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普段本を読まない自分が小説を読んでみた(8冊目『葉桜の季節に君を想うということ』)

今回読んだのはミステリー小説です。


基本情報の記録

タイトル

葉桜の季節に君を想うということ

著者

歌野晶午

出版社

文藝春秋

あらすじ

かつては探偵事務所で働き、いまは「何でもやってやろう屋」を自称して気ままな生活を送る「俺」成瀬将虎。
ある日、高校の後輩のキヨシの頼みで、彼が密かに惚れている久高愛子の祖父の不審死と、高額で布団や健康食品を売りつける蓬莱倶楽部の調査を引き受ける。
そして同日、駅のホームで飛び込み自殺しようとした女・麻宮さくらを助けたことで、運命の歯車が回り始める――。

読み終わって感じたこと

ただただ純粋に結末というかオチにおける自身のリアクションは「えっ!?これって・・そうだったなんて!」というだまされた感に満たされたのは、読書初心者故の貴重な体験だったと思えた瞬間でした。
既に読まれた方の様々なレビュー(ネタバレや解説等)を見ていて初めて知ったのですが、こういったアプローチは叙述(じょじゅつ)トリックというものに当てはまるのだそうですね。知りませんでしたが、一つ知識を得られたたという点で自分にとって文字通りプラスとなりました。

また、純粋な物語として読みたい中にも、ちょっと頑張って考えたり予想したりしながら読みたい想いもあり、小さな感覚でしたが、設定というか構成として古さのような"違和感"を感じたのは、あながち全くの見当違いでもなかったのかなと感じました。

騙されたいという願望?があれば本書はおすすめです。

この本と自分の考えや経験との関連性

世界観というか状況的には経験や関連も皆無ですね。あったらむしろちょっと引いてしまうような(笑)
それこそネットをはじめとしたさまざまなメディアで見聞きする程度で、リアルなことはわかりません。
私としては、エンターテインメントとして作り上げられているのを見るだけで十分です。
登場人物たちについては、性格的な意味も含めて決して自分と相いれることはないと思いますが(笑)、いろんな意味でアツいなと思いました。まとっている特有の空気感が、読んでいる私自身が感じた違和感にも通じるように思います。

総合的な感想

今回も純粋に騙され、そして楽しめました。
また、『葉桜の季節に君を想うということ』という"一見"素敵なタイトルも、そのままの表現やイメージでとらえない方がいいかなと思いました。でも、純粋にそれなりの愛はあるなと思いました。
葉桜は、花が散って若葉が芽吹き始めた桜のことです。そのイメージや考え方、捉え方次第で、読み終えてからの心情に何かしら影響を与えることもあるかもしれませんね。ほんと詳しくは言えないですけど。

今読んでいる本、感想予定の本など

『永遠の0』『ツミデミック』『52ヘルツのクジラたち』『また、同じ夢を見ていた』『アリアドネの声』『俺ではない炎上』『正欲』『噂』『花屋さんが言うことには』
※今後読みたいものも含む

過去の読書感想

  1. かがみの孤城

  2. 方舟

  3. レインツリーの国

  4. 向日葵の咲かない夏

  5. 犯罪者

  6. アルケミスト 夢を旅した少年

  7. 早朝始発の殺風景


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