作り手と出会うべきなのか / 九州ちくごの作り手たち①木工作家 國武秀一
こんにちは、うなぎの寝床の渡邊と申します。しれっと初noteはじめます。私たち「うなぎの寝床」は九州ちくごのものづくりや人などの地域資源を、情報と流通を通して広める、地域文化商社として活動しています。
近年、大量生産・大量消費の中で知る機会が失われていった、ものづくりの背景に興味を持つ人たちが増えてきています。どこで、誰が、どんな風に作っているのか?どうしてその土地で生まれたのか?
かくいう私も作り手の皆さんと出会い、素材や工程のこと伺い、これまでの人生のことを伺い、どんな思いでその生業をしているのか、知るのが楽しくて楽しくて仕方ありません。
しかし、モノはモノとして、使ったり愛でたりしたいという方もいるかもしれません。そういう意味では、モノを大切に使うことと、作り手の背景を知ることは、決してイコールではありません。
それでも、伝統産業といわれる産地や作り手の皆さんの現状を知れば知るほど、私は使う側の人間も、ある程度の知識や好奇心を持った方が良いのではないかと思うのです。
そんなとても押し付けがましい思いではありますが、より多くの人たちが作り手と出会い、ともに考えるきっかけを持ち、私たちが普段からさせてもらっている楽しく豊かな体験を共有したい!という思いで企画したのが、九州ちくごものづくり文化祭です。
今回参加してもら12件の作り手の皆さんのことを、ほんの一部ずつですが、共有していきたいと思います。
ひと彫り、ひと彫り、進んでいく
まずはうなぎの寝床のすぐご近所で活動する、木工作家の國武秀一さんです。
もともとは木工家具などを作られていましたが、現在はお箸・カトラリー・器などを、鑿(ノミ)を使って丁寧に彫っていく作風で、手作りならではの味わいが感じられるものばかり。
仕上げも、木目の美しさが感じられる、オイル仕上げ、拭き漆(生漆を塗ったもの)、黒漆などでされています。うなぎの寝床のお店では、スッカラ、スプーン、お箸、小皿、お盆などを扱わせてもらっています。
国武さん自身も「自分は轆轤(ろくろ)派よりは彫り目派だ」とおっしゃっていました通り、鑿(のみ)で削り出してできる表現を大切にされています。お箸やスッカラも、ある程度の大きさの角材にまでカットして、丸鑿・耳上り鑿・角鑿など色々な種類の鑿(のみ)で削り出していきます。
國武さんご自身は、久留米市出身の1976年生まれ。小さい頃に、桜の木からゴルフクラブを作ったのが原体験となっていて、今でも木材としては、手触りや香りの良い「桜」が一番好きなのだとか。
大学卒業後、大手物流会社に勤めていたものの、27歳のときにとある仙人(自称大工のおじさん)に出会ったのをきっかけに、29歳のときに会社を辞めて、モノづくりの道へ入っていく・・・と、特に大したことでもないかのように淡々とお話しされるのですが、え!?みたいな話が次々と出てきます笑。
今回はそんなクスッと笑ってしまうような面白さをお持ちの國武さんを囲み、一緒に鑿(のみ)持って、スプーン作りをしながら、これまでの経緯やものづくりに対しての思い、木工のことなどを語り合えるワークショップを企画しました。
「木工作家 國武秀一さんとスプーンを彫りながら語る会」
ろくろではなく「彫り」にこだわっている木工作家の国武さん。鑿(のみ)で削り出して作り上げるお盆やスッカラ、お箸など、味わいのある作風が特徴です。ワークショップでは、木工の世界に入るまでの国武さんのストーリー、そして丸鑿・耳上り鑿・角鑿などの道具、そして木という多様な素材の特性などについて教えていただきながら、実際に一緒にマホガニー製のスプーン作りを体験してみましょう。スープやカレーにぴったりなサイズの手彫りスプーンをお持ち帰りいただけます。
① 5月25日(金) 15:00-18:00 @旧寺崎邸
② 5月27日(日) 10:00-13:00 @旧八女郡役所
– 内容 國武さんのお話+手彫りスプーン作り(マホガニー製)
※スープやカレーにぴったりなサイズの手彫りスプーンをお持ち帰りいただけます
– 参加費 4,000円(材料費込み)/ 募集人数 最大6名
お申込み方法:
① WEBフォーム
② メール / u-info@unagino-nedoko.net
③ TEL / 0943-24-8021(旧寺崎邸)
企画:株式会社うなぎの寝床
6名限定の少人数ワークショップになりますので、お申し込みはお早めに!!!!!
Photo credit: 藤本幸一郎 / http://www.koichirofujimoto.com
Design: 米村知倫 / http://yone.in
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