス!Bar Tomás de Sarrià

本場のパタタス・ブラバスとは?代表的なスペイン料理の1つ、パタタス・ブラバス。通常四角くカットして揚げたポテトにブラバソースというパプリカをベースにしたスパイシーなソースをかけて食されます。パエリアやアヒージョなどと並んで日本でも良く知られているスペイン料理かと思います。 スペイン東部のバレンシア州やカタルーニャ州、ムルシア州ではブラバソースにガーリック入りのマヨネーズであるアリオリソースを合わせて出されるところが多いそうで、実際バルセロナも大体ブラバソースとアリオリソー

魚介タパスを食べにミシュランガイド掲載店、Paco Meralgoへ

久々に魚の美味しいお店に行きたいと思い、どこがいいかなと思い調べて決めたアイシャンプラ地区にあるPaco Meralgo。たまに前を歩くといつも結構混んでいます。キッチンは昼から通しで開いているので、早い時間であればギリギリでも予約が取れるのが良いです。 18時半と早めの時間だったので席はまだちらほら開いていましたが、予約せずに来たグループは断られていました。バーテーブルとバースツールのみのカジュアルな雰囲気。 まずは一度食べてみたかったズッキーニの花の天ぷら。 衣はサ

海外旅行で食べたローカルグルメはなぜ美味しい?意外な理由も!

海外に旅行して「本場のグルメはやっぱり美味しい!」と思うことは多いと思います。その国で「美味しい」と思ったお店のシェフが日本に来て同じものを調理したら、同じくらい美味しいと思うでしょうか?答えは一見イエスと思いますが、実は「必ずしもそうでない」ということが証明されています。なぜ「本場のグルメは美味しいと思うか」検証してみました。 美味しい理由①料理人の経験や地元の美味しい食材を利用した料理その国にはその料理作りに経験のある料理人が揃っていることや、地元の新鮮な食材に適した料

マドリードのレトロなバル、Casa Camacho

おしゃれなバルも良いけれど、全世界どこにでもあるので、マドリードで行ってみたかったのはレトロなバル。 マドリードの前に訪れたソリアでもレトロバルを訪れました。 調べてみるとそこそこあり、場所が比較的便利で軽く飲める雰囲気だったCasa Camachoへ行ってみることにしました。 キュートなマラサーニャ地区Casa Camachoはマドリード中心付近のマラサーニャ地区にあるということで行ってみるとなかなか良い雰囲気です。意外と観光客は少なく住みたいくらい。 レトロな店構

マドリード名物カラマリ・サンドを食す!

今回のマドリード旅行では、スペインに住んでいるため一般的なスペイン料理はそれほど興味はありませんでした。やはりマドリードで食べるならバルセロナではあまり食べれないマドリード名物を食べたい!そこでマドリード名物を調べてみると、 Cocido madrileño(ひよこ豆の煮込み) Callos a la madrileña(もつ煮込み) Bocadillo de calamares(イカフライ・サンド) Patatas bravas(パタタスブラバス) Molleja

スペイン風オムレツNo.1に輝いたマドリードのCasa Dani

日本では、スパニッシュオムレツとかスペイン風オムレツなどとも呼ばれているスペインを代表する料理の一つ、トルティーヤ。 2019年にテネリフェで行われたコンペでスペインのトルティーヤ・ナンバーワンに選ばれたというマドリードのCasa Dani。実は私がこのお店のことを知ったのが2023年1月に起こったサルモネラ菌の食中毒。スペインの全国ニュースで取り上げられていて、どうやらすごい有名店のよう。マドリードの中心に近い市場にあり常に混み合い、その人気から市場内の数か所に店があると

フランスとカタルーニャの食文化が共存する仏コリウールの青空市場

前回はスペインとの国境に近い地中海に面した美しい町、フランス・コリウールの町歩きでした。 今回はコリウールの青空市場です。週2で開催されるということでその日に合わせて訪れました。 旧市街のすぐ外にある小さい広場で開催されていて大賑わい。 洋服も並びます。 お土産やクラフトなどもいろいろありました。 お目当てはやはり食料品です。 いびつな巨大トマト。この辺りのルーション地方のもの。カタルーニャの赤と黄色の縞模様の旗が。この辺りはカタルーニャ圏なので町中でこの旗をよく

スペイン・ソリアで90年以上続く家族経営の素朴なバル、Lazaro Perez

前回はソリアの名物料理、トレスノについてでした。 今回はソリアで90年以上続く老舗のバルです。 どこか良さげなバルを調べていて、スペイン語のローカル情報サイトに載っていた目抜き通りにあるこちらのお店に目が留まったので行ってみることにしました。 1932年にお店の名前になっているLazaro Perez氏が創業。現在は孫が三代目のオーナーで、創業91年になるそうです。まだ早い時間だったせいか空いていました。 シンプルなカウンターだけのお店です。椅子はお店の外にいくつかあ

カロリー爆弾!?スペイン・ソリア名物トレスノをトライ

前回はマドリードからそう遠くないカスティーリャ・イ・レオン州にあるソリア(Soria)の川沿いにある僧院を訪れました。 今回はソリアの名物料理、トレスノについてご紹介します。 スペイン料理のトレスノとは?スペインの広い地域で食されるトレスノ(Torrezno)って知っていますか?ベーコンなどに使われる豚バラ肉の皮付きのものを油で揚げたもので、タパスとして、あるいは付け合わせとして食されるスペインを代表する料理です。 なんでもローマ人がイベリア半島を占領した際に持ち込んで

サンティアゴ・カラトラバの建築が美しい、リオハのワイナリー

前回はバスク州ラグアルディアの美しい町を歩きました。 そこから足を延ばして徒歩でワイナリーを訪れます。 ワイン産地、D.O.Ca.リオハとは?リオハ州を中心としてバスク州とナバラ州にもまたがっているワイン産地DOCaリオハ。 原産地呼称統制委員会が設置された地域内で厳しい基準に基づいて生産されたワインをスペインでは原産地呼称(デノミナシオン・デ・オリヘン、DO)と呼びます。そしてDOCa(デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ)は特選原産地呼称の意で、DOワインの

スペイン屈指のワインと美食の町ログローニョのバル巡り②

前回はワインと美食の町ログローニョの一品しか提供しないこだわりのバルを巡りました。 今回はそれ以外のログローニョのバルの紹介です。 豚ヒレとフォアグラが名物、Entretapas 941一品だけ提供するバル以外にもバスク地方のピンチョスバルのように色々なピンチョスが並ぶバルもあるログローニョ。まずはラウレル通りのEntretapas 941へ。 色々な種類のピンチョスがあります。 目移りします。 このバルのスペシャルは豚ヒレとパイナップルのグリルとフォアグラとリンゴ

ワインと美食の町、一品勝負のログローニョのバル巡り①

前回はログローニョのまち歩きでした。 ワインの産地として有名なリオハ州の州都ログローニョ。美食の町としてバスク地方のサンセバスチャンばかりが取り上げられますが、ログローニョもはしごが楽しい美食の町。とにかく魅力はワインとピンチョスの安さと一品しか提供しないこだわりのバルの数々。コロナ前に訪れ、すっかり気に入ってしまったログローニョの食文化。個人的にはサンセバスチャンよりもログローニョの方が好きで、今回待望の再訪です。 そんなログローニョにはピンチョスバルがひしめく2つの通

パンプローナでピンチョス巡り②:バルがひしめくサン・ニコラス通り

前回は旧市街周辺のピンチョス・バルを周りました。 今回はピンチョス・バルがひしめくサン・ニコラス通りのバルをハシゴします。歩行者専用の狭い通りの両脇にバルが並び期待が高まります。 この通りからは三軒ハシゴをしてみました。 巨大ピンチョスが並ぶLa Mandarra de La Ramos まずはこちらLa Mandarra de La Ramos。モダンな雰囲気です。 店内は天井の梁でちょっとクラッシックな面持ち。 頭上には生ハムがずらりと吊るされています。 ピン