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「私の障害は全然軽い方」という差別

私はうつ病で障害者手帳を持っているが、障害自体は軽い方だと思う(実際に手帳は3級)。オープン就労(=障害を会社側に開示して就労すること)ではあるけれど、フルタイムで働けている。
世の中には働くことも困難な障害の方もいるので、私が障害者として発言するのはおこがましい気もする。
でも人と比べて障害の程度がどうとか、そもそもその考え方自体が差別的ではないかと時に思う。


私は普通の人がうらやましい。一般枠で働けたら収入だって上がるし、選択肢も増える。病気だとしてもクローズで働けた方が世間体はいい。
でももし自分が時短勤務で働いていたら、フルタイムで働ける人を羨んだだろうし、毎日決まった時間働くのが困難であれば、働けない自分を責めたと思う。「私は障害が軽いから働いています」なんて言ってるやつがいれば、心の狭い私は妬ましく思っただろう。


「私は障害が軽いからかもしれないけれど」と前置きする人は、相手を気遣って発言していると思う。でも、それならどこまで「軽い」の範疇に入れるのかということになるし、軽い人は障害者と名乗っていけなかったら、障害者として声をあげる人が少なくなる。
声をあげる人が少ないと社会に障害理解が浸透せず、差別を生んでしまう。これでは不本意ではないか。
どんな人も自分らしく生きられる世の中にするためには、声をあげられる人が発信していかなければ変わらないと思う。
そもそも同じ障害でも人によって症状は様々だ。枕詞が必要ない世の中の方がよっぽど生きやすいはずだ。




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鞍馬欄子(くらまらんこ)


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